うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

東日本大震災、チェルノブイリの悪夢

2011年03月17日 00時47分58秒 | 日々の取引の状況、注目銘柄など株式関連
東日本大震災に遭われた皆様を心からお見舞い申し上げます。
こちらのサイトの運営者として、東北の在住の読者の皆様に大変支えられておりました。今回の震災にあたり特に仙台在住の芝刈り好きのある読者の方の安否を懸念せずにはいられません。ご無事をお祈りしております。

震災当日、私は幸い下記のとおり何事も無く無事でした。神様に感謝しております。
震災による被害を受けられた方には心からお見舞い申し上げます。

その時、私は外国人の同僚とともに東京都心のビジネス街で遅いランチをとり、余った時間で勉強でもしようかと図書館に入ってエレベーターから降りた所でした。
地震の経験の無い外国人の同僚が、いち早く地面が揺れていると騒ぎ出し、鈍感な私は「大丈夫だよー日本は地震が多いからねー」と慰めて、どのぐらい揺れているか見ようと高層ビルの窓際に寄ったら、そのうち洒落にならない揺れになって来ました。気がつくとその同僚は腰をかがめて柱に掴まりながら、不安そうに自分の顔を見つめています。周囲のお年寄りや女性も不安そうです。そこで揺れている最中に「ここは公共建造物で防災の避難所でもあるからたぶん大丈夫、と言うかこの建物で駄目ならどっちにしてもダメだよねー。俺たちラッキーだよ」と言い終わった途端、10m前後離れた図書館の天井から電飾の案内板やら天井やらが落ちてきてあっという間に説得失敗。
揺れが収まり、早速写メで撮影する自分をあきれ顔で見つめる同僚の顔が癪に障るので、緊急避難場所まで先導しました。非難場所には既にたくさんの人が集まっており、外国語も飛び交いあらためて東京って外国人いないと成り立たないなーと実感。同僚に携帯電話で家族と連絡を取る様に薦めて、上司に連絡。缶コーヒーを振舞って余震が落ち着くというよりも遠い異国での地震に驚く同僚の心の落ち着きを待って会社に復帰。
会社からは帰宅命令が出て歩いて帰ることになりましたが、外国人の同僚に帰路を案内してからなので結局夜遅くに帰宅となりました。家の中では食器とかが割れていてちょっとビックリ。東京は混乱しても被害は知れています。東北の皆様に置かれましては、声を掛けるのも申し訳無い気持ちで一杯です。首都圏の皆様、電車や電気程度は我慢しましょう。

今日お話したいのは、福島の件です。

もう大昔の話になってしまいます。その夏、チェルノブイリの事故現場近くや被爆した子供向けのがん治療施設を訪れたことがあります。当時、原発事故の付近は立ち入り禁止でしたが、近づくにつれ住民の強制移住で廃墟となった村や町、あるいは強制移住の対象とはなっていない人口50万のその国で二番目に大きい都市ですら汚染されていることを知らされました。何よりビックリしたのは汚染されている地区に普通に人が暮らしていることでした。もちろん国から派遣された医師や看護婦が数年で逃げ帰るといった話は、聞こえてきたけれども、普通の人が普通の生活を営むだけではなく多くの医療関係者や民間の医師、外国のボランティアがそこで活動していました。チェルノブイリの事故で移住の対象となった住民はその国だけで15万人以上。移住対象外地区つまり安全なハズの地区でも放射能を浴びた場合と同じ病気が異常な確率で発生し、特に事故後当時親の体内にいた子供とその後に生まれた子供に甲状腺ガンが多いということでした。町を歩きすれ違う普通の若者達の肌に甲状腺を摘出した後の大きな傷跡があったのを覚えています。

