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二分脊椎の娘と一緒に生きる家族の日々を綴っています。

発達障害

2006-12-10 20:38:19 | 二分脊椎
岡山市障害者福祉大会で、まな星クリニックの中島洋子先生の講演会がありました。
演題は、「発達障害~みえにくい障害への支援~」ってことで、期待して聴きに行ってきました。
中島先生は、児童院におられて、おかやま発達障害者支援センター長をされたりして、今年の夏にクリニック(児童精神科専門医療機関)を開設されたそうです。

講演の内容は、ガイダンス的なことが多くて、もう少し突っ込んだ話が聞けると期待していたので、ちょっとがっかりでした。

お話しの中ですごく心に残ったことがひとつ。
それは、広汎性発達障害の子は増えてきているのかという話でした。
昔は、知的障害を伴い、明らかに自閉症という子でないとカウントされなかったそうで、きちんとした統計はないそうなんです。だから、増えたのじゃなく、きちんと診断されるようになったために増えたように見えるんだろうと。。。
でも、そんな中でも専門家の間では、やはり増えてるんじゃないかという説があるんだそうです。実感としてなんでしょうかね?

増えた理由はふたつあります。
ひとつは、妊娠中の環境ホルモンの影響。。。。こわいですよね。

もうひとつは、今の時代がこどもが育ちにくい時代なんだということ。
発達障害のない、ごく普通の子でも、普通に育ちにくい世の中なんだそうです。
人間関係が希薄なこと。そして情報が氾濫していること。
その情報のほとんどは視覚に訴えるものなんですね。テレビとかネットがその代表なんでしょうが。。。
広汎性発達障害の子は目から入る情報処理は得意ですが、耳からはいる情報処理が苦手です。今の世の中目からはいる情報が氾濫しすぎなことと、耳から入る情報の処理を学ぶチャンスが少ない。コミュニケーション力が育ちにくい環境なために、昔なら自然に目立たなくなっていった軽い子たちが、良い方向へ育ちにくく、それが結局は増えている・・・ということにつながっているのかな・・と。

自分が教えてきた学校を思い出しても、我が子を見ても、まわりのこども達を見ていても、このお話しはなんだか本当に頷ける気がしました。

本を読もう。本を読んで、言葉の世界の中で、思いっきり想像をふくらませる経験って、やっぱり大切なんですよね。
そして、膝をつき合わせ、目を見ながら、ゆっくりと語り合おう。
話をする楽しさ。相手の顔を見ながら、表情を見て心を読みながら。ゆっくりと話すこと、聞くことを楽しむ。
人は人の中で生きていくのだから。言葉を交わすことを大切にしたいですよね。

そんな子育ての基本を思い出しました。