うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

NHKの番組、伊藤の定理

2006年08月25日 00時12分37秒 | お奨めの読書、映画、音楽など
随分以前の番組ですが、NHKのマネー革命という番組をみなさんは知っていますでしょうか?
以前ここで、リクエストしたら親切な人がどこからか(爆)、調達してくださいまして、以来しょっちゅう見ています。
実は、この番組を見たとき非常に衝撃を受けた覚えがあります。
その時は、ビデオに録画して何度も見たのですが勉強に集中するためにビデオデッキ、テレビ自体が不要になってそのときに捨ててしまったような気がしますが、内容はホトンド記憶どうりというレベルまで見尽くした覚えがあります。
あの頃は新しい学問であり、まだ若手の研究者中心だったことがいまや経済社会の主流ですよね、そういう意味で非常にあの番組を見たことは非常にラッキーでしたし、有る程度の知的リテラシーがある人には、非常に面白く衝撃を受けるような内容だったと思います。
あの番組に出ていた、伊藤博士が「ガウス賞」なるものに選ばれたとか世間で話題になっていますね。
たしか記憶では、戦時下の役所勤めの間に研究したとか、いやはや優秀な人はどんな状況でも情熱と世間に残る仕事が出来るものなのですね、素晴らしいです。
数学というものは、私にはまったく才能が無いのですが、インタビューを聞いていると非常に冷静というよりも情熱的なものがあるのでしょうね、内容もわからないのに勝手にガロアなんかを思いだしました。
伊藤先生も数学者なのでガロアをイメージしてくれるのは許してくれるだろうと、勝手に思ってますけど(笑)。

伊藤の定理自体ともかくは、自分の場合はブラックショールズ式などを強制的に覚えなければならないハメに陥り、私のみならず仲間も含めてさんざん苦労した覚えがあって、数学科出身者の家に徹夜でみんなで勉強した時に単語としてチラッと触った程度ですが、定理もブラックショールズ式そのものもすっかり忘れて生きていますが、その考え方というか株式を債券としてみなす計算する考え方自体は、自然にやっていたのでどこかで役に立ったのかなぁ、なんて思っています。
まあ、財務論とか、会計は直接に役にたちましたね。
今でこそ有価証券報告書はEDINETとかあるのでワザワザ見る人もいないかと思いますが、以前は法定書類にもかかわらず限られた場所にしかなく、職業的に日常関わるのでなければ、なかなか入手しにくいというよりもメンドクサイものだったと思います。
ですが、これが法定化されていたことは意味があって、これだけは世間的に曲がりなりにも公開していなければならないという上場企業への強制であって、それがどういう形でアレ、実際に公開している以上「役所は知らないよ~」という言い訳をカンジまくる制度でした。
実際、有価証券報告書は最近の方がクレーバーですが抜け目無く、昔の方が企業診断などの実務に携わると企業側の担当者が穴が多くて、時々株式市場でなぜ騒がれないんだろう?という重要情報が隠されていたり、そもそも注記してあるのに何で投資して破綻して文句言うんだろう???と思ったりもしました。
(まあ、今は投資している側ですから文句の一つも言いたくなる気持ちも十分理解できますが・・・)
それよりもあの頃の勉強仲間というか、アメリカに対して遅れてるという共通認識があって一人として日本の学生らしくない集団で熱かったことを覚えています。
死人が出るほどの勉強というのは後にも先にもですね。
海外には自分よりも遥かに頭の良い人たちがいて(無論国内にもですが)、その人たちの中でも特に優秀なのが大抵女性だったことも鮮明に覚えています。
こと、所謂専門職の世界では自分の知る限りそうでした。
そういうわけで同じレベルの人なら絶対女性を推薦します。
女性の場合は、無論異性ですから男性以上に親しくなれることもあってイロイロ話すのですが、それでも実際世の中で叩き上げた経営者の実戦経験の方が大概は会っているものでしょうね。ただし、学生の間はけっこう経営者が会ってくれるもので
、誰もが認める凄い人ほど理想家肌だったという印象があります。
常に理想を目指すものがあればその目標が高ければ高いほど、普段の不断の努力が必要とされますから、ちょっと考えれば盛田さん、本田さん、松下さんなど日本でも容易に想像がつくと思います。
「そういう経営者」と「そういう経営者もどき」がいます。それを見分けるのは一見すると非常に難しいです。ですが、自分はあることから簡単にわかるものだと経験的に知っています。第一に問われるのは自分の診る目、経験です。
人生で最初から不可能と決め付けずに自分も真剣にチャレンジと言えるレベルの経験が自分にもあったかどうかです。
年齢は全く関係ありません。
当り前ですが、スポーツでも将棋などの遊びにしても真剣勝負というのは、過酷な戦いほど無駄な贅肉がついていないものです。
例えば学校のテストぐらいでも90点を取るのと100点を取るのでは全然違います。満点を取るのは厳しいことで、とり続けるのはもっと厳しいです。
そういう意味では、何事の経験も無駄な努力は無いです。
そして、大抵そういう勝負をする人間は、イイ顔をしています。