この体験は明るい話ではないので、あまり気乗りがしません。しかし書き進めます。
チェルノブイリ汚染地区の近隣出身の子供達が放射能の影響と見られるガンで治療を受けている施設を見学しました。免疫に異常をきたした痩せた子供達が完全に隔離されたガラス張りの密室の中で治療を受けていました。日本人と聞いて視線を向けるのも大変そうな疲労しきった子供達が壁に設置されたビニールの手袋越しに握手をしました。手の力はとても弱々しかったけれども、暖かかったことを覚えています。今生きていれば18歳~20歳前後のハズですが、残念ながら何人も大人になってはいないでしょう。
その国の大半の人々は日本人には好意的で、同じの被爆国である日本の援助は日本人の善意の心がこもっている。他の国からの援助とは違うと言ってくれました。
実はチェルノブイリの場合は放射能の汚染地区というのは距離あまり関係ないみたいなのです。汚染が強く人が住めない居住禁止地区は200km近く離れた場所にもあり、移住対象ではないが汚染地区である場所の面積は大変広く総人口の5分の1がそこに居住しているそうです。そもそも原発自体は隣国にありその国にはなんら利益をもたらしていません。医療費や年金・手当て等が国家財政を圧迫し、数年前とうとう政府は補償を打ち切ったそうです。薬を買うだけで収入が消えてしまう人達。障害者や病人に職どころではないのです。独裁政治のため若者に職も希望も乏しく自殺率は世界第2位です。

希望ももちろんありました。チェルノブイリの事故当時、処理に当たった兵士や警察官、あるいは処理にあたった民間人は、チェルノブイリ従軍勲章という制度がありソビエト崩壊までは医療費や年金で優遇されたそうです。だいたい20万人前後の人が処理に当たって石棺と呼ばれる原子炉の棺を作成したそうです。しかしその後多くの仲間が死んでいくのを見て、半ば覚悟を固めながらも俺達はこの仕事に従事したことを誇りに思っていると語るそんな素朴な男らしいおっちゃん達でした。
医師や看護婦・心療医などの専門職の人達は、志願して患者を救う事に人生を捧げている若い人達でした。特に若い女性が多かったのが印象に残りました。教会で何時間も祈る以外に選択肢が無い現実も目のあたりにしました。
独裁政権に対する命がけの民主化デモに参加する若者に、「あなたは有為の人材だから危険な目に遭わない様に自重して欲しい」と告げると「私達の青春は今なのだから、今を変える行動以外に希望が無い」とハッキリ拒否されました。

先ほどメールアドレスを開いたら、地震直後からその国の友人達からたくさん安否を気遣うメールが来ていました。

日本の原発は当に天災だけなのでしょうか?それとも天災をキッカケに過去の積み重ねの結果が出たのでしょうか?

下記のリンク先を読んで、私はゾッとします。こうした事は原発だけでは無く、問題の根源がポリティカルアパシーに在るため、官庁をはじめ民間の会社で日常的にある話ではないでしょうか。
http://www.iam-t.jp/HIRAI/pageall.html#page12
強引に原発導入を進める独裁政権に反発している若者に「日本の原発は世界最高水準の安全性だから、どうせ作るのなら日本製がいいよ」といった覚えがあります。
また大変お恥ずかしい事に、私は他所の国民に対して差別の経験を持っています。
自分の不明が恥ずかしい、今では罪の意識があります。

こうした日本社会の持つ弊害がその他に多くある日本国と日本人の(多くは日本国民1人1人の質と努力によって賄われた)美質で埋められる臨界点を超えたと判断2007年末~2008年初より日本株の比率を極端に減らす戦略をとっております。幸いわずかな保有株も偶然に銘柄選択が良く、今回の月曜日以降の下げ幅は金曜日までに全て埋まりました。投資の神様本当にありがとうございます。いつも私の様なお調子者を首の皮一枚で助けて頂いて、本当に感謝しております。

下記のリンク先もご一読いただいて
http://diamond.jp/articles/-/11191
国債はドボンしかないと思っております。あの貧乏くさい顔した官僚の代弁者の様な財務大臣と、政権与党だった時の責任はさっぱり忘れて、他党非難に必死の元財務大臣が党首の人達に、余裕のカケラも無い中必死で捻出するお金を有効に使えるのでしょうか?
まあ、民主党と自民党の違いは、未遂犯と確信&実行犯の違いに過ぎませんが・・・。
今回の「事象」が日本のDoomsdayとならない事を心の底から祈っております(根拠無き単なる願望です)。