うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

金利

2007年01月17日 22時44分36秒 | 日々の取引の状況、注目銘柄など株式関連
日銀が金利引き上げを見送るかどうかは別にして、とりあえず今日は流動化は上がった。
僕自身は、さっさと金利は引き上げた方が良いと思う。
なぜかというと、とりあえす、利上げはともかく次の利上げはほぼ不可能に近い情勢なので、さっさとあく抜けさせた方が、自分の保有銘柄には都合が良いと思われるから。
世界中の商品、土地などの値上がりは間違いなく日本の低金利によるものです。そういう意味では、世界の中でヘッジファンドのレバレッジという形で圧倒的な影響力(負の影響)を持っているのですが、日本政府自身も世界の認識も日本の低金利の与えた影響の深さを正確に把握していないと思う。
一方、日銀のこれまでの発言を見ているといちよう世界経済の動きは注視してはいる。
しかし、ここが官僚たるゆえんであり、また同時に「日本」銀行なので仕方がないのですが世界経済を重要と認識しながらも、世界の経済への影響よりは、国内景気への影響を優先してしまう。これは仕方が無いし、世界の中央銀行がそれぞれの自国の国益を中心に考える中で日銀だけが過剰な責任を負わされる情勢ですが、けれども世界における日本の役割というか影響力は既に低金利の資金として、既存の秩序を思いっきり破壊している。具体的に言えば新興国の経済的成長の背景にビジネスチャンス以上にそれらに先進国の投資資金が入っている。
思えば一年前から度々ここで話題になっていることで、ケイシンさんの投稿に始まり、自分の目で海外で確かめたことですが、要はバブルの後始末に最初、財政出動でソフトランディング、で後で超金融緩和&ハードランディングをして、ともに非常に長い期間が日本では過ぎたわけです。バブルにタイムスリップする映画があるようですが要はあの時にハードランディングと財政支出の大ナタを振るえば良かっただけのように感じる。別にみOほ銀行がつぶれよう三菱東京以外のすべてが潰れようが実際のところ日本経済は長期信用銀行や北海道拓殖銀行が潰れたのと規模の違いしかないわけで、潰れた方がその後に起きるベンチャー投資銀行に人材が流れより素晴らしい結果になったと今でも思う。
その間に日本の経済再建は遅れ、代わりに国際化した金融を介して流れ出たお金が日本ではなく、一旦欧米のヘッジファンドを経由して景気の良い新興国に流れた。
むしろその間に日本では犠牲になった15年以上の低金利の金利効果が日本人のソコソコ充実した老後を楽しむハズだった資産蓄積を全てを銀行の為に奪い去った事の方が余程重要です。なにしろそれらのツケ(高齢化している割にそれに必要な蓄積が少ない)はまだこれからですから。

これは、ハッキリしておきたいのですけれども日本の地価はバブル後の底からかなり上昇したと言えます。
しかしそれはバブル時の丸の内や銀座の家賃を知っている人から見れば、今の人が気の毒に見えるレベルだと言うことです。もちろんバブル時の家賃でも収益還元法がペイしないぐらい土地が絶望的に高かったアノ時代の土地と比べるなんてもってのほかですが。具体的に言えば4年で10倍が日本のバブルで、世界ではここ数年、収益還元法に基づいて4年で2~3倍になっています。
どっちがどうとはいえないが新興国の好景気は実はグローバル化したマネーによる日本の低金利の賜物なのだから、その分国内の景気はちっとも刺激しなかったわけです。
世界的に見れば2006年の年初よりはアメリカの景気など懸念要素はある。
しかし、05年のそれも最後の三ヶ月に40%日経平均が上がったのに対し、EPSの伸び率の方はその半分程度の伸びだったし、06年は新興は悲惨ですが日経平均自体は16000円から14000円まで下がる局面はありましたが結局17000円で終わっています。
これはEPSの伸びから見てほぼ同じだけ株価が上がっただけです。
より、重要なのは先物などを見ているとやや投機的ではあるけれど10月以降隔月ごとの波があるけれど外国人が再び買ってきているように思う。
要するに、おもったよりも日経平均自体は底堅い。先のことは分からないが意外にも日本経済の実態は強く、いずれ消費にも繋がるのではないか?と思っている。

