うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

バックハンド(続き)

2008年07月06日 20時39分51秒 | 政経、歴史、スポーツなど
以前書いたバックハンドには後日談があります。
ハリコフの戦いの一連の反撃でソ連軍に大打撃を与えたマンシュタイン将軍は、一連の反撃の仕上げとしてクルスクという場所で包囲攻撃をしようと考えますが、彼の権限外の部隊の指揮権が無く、不徹底に終わります。
ところがその作戦構想は、ヒトラーの頭に残りせっかく安定させた状況から和平に持ち込めばよいものを、新たな大規模攻勢をかける準備を長々とやった挙句、それ以上に損害から回復したソ連軍によって、結局ドイツと東ヨーロッパが全土占領され壊滅するという悲惨な敗戦になっていきます。
まあ、実際に東ヨーロッパを見てきた記憶では、「ヒトラーかスターリンを選べといわれてもな・・・」というどうも暗い印象の残る土地でしたが。
ともあれ、そのヒトラーの構想に最期まで反対したのがマンシュタイン将軍です。
攻撃を仕掛ける場所自体は、同じ場所ですが、時期が異なり既にチャンスは去ったと明確に認識していたのです。
その後もマンシュタイン将軍の一旦後方に下がって深追いしてきた敵を叩くという「機動防御」案を、ヒトラーはことごとく却下します。

遥かはなれた太平洋でも1945年8月の段階で「まだ開戦時(41年12月)より多くの領土と多くの兵力」を持っていた日本は降伏する必要が無く、最期の決戦をすべきだとか、それどころか21世紀になって未だに「あれは無条件降伏でなかった」とかおっしゃる人がいますが、というか最近そういう声がむしろ大きくなってます。

前述のドイツの例を省みて、威勢が良い人が実際に賢いか?成果を上げるか?それは良く見極めないといけません。なぜなら多くの場合、マンシュタイン将軍のような卓見を持った人は少数派だからです。
少数派だから、有能なのです。
他人と異なる視点で強み弱みをしっかり把握しているからです。
大多数と一緒の意見だったら、それは相手も同じ事を考えます。


さーて、なぜこんな話を書いたかというと、金曜日にアクセスが一気に増えているからです(笑)。
忙しくて記事更新してないんですけどね・・・
まあ、お気持ちは分かります。
まずは、音楽でも聴いて落ち着いてください。
ttp://jp.youtube.com/watch?v=yCWeHZle0Y8

繰り返しになりますけど皆さんが注目しているであろう不動産流動化で話題のアーバンからもう一度時系列で並べます。

3月11日 前場終了直後  
USANET
http://blog.goo.ne.jp/ovidius_2005/e/f2d1a19855f71b9d49d093914fc2bdf4

5月21日 
アーバン乗り換え
http://blog.goo.ne.jp/ovidius_2005/e/ea21b12dd2ad8ad74d182eb99eb6a457

直近ではフラットさん、どんきぃさんに返信したように総じて楽観視はしていません。
記事を読み返していただき、この期間のチャートを見てもらえば理解できると思いますが、あんまり書くとまたバーチャル呼ばわりされるからもう書きません。
それ以前からずーーーーーとたびたびリアルタイムで書き込んできたのにそりゃないだろーと思わなくもありませんので。

そうですね、NYがすこし上がったので明日前場始まって落ちついたら、よく考えればよいと思います。
自分なら総予備(現金)を半分に分け、ササクラ、コマツ辺りはもう2~3日様子見で、最初に住友重機械に戦力を投入、残りはアーバンの短期反発狙いってところですかねー。
配分は現金の2分の1を10とした場合で、ササクラ、コマツなどに3、住友重に4、アーバンに3ですか。
ただし、それぞれ注文の出し方が違うし、絶対に高値追いはしません。
アーバンですが、倒産は現時点で無いと考えています。
しかし、この分野で唯一無事なのは業績面でゴルクレでしょうね。これもまた以前から繰り返し言ってますが。
ノエル、総和、ゼクスは再度繰り返しますが、あの辺りは既にかなり危険だと思います。
財産面とか、財務分析では既にスルガより状況が悪いと考えています。