第二は、経営者の話の論理の一貫性や誠意です。
要は信用に値するか否かです。これについては自分の能力で理解できないだけでそれは自分が誤解していたというケースもありますので注意が必要です。
そういう、性格というか最終的に経営者という人にお金を預けて大丈夫か?ということが問われているのだと思います。
だから、よく最終的には失ってもいいお金で自分がこうなって欲しいという夢に何十年かけて、投資するという姿勢だと思っています。
これは、銘柄は全然真似しないのに個人的にそのとおりだと思う某独立ファンドのおっちゃんのいうとうりです。
おっちゃんの銘柄選択は悪くないですが、個人的には増益率から見て待っている時間が我慢できないから一点集中投資で、華麗な結果を日々目指しているやっきになっているわけですが(笑)。
まあ、でもそれでも大半の市場参加者よりも辛抱強く待ちます。
その間気にする点はタダ一つ、企業の成長スピードと株価の相対的位置関係です。

よって、今することは静かに最低1~2年でも待つ気構えか、一株でも増やすという徹底的な意思の下に常に人よりも早く動き続けるか、そのどちらかしかありません。
ただし、「先の先」論は、旧軍の参謀同様、普通の人間は選択しがちですが大抵の場合は速度不足で失速しますのでリスクも考えるとあまり賢いとは思えません。
今現在の状況では、思ったよりも底堅く、直近の安値時に長めにホールドを心がけた方がかえって得をするという方針は全く変わりませんが、それは最適戦術であって望みじゃないです。
自分が今望むのはただひとつ、もう一回7万台まで下がれば、笑いが止まりませんということです。
あと三ヶ月以内にそこまで行けば、現在の値段よりも多数の株がそろえられて、後は寝てまつだけでいいからです。
まあ、それはちょっと無理かな~と思いますが、下がってくれたらしめたものという欲が捨てきれないのが駄目な点ですね~(笑)
まあ、Y掲示板に書いたら「7万?冗談じゃあネエよ」と袋叩きに遭いますが(笑)
逆に、7万があったらこれから先にもう一度7万で買えるか?という命題との戦いとなります。

冒頭のNHKの番組は、直後に破綻することになるLTCMを二人のノーベル賞学者が何者かも含め記録しており、ソロスが語り、ジムロジャースがソロスと分かれた理由を語り。ニーダーホッファーが唯一の証言をし、フリードマン、サミュエルソンといったメジャークラスからメラメッドがらみで杉原千畝まで出てきて、わずか四巻の番組にてんこ盛りです。
特にジュリアンロバートソンなど、ほかのテレビで見たことが無いほどです。
人生に影響を与えた番組だと間違いなく推薦できます。
プロデューサーは、非常に知性のあるひとで電子立国なんかも作っていますが、非常に面白いです。プロジェクトXなどにあまり見る価値を感じませんが電子立国は見る価値がありました。

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37 コメント

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Unknown (しょ)
2006-08-25 11:33:06
何でもそうですけど、まず情熱があるところから物事ってスタートしますね。

今振り返って自分、ないんですよねぇ… コマッタコマッタ

特に不自由・危機感のない生活ってのは人間をダメにしますわ。



7万の話ですが、もう一回あれば全力で買いたいですね。前回はハラ据えて買えなかった。アーバンやサンちゃんの時もですけど。

結局出口までに株数を増やすのが一番という結論を得ましたわ。うささんの言うことが今はよ~くわかります。



ここ数ヶ月は目先の売買だけをやりつつも、それにともなったリスク・メンタル・資金管理を考えたり、トレード技術やその狙いを考えながらも、根本的に違和感を感じ、それがなんだろう~と来ましたが、そもそもの自分のお金の運用の軸が体の中にしっかり定まっておらず、(つまり、資産家になりたいのか、家や車を買うためにやるのか、小遣いが欲しいのか等々のお金を増やす理由と、資産を現金で考えるのか時価評価で考えるのか等)、それが違和感の理由であったのではないかという結論に落ち着きました。