ところで、雇用者所得が伸びないと言うことが利上げ回避の話題になっていますが自分の考えはちょっと違う。雇用者所得で消費が回復するよりも05年末のように株式などの資産効果で消費を増やす方がよほど大きいと思う。
なぜなら、会社を儲けさせた金額に見合う給料を貰えばよいわけで、それ以上は過剰人件費、過剰人員バブル時代の逆戻りだからです。
これからは、配当所得の形で 給与所得+配当所得=国民所得 で所得が成長すればよいだけですから。
国民は高齢化しています。永遠に給料が上がることは無いし、年をとればとるほど会社を儲けさせて行けるわけが無い。
ちなみに政府の財政計画、年金計画は、日本人一人当たりの所得は成長すると見込んでいる(人間は必ず高齢化するのにである)。
お金に働いてもらう事による所得の増加のみが多くの国民にとって唯一残されたカンダタのクモの糸に見える。そのためには二重課税は断固撤廃すべきであって、20%に戻すどころか30%に増税するとか言ってるアホのいる野党は政権をとる気が無いとしか思えない。
ついでなので書くが憲法改正にも現状では改悪になる可能性が高く、国民が望む改正にはならないと思うから現状では反対だし、その中から次の総理を選べと言われても全国民の66%以上が総理大臣の孫という恵まれた立場などどこの国にもないのだけど、それでも消去法で唯一残された財政削減、成長戦略となるとアノ人しかいないわけで、本来的にはバランス感覚的にはいかにアホであろうと野党に勝たせた方が今回は国民にとっては良いのだがそれでもしかし、そんなヤケクソな国民の気持とは裏腹に野党党首に至ってはアルツハイマーなのか???という状況なのでおそらく参院選で自民党が敗北して株式市場に不安を与える可能性は全く無いと思う。
そして、仮に野党が勝っても全く大勢に影響は無いでしょう。
総理もまだ就任してまもないので半年の間にもっとキビキビ行動してくるとは思います。
しかし、アノ職業は激務ですねー、疲労が顔に出ているような。
ただし、憲法改正と年金、外交、世代間搾取、格差社会に関しては、歴史の評価が固まった後に後世から半殺しにされることぐらいは覚悟したほうが良いかと今から恐ろしいです。

株式の場合は配当所得による消費増もですが資産効果が見込めることも明記しておきたいです。みなさんは「トービンのq」という言葉を知っているでしょうか?
まあ、別に知らなくてもいいけれどもごくごく簡単にいいますと企業の評価と資産の価値の差(ある意味PBRに近いです)ですが、この企業側のトービンのqと家計側の資産効果の間に密接な関係があります。
資産効果とは、株や土地が上がると売る前に持ってるだけでお金持ちになった気がしません?
そして金持ちだと思うと消費をしたくなるでしょう。逆に下がれば消費の気持ちも吹っ飛びます。
やや極端な言い回しのように聞こえるかもしれませんが、人間心理だと思います。
例えば、05年12月末に株高で大喜びで高級シャンパンを飲んでいた人も世の中にたくさんいるでしょう、06年末はそんな雰囲気はあんまり・・・(笑)
でも、ここまで落っこちると知っていたなら高級シャンパンでも楽しむ方が賢かったと僕も思います。その意味ではシャンパンに投資するのに失敗しました(笑)
余談ですが、このブログを書いていて、他人に参考になるものを書いている自信は全く無いですがもっとも他所に対して自慢できるのがコメントくれる人の質です。
空騒ぎの姉さんのいうとうり、また06年中ごろのボックス相場ではテクニカルが非常に重要な局面でこれによって人によっては投資元本を増やすことも可能であったように思います。
エリオットさんが時々書いてくれるのは当初思っていた以上に予想のように動くので面白かったです。
ケイシンさんが年初に散々指摘していた過剰流動性の問題は流動化の業績に自信がある余りに自分自身ちょっと甘く見ていた面もあります。
しかしなんと言ってもタルさんです。
一年以上前にハッキリとマイクロニクス、ブローブカード、チタニウムなどと再三書いていました。
結論から言うと06年は全く彼の言うとうりでした。これに関しては脱帽。

今年は散々自分の未熟を思い知りましたが、それだけに今後とも強い個性の自由異論反論の討論の場を維持したいと思いますので、みなさんどうかよろしくお願いします。

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16 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (うさ)
2007-01-17 23:21:20
kogumaさん

そりゃ、店頭市場ですって僕もそう思います。年末に某銘柄でそのことがちょっと雑誌に出て、ヤバイナー余計なこと書くなよーと思ってましたが、そう思う人も多いと思います。
本音ではベトナムへは2~3年後にうさ珍で有志を募り華僑ならぬ倭僑で集団で攻め込んだれーと思っていましたが、私の英語力無さで国際ブログ計画がほったらかし(笑)になったままなので、
今日付けでうさ珍のベトナム及びラオス(資本主義)解放戦線司令官に任命しますので根拠地作っといてください。
ああ、たしかに英語だと抵抗感無く言えるんですよねー。これは本当に不思議。ついでにハグハグ・・・ってとこですか(笑)