戦史とか歴史、植物、地理、各国の話は興味が無い人には、つまらないかもしれませんがそれこそが僕にとっては本質的な投資能力の一部なのです。
特に大局観を見る上ではね。今のような相場の時には特にそういう視点が役に立ちます。
トレーディングというのは「戦闘」であって、インベストメントは「戦略や政略」という視点が大事になります。
それが本当に役に立つかどうかは、現場の叩き上げのトレーダーからは嫌がられるかもしれませんがバフェットやジムロジャースは、肯定してくれると思っています。
ジムロジャースは、NHKで放送された「マネー革命」という番組内で最も役に立った勉強として「哲学」と「歴史」を挙げています。
番組から10年経過しています。
彼は変化を積極的に受け入れるやわらかい頭の持ち主なので、情勢や見解はだんだんと変化していますが、その部分は「娘に送る言葉」の中でも具体的に触れています。
彼には遠く及ばない偉大な先輩ですが、彼の見解には全く持って同感です。
そういったことは一朝一夕には身につかないものですから、本来は義務教育の中で必修科目となるべきものです。
意外にもアメリカやヨーロッパの大学では基礎教養の部分でそのことは教えられています。
今日、経済敗戦といわれるのは正直なところ全くの当然の結果でしかないと自分はかねてから思ってきました。


一般的によく言われる現場力、特に製造業の現場力は日本は世界で抜群だと思います。かって太平洋戦争の日本軍を評して、一般の徴兵された日本人の士気の高さは
は異常とまで言われていました。しかし上に行けいくほど、同じ行動を繰り替えす馬鹿がはばかっていると連合軍に評されています。更にアメリカの将軍はこう続けます。
「日本軍をアメリカの装備で指揮してみたい」と。その願いがかなったのが日系442連隊と言われています。
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC442%E9%80%A3%E9%9A%8A%E6%88%A6%E9%97%98%E5%9B%A3
より多数の日本人を動員できた日本軍上層部の問題は明白です(笑)

ジムロジャースはこうも語っています。
哲学を、つまり「考える」ということを学びなさい
 物事の本当の姿を見極めるためには、深く深く考える力が必要だし、何かを成し遂げるためには、まず自分自身を知らなければならない。
哲学は私にその力を与えてくれた。
哲学というのは、一般に思われているような小難しい理屈などではなく、「自分の頭でどのように考えるか」という技術なのだ。人生に哲学が必要なのは、それが進歩を与えてくれるからだ。

なに?そんな話より相場のタイミングを教えて欲しい?
そんなのは貴方、24時間一緒にいられる女性の特権です(笑)


なかのひと



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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コメント (p)
2008-07-07 01:20:30
ジムは中国株3000pで底を打ったと言ってましたから今回は今のところ外しましたね。

古来偉大な哲人たちの多くが辿り着く結論は、デカルトに代表されるように「結局分からないことは分からない」という事実を認めることでした。「自分自身を知る」というのはむしろそうした謙虚さに原点を置くことではないでしょうか。マンシュタイン将軍もそうでしょう。

また歴史というのは常に大きな成功と失敗ばかいが取り上げられますが、実はその中には埋もれてしまっているエピソードがたくさんあるはずです。マンシュタイン将軍も「より確率の高い」戦術は取れるにせよ、戦場で流れ弾に当たって死ねばそれまでです。つまり常に絶対というものはない。漢の韓信が世に出るまで彼は何度死んでいてもおかしくはなかった。

成功のセオリーなんてものは存在しないし、そんなものあったら人生面白くない。そうじゃありませんか?

