つながっている

アメリカで訓練を受けたときのこと。


私が、とにかく目から鱗だったのは・・・

訓練の目的は、いい体を作ることだ


と言われたこと。



麻痺したところは、何をやっても、どうにもならないから、ほっておけ・・・じゃなかった。
拘縮や変形を防ぎ、しっかりと筋肉をつけて。体力もつけて、健康でいられるように。
訓練は、そのためにやるんだよって。

アメリカでは、セラピストも医師も、とてもとても体のことを気遣った。
背骨を真っ直ぐに保つように。
膝や足首の拘縮を防ぐために。
麻痺した部分にも、しっかり筋肉をつけるように。
様々な方法できめ細かに対応していた。

日本では、放置される部分。
悪くなったらオペね。それまですることなしって言われるところ。
アメリカでは、様々な方法で変形や拘縮を防ぐ努力を十分にしていた。

びっくりでした。
でも、妙にしっくりと気持ちに馴染んだ。
あ～・・それでいいんだ。
肩肘張らなくていい。
明日香の体を大事にしていけばいいんだから。
難しく考えることはないと。
それだったら、ずっと続けられるって思った。



日本に帰ってから、
山崎さんに出会った。
彼の本を読み、そしてシーティングもしていただいた。
彼の話を聞いて思った。


一緒じゃん。
シーティングの目的も、良い体を作ることなんだ。
変形や拘縮を防ぎ、良い体を作る。
楽に、そして良い姿勢を保てるような車いすを作ることで、その目標に近づくことができるのだ。


そう言えば、アメリカでもシーティングはとても大切にされているっていう。
当たり前だね。
訓練の目的を達成するためには、シーティングは欠かせない。
良い体を保っていくためには、シーティングは欠かせないのだ。


繋がっている。
訓練だけやってりゃいいんじゃない。
いい車いすに乗ってるだけでいいんでもない。


両方大事。
両方欠かせないなと。



障がいがあるから、出来なくて仕方ない。
障がいがあるから、変形してきても仕方ない。
障がいがあるから、夢を追うこともあきらめる・・・？


いえいえ。
それは、おかしいでしょ。
障がいがあっても、あきらめない。
夢を持って、
夢に向かって、
いっぱい挑戦しようじゃないの。
あきらめない。
障がいのせいにしない。
自分らしく、夢を持って生きるということ。
それが、トレーニングの目的であり、シーティングの目的でもあると気づいた。


繋がってるね。



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