単身赴任さん

一言で言って、「どっちゃねん、さっさとやっちゃえー」ですね(笑)
納豆でやせられるとは・・・実は私、提唱したいのが
虫歯ダイエット。
効果てきめん、今日も昼飯が食えず、夕方歯医者に行って、金属はめたら楽になる計画が・・・ピクピク・・・せんせ~、親知らず抜く前より、歯削る前より、ずっとずっと痛いんですけど・・・
「痛みが続くようなら神経抜かないといけませんね~
絶句・・・

inaさん

悲観せず、過度に楽観せず、油断せず警戒心をもちながらも熱い心で応援する不動心です。
正直なところどっちに転ぶか分かりませんが、まあ買値が安いからいっかー見たいな(笑)

ぱちさん

不覚ながら久しぶりに海外に行ってから気づいたんですが、なんなんでしょうこの日本の割安感は・・・過去20年間一度も無かったような現象だと思います。
僕が思うにあたかも日銀と政府の見解の差に現れていますが、政府はもしや調整インフレをいよいよ狙っているのでは?
日銀から見ればそりゃあ第一目標が物価の安定ですから。
いや、しかし高齢化社会という日本のおかれた状況ではこれしかないのかも・・・
ともあれ、海外から見た日本の印象、劇的に変わってきますよね。僕も海外の友人と話す度に驚いています。

HTTPSさん

東京タワー偶然この前に海外の友人を案内するために近くまで行きましたが余りに高いので六本木タワーにしようと二人で決めました。
よって、全く同感です。
しかし、国の借金時計はどっかに移転しないとちょっと海外にたいして恥かしい・・・(苦笑)
余談ですが、近くのレストランでランチを食べた時に、外国出身のウェイトレスが気を利かせて外国語(英語ではないよ)のメニューと日本語のメニューを持ってきました。しかし、友人は日本語を勉強中なので日本語のメニューを見てひたすら日本語を話し、私は外国の音楽がかかる中で外国語のメニューを見てお店を出るまで全てウェイトレスの母国語で通していました。
お店の人も隣の日本人OLも狐につままれたような顔をしていました。かくいう私達もだんだん何処の国にいるのか分からなくなってくるねーと二人で話していました。
返信する
JAJAH (Unknown)
2007-01-18 22:33:25
今回のお題とは、ま~ったく関係無い話題で恐縮なんですが、
(うささん、スイマセン。)
面白いサービスを見つけたので皆さんに紹介します。

既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
「JAJAH」という無料(国際)電話サービスです。
http://www.jajah.com/

無料電話といえば Skype が有名ですが、Skypeはパソコン同士で通話するのに対し、
JAJAH は最初の「電話をかける」時だけはPCを使いますが、通話そのものは普通の固定電話(国によっては携帯も)を使う無料サービスです。
まあ、プロバイダが提供してるIP電話みたいなものなんですが、JAJAHの登録ユーザー同士なら国際電話さえ無料になってしまうという強烈なサービスです。

ヘッドセットを使う必要が無く、固定電話をそのまま使う事ができるという点で、PCを持っていない人やネット環境が無い家、あるいは持っていてもWeb閲覧くらいしか出来ない人(つまりデジタルデバイド世代)でも恩恵を受けられるというメリットがあります。
(ただし、どちらか一方は詳しくないとダメですよ。^^ )

「そんなウマイ話が本当にあるの?」と思った方、正解です。
使ってみたところ、やはり制約もあり、「そこそこウマイ話」程度でした。

制約とは・・・

日本から発信する場合、
1日にかけられる無料通話の範囲は 30分以内(発信者側から見て)
または、1週間にかけられる無料通話の範囲は 150分以内
または、1月にかけられる無料通話の範囲は 500分以内

というものです。
でもまあ、使い方によってはこれでも十分じゃないかと。

JAJAH の登録ユーザになるのに必要なものはメールアドレスだけなので、
私の場合、実家の親のメールアドレスをFreeMailで勝手に作り、全部こっちで登録手続きをやってしまい、勝手に JAJAHの登録ユーザにしてしまいました。
(ただし、こういうやり方は利用規約に反するかも・・・)