住友重機はよくてボックス、コマツ、ササクラはあまりおすすめしません。こういう時は価格メリットの大きな銘柄から狙うのが鉄則です。上記銘柄は底打ち確認してからでも遅くないでしょう。

私はクライマックスは今年の秋以降に来ると見ていますし、既に5年以上のコースに突入していると見ています。



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アーバン (フラット)
2008-07-07 13:08:08
168ではさすがに肝を冷やしました。40はいくかなあ。そろそろ利確を考えます。
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アーバン (フラット)
2008-07-07 13:23:49
27,28の攻防ですね。25割ったら投げます。
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さらばアーバン (フラット)
2008-07-07 13:46:15
30出しました。
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魔術師にはなれない (ケイシン)
2008-07-07 17:55:47
マーリン:中世ヨーロッパ文学の代表的テーマである「アーサー王伝説」に登場する魔術師。

ケツァルコァトル:古代メキシコの神。原型は水や農耕と関連する蛇神であったが、羽毛のある蛇という、竜のような架空の動物の姿で表現されることが多い。

禁欲が大切だとうことは一つの倫理。経済という金銭に絡みながら、それをどこで止めるか、どういうふうに機軸を自分で作るか、これは倫理の問題。この倫理の問題を解決するには、宗教が絡むことが多い。
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堅調な個人消費セクター銘柄 (ケイシン)
2008-07-08 14:35:09
意外とアークス・オオゼキ・コタ等の個人消費銘柄は踏ん張っていますね。日経平均だけみると無残ですが、輸出企業がやられてしまえば当然でして、内需・個人消費銘柄は逆行高を演じるかもしれません。
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Unknown (うさ)
2008-07-08 23:30:22
どうもね、コツンという音が聞こえてこないんだよね。
一方でゼクス、ノエル、総和など、マンデベの淘汰が起きないと難しいかも
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(4642)オリジナル設計 (ケイシン)
2008-07-11 18:21:33
ショーボンドが橋脚の老朽化及び耐震化に特化しているように、公共投資が削減されても、社会インフラが物理的に存在する。最近の業績からはバリュー投資としても危険ではあるが、なかなか興味深い業種でもあるので、少し持っている。流動性は低いので、機関投資家からは完全に無視されている。
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減損会計 (ina)
2008-07-11 23:21:47
うささん、こんばんわ。
パシ、赤字決算ですね。ダヴィは?
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ピッチング (元単身赴任)
2008-07-12 09:28:57
こんにちわ

 土用の○○にはちょっと早かったですが、先日、台湾産うなぎ(日本産は高くて・・、○国産もちょっとね!)を食べてきました。
 大好きなんです、あの煙とあのにおい。それだけでご飯がいただけます→お昼休み、お店の前で500円の買出し弁当を食べているのは私です(苦笑)。

 投資のほうは、気ぜわしいピッチングが続いてます。相撲界でも、「土俵でおった怪我は、土俵で治す(本場所に出場しながら)」ようですから。

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うささん、ケイシンさん

 自身への自戒を込めて、もう少し「住宅ローン」について書いてみます(昨夜、WBSでも取り上げていましたね)。

 前回レポートした一戸建て物件の上物価格は、2500~2800と見ました。土地面積が30坪だったので、土地相場から逆算。
(本物件の価格は、ご想像で)

 私は、本物件を購入するため、2700の借入れ(銀行ローン20年)で計算してみました。
金利は、10年固定→2.4%、その後は、見直しです。

 住宅ローン金利の過去30年間の平均は、5.5%のようです。それを思えば2.4%は格安なんですが。
 住宅ローン金利は、これからじわじわ上がると見ています。

 電卓でざっくり計算したら、700から1000万の利息が発生。返済するためには、毎月、約10万、ボーナス 30万(年2回支払)となりました。
銀行借り入れは、年収はあまり関係ないようです(主な要件は、勤務3年以上と給与の銀行振込み)。
(住宅ローンの税金控除は、毎年、約10万円が10年なので、固定資産税の支払いには充当できそう)

「繰上げ返済の鬼」になるしかないですが、インフレだけでは、給料はあがりません(世間が上がらないと、、、苦渋)。

 書いてて思ったことですが、①再度の単身赴任、②教育費、③家のメンテ費用積立 等を考えると、お家は、本当に大きな「買い物」です。
 私が建てた時も、建設資材が値上がりしていると聞きましたが、今はすごいみたいですね。

余談(昔の投資)です。
 長銀が紙屑になったあと、懲りない私は「安田信託」を購入 潰れなくてよかったぁー。

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