個人的にここ1年、特に直近5ヶ月は色々とやりましたけど、とても有意義な時期だった様に思います。

そんなわけで一通りの結論を得た今、7万があれば全力買いしてもいいなと思いましたわ。



結論:軸のない人間はなにしてもダメですな。
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お、更新されてる。笑 (HTTPS)
2006-08-26 00:14:31
うささん、みなさんこんばんは。



うささんをはじめ、みなさん夏休みでまたどこかに行かれているのかと。笑



まぁ、まさか分割前の35万にまた落ちてくるとは思いませんでしたが、案外値動きに鈍感になったというか、安い所では素直に増やさせて頂きました。

下がはっきりしない中での買い下がりでしたので余力は残りましたが、まあ上出来です。

余力分でIPOとかやってみましたが、当たらんですねぇ。爆



最近は英語と金魚をやってます。お祭りの金魚すくいの金魚のために水槽を新調しました。w

金魚を飼うのも奥が深いですねぇ。ちょっと後悔しています。笑

明日、明後日は高円寺の阿波踊りですね。

日本のお祭り、今のうちに経験させてます。笑
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Unknown (ははは)
2006-08-26 01:02:01
前から思ってましたが、文才ないですね。

本当に出来る人は、誰にでも分かりやすい言葉で書くものです。

まあ、この程度なのでしょうか。

結構、普通の人ですね。^^
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虫の音が涼風に乗るころ、暑気は傾く (アッシュ)
2006-08-26 20:40:13
うささん、皆さん、暑さが続く中いかがお過ごしでしょうか。



「マネー革命」では以前お話したニーダーホッファーと並んで、もう一人感銘を受けたのが伊藤清先生でした。戦時中、潜水艦がドイツから運んできた論文を読んでいた話には、古き良き時代を感じました。実は伊藤先生の出身地はわたしの実家の近所なのですが、地元の人は誰も先生のことを知りません。(笑)



ドイツ在住のジャーナリスト熊谷徹氏の「ドイツ病に学べ」を出張の車中で読みました。わたしが興味を引いたのは、アジア・中東諸国がポートフォリオのバランスを保つためにユーロを買っているので、ユーロ高になってドイツの輸出産業を苦しめていること。アングロサクソン型の株主価値万能主義を拒否しながら、他の価値観を確立し損ねていることです。日本とは基本条件が違うので比較しにくいのですが、社会保障等のコスト高、法律で労働者の権利が手厚く保護され過ぎていること、ローテクに強くハイテクに弱い産業構造などから、ドイツは生産基地としての役目を終えつつあるという経営学者の説が紹介されています。それでも著者は日本よりドイツのほうを買っているようですが、両国とも抱え込んでいる問題は本当によく似ています。違うとすれば、日本は中国がすぐ隣にある点でしょうか。
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Unknown (うさ)
2006-08-27 01:40:42
kabunokami2000さん



まあ、今回は社長からけっこうオマケの情報がテンコ盛りでしたね。

その辺り読むと愉しいです。



ヤマモさん



長らくブックマーク忘れてましてごめんなさい。

面倒なのでいじらないうちに忘れていただけです。



他の皆さん



管理人は普通の人間でズボラなので、リンク希望の場合はしつこく請求してくださいね~。



どんきぃさん



そこなんですよ。メッセージテンコ盛り、そして借り入れしまくり、個性でまくり、良く言えば勝負師、悪く言えばギャンブル、そして世界経済も見なければという状況ですね。



うざさん



それは、実はかなりの人が当てにしているナイスな指数で、どんきぃさん自身も認めている?!すばらしい目安です(笑)



ケイシン44さん



ワンブライトモーニング、どか~~~ん  と来るのだけはたまりませんね~。



フラットさん



始めまして、よろしくお願いします。

う~ん、常連の方はともかく私は普通の人間なのでこじんまり仲間内でワイワイやりたかったのですが、皆様の魅力に助けられてここまでというやつです。

でも根が適当な人間なので、まあいいっかってカンジでその辺は適当にやっています。

こんなアホナ管理人にこれからも付き合ってくださるのでしたらよろしくお願いします。



HTTPSさん



それなのですが、実は某自治体の汚職もですね警O庁

に飛び火しそうな大事件になったところで報道が突然縮小。なんでそんなこと知っているかというと他ならぬマイブラザーが発覚したときまた給料カットかよ~と愚痴をこぼしていたからです(笑)。