ちなみに、現時点のサービスでは、日本の固定電話から
→アメリカ
→カナダ
→スイス
→中国 などは、固定電話へと携帯電話への通話が、

→日本
→韓国
→オーストラリア などは、固定電話への通話が無料通話の対象となっています。

残念ながら、東欧などの国は無料通話の設定が無い国もあるようです。
詳しくは JAJAH のサイト↓で調べられます。
http://www.jajah.com/info/rates/

具体的な電話のかけかたや登録のしかたなどの詳細についてはググってみて下さい。

以上、ご参考まで・・・。
(再度、関係ない話題で失礼しました。)
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名前忘れた (HTTPS)
2007-01-18 22:34:17
↑の、私です・・・。
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口の軽い日銀 (飛燕)
2007-01-19 00:15:15
>JAJAH
怪しい人が怪しい話をしてると思って調べると、まともそうなサイトであまり怪しくないですね。
これは多少の制約があっても十分使えそうですね。
・・・と思ったらHTTPSさんでしたか(笑)、失礼いたしました。良い情報を教えていただきましてどうもありがとうございます。

政策金利は新聞の予報?どおりの据え置きでしたね。私も金利が上がるとか据え置きで市場が振り回されるのにうんざりですし、異常低金利に依存している政治家、経営者?もいるようなのでの早めに緊急避難的措置は是正すべきと思います。
それよりも私が驚いているのは政策決定会議前に予定内容をべらべらしゃべってしまう日銀関係者がいることです。このような国際的にも注目され、かつ為替市場に多大な影響を与える重要事項を平気で漏らしておとがめなしというのも問題と思います。その口の軽い日銀関係者と私が仲好しなら為替で大儲けできたのですが(爆)。
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ごぶさたしています (bungchang)
2007-01-19 01:08:16
最後に掲示板に書き込みさせてもらったのがいつだったかも忘れてしまいましたが、私はその間にヨーロッパ系の会社から、アメリカ西海岸系のそれへ転職。あわせて、一時、ダヴィンチの株式保有による介入が取りざたされた話題の場所の近くに引っ越しました。

私も05年の甘い蜜に感覚が麻痺してしまった感があり、06年はあまり良い年にはなりませんでした。

好みはともかく、さて07年の話題はどこかと探してみると、やはり三角合併解禁がらみが本命かと思っています。

今年の1年という区切りをするのであれば、バフェット信奉者よりもグレアム信奉者のほうが良い結果を出せるのかなと。とはいえ、ミクロの視点は怠らずにと思っています。

私は今週末から仕事で台湾に行く予定ですので、外から見た日本を体感して、何かを感じてこれると良いなぁと思っています。
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追記 (bungchang)
2007-01-19 01:20:17
自分の書いたことをもう一度読んでみると、あいまいな言い方ですが、トービンのqとは異口同音と感覚的には似たようなもんですか。

理論ついでに、昨年という1年のみで区切ってみるとMM理論は現実を説明しきれなかったという印象ですが(租税制度などのバイアスは抜きにして)、今年はそのギャップを埋めるような揺り戻し、つまりは昨年エクイティファイナンスやったところで、うまくまわせている結果が出せるところの復権について、期待をしています。期待ね(笑)
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Unknown (elliot ikeda)
2007-01-19 21:04:34
うささん、こんばんは!
イケダはマクロの
ファンダメンタルズも見てますよ!
でも決断はエリオット波動なんです!
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ありがとうございます (tama)
2007-01-20 01:05:57
うささん、こんにちは。
虫歯、お大事になさってくださいね。


HTPPSさん

ご無沙汰しています。
すごい情報をどうもありがとうございます!
早速登録してみました。
国際電話が無料の時代が来るなんて・・感無量です。うれしいっ!!
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サンシティの懸念事項 (ガリラ)
2007-01-20 16:47:20
うささん、こんにちは。
私もサンのホルダーです。心配なのは以下の点です。

●2007度の開発案件(赤坂・渋谷・山形・盛岡南等)の竣工時期が11月・12月であること。

12月決算のサンシティにとっては、年内にスムーズにEXITできなければ当然下方修正となります。

今回の下方修正(証券化作業の遅延って・・・)でドッキリしたようなことがまたあってはならないし、
2月中旬の予想をどう出してくるのか興味があります(まさか、次年度に回すなんてことはないですよね・・・)
うささんはどうお考えですか。

それと、後二つ質問させてください。
1・竣工前に証券化することって可能でしょうか?
2・なぜサンは竣工時期を第4四半期にしているのでしょうか。
よろしくお願いいたします。
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 (ガリラ)
2007-01-20 16:55:30
盛岡南は18年度でしたね・・・。
返信する