まあ、もっと悪者いっぱいいますが、案外あの中にいると悪者ほど個人レベルで魅力的だったりしますよね(笑)

ああ、ちなみに更新が遅いときは、まあどこぞで外人にでもつかまっていると思ってくださいな(爆)



ガリラさん



ありがとうございます。ご指摘のとうりです。

子供の頃から漢字が苦手で加えて、最近パソコン仕事になれてサボっているものだから、日々幼稚園児のようなひらがな生活に落ちていく今日この頃(笑)。

一応覚えておきますが、すぐにまた間違えるでしょうと一応断っておきます。



しょさん



そうね、休むも相場これは至言ですね。しばらく離れているとちょっと見えてきます。

それを年間を通じて自分の精神状態も含めてコントロールするそういうことは非常に難しいです。

人間ですからねムラがある。

でも、そこまで行けば戦略的思考とか政略的思考と言うのが非常に役に立つと思います。

そういう知識は必ず次に活かせると本気で思っています。



はははさん



>前から思ってましたが、文才ないですね。



はい、そうです。文才ありません。



>本当に出来る人は、誰にでも分かりやすい言葉で書>くものです。



そうですね、私もそう思います。



>まあ、この程度なのでしょうか。



そうです、この程度です。



>結構、普通の人ですね。^^



前から書いていますように、もともと普通の人です。

特別な人だということは一切ありません。

というか自分を特別だと思うほど他人よりも恵まれていた才能は、まったくありませんから普通の人です。強いて言えば・・・ルックスぐらいかな(笑)・・・冗談ですけど。

それにしても、世の中にはいろいろな人がいるもので

自分だけを特別視できる人には、最近、むしろ感心しています。いやぁ、すごいな~、さすがにあそこまでは開き直れないわ~ってね(笑)。



アッシュさん



地元の人だとは・・・そうなんですかーってさすがアッシュさんです。

生産の面ですが「欧州の中国」はかなり労働生産性が高く低コストなのでドイツにすると非常に苦しい局面ですが観光産業やその他の付加価値産業が存在し、同時に金融という面でもそこそこ競争力があるところが救いでしょうか。

もちろん日本も同じ方向を目指しているのですが政府の掛け声と実力が伴っているのは、まあアニメぐらいかなぁ(笑)

アングロサクソンもゲルマン人だった気がしますがなかなか似ていて相容れないというかイギリス人、ドイツ人ってけっこう面白いですよね。
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お、更新されてた (イソップ)
2006-08-27 10:47:40
その番組、昔見たけどあまりよく分からなかった・・・、才能の差か・・・



とりあえず、更新されてたのでコメントしてみました。日経どっちに行くねん!
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Unknown (うさ)
2006-08-28 11:21:48
イソップさん



日経どっちに行くんや~!!!というかそれをアメリカ系が鬼のいない間にというところです。

それを踏まえたうえで9月基準地価、アセット中間、そして大本命は例年のものがあると思えば今朝のはどういうこっちゃか説明がつくでしょう。

そうです。上手くわたって儲けるか、アホらしいと見送るかどっちかです。
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私信 (うさ)
2006-08-28 13:50:56
ぱちさん、ぱちさん、今日は終値で例のアレが注目ですね(笑)

無論注目のことで、余計なこと言うなーと言われそうだけど、外資の独演会に気付かないぱちさんでもあるまし(笑)、エッ僕?  僕は一稼ぎして、センベエ食べてお茶飲んでいるところ~、ちなみにランチは近所の焼き肉屋で石焼ビビンバーです。
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週刊ダイヤモンドに (HTTPS)
2006-08-28 20:16:13
ダヴィの記事が載ってましたね。

ダヴィの株投資についてでしたが、思惑通りに行かず苦戦しているといった内容でした。

それ自体は否定しませんが、最終的なあらゆるexitを考えたうえでの失敗の可能\性が高いなら苦戦でしょうけど、まだまだ、1年2年くらいではなんとも言えないのではと思っています。
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Unknown (koguma)
2006-08-29 12:54:18
うささんお元気ですか。私は今伊豆の別宅で草むしりに追われる夏休みを過ごしています。完全休養のはずが何故か7958の天馬が気になります。M&Aのよい標的の気がしますが。うささんは財務のプロなのでもしよろしければ、勉強させてください。
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