夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

この題名は? 海鶴蟠桃図 池上秀畝筆

2021-07-12 00:01:00 | 掛け軸
先週の七日は七夕・・、近所の神社にてライトアップしているというので夕食後に家族で出かけてきました。



ライトアップというよりなにやら不気味? 巫女様が和楽を奏でる中、息子は願い事、どうも「猫が飼えますように・・」、「お金持ちになれますように・・」らしい・・。小生の息子らしくどうにも俗っぽい願いごと。



さて本日の作品は共箱どころか収納箱もなく、打ち捨てられていた作品ですが、吉祥画題ですのでなにやら運気がありそうなので入手しました。お値段は6000円くらい・・、宝くじのようなもの?です。



海鶴蟠桃図 池上秀畝筆 その6
絹本水墨着色軸装 軸先鹿骨 合箱
全体サイズ:縦1932*横530 画サイズ:縦1108*横410

 

さてこの作品の画題は・・??? 「海鶴蟠桃図」という画題ですね。



「海鶴蟠桃図」は「謎語画題?」のひとつとされて、海上に桃実と鶴を描いた作品で、祝福の画題となります。海上には鶴が舞い、岩上には桃が実を結び、これに旭日を描きますが、海は浪を描いて潮、朝を意味し、「蟠桃」は三千歳の寿を象徴し、鶴は千年の齢を得て、旭日は昇天の目出度いものづくめで、祝儀用の絵画として主に用いています。

では「蟠桃」とはなに? 桃ということは解りますが・・。



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蟠桃(バントウ):中国が原産とされる桃の品種で、日本で一般的な比較的丸い桃とは違い、平たい形をしているのが大きな特徴で、それらにはいくつもの品種があり、「蟠桃(バントウ)」はそれらの総称として使われています。
この「蟠桃(バントウ)」という呼び名は別名「座禅桃(ザゼンモモ)」とも呼ばれ、中国では古くから不老不死の「仙果」として扱われてきたと言われています。あの孫悟空と猪八戒が食べた不老不死の桃、それがこの蟠桃と伝えられています。

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*よく中国故事にある「不老不死の桃」、それがこの蟠桃・・・?? 丸い桃?ではなかったようです。

「蟠」という漢字の意味は日本語では”蟠る(わだかまる)”と言い、不平や不満で心がすっきりしない状態として使われる事が多いですが、その他にも、”かがんでうずくまる様子”や、”リング状に巻いている様子”といった意味もあるとされています。扁平な形で上も下も中心部分がくぼんでいる蟠桃はドーナツのようでもあり、後者の意味から付けられたものと思われます。

最大の特徴は、平たく真ん中がくぼんだ円盤状の形です。そして、その形状から、中心部の種はとても小さく、可食部の割合が多いです。品種はいくつもあり、果肉が白い白桃系のものと、黄桃系のものもあり、国内で作られているものは種の周りが赤い白桃系の物が多いようです。

味的には一般的な甘い桃と同じで、香りはあまり強くは感じられませんでした。日本では生産量が非常に少ない事もあり、”幻の桃”などというふれこみで、味はともかく希少性で非常に高価な桃となってるようです。一個500円くらい?



落款からは池上秀畝と思われますが、真贋は解りかねます。おそらく真作なら依頼されて筆早に描いた作品のように思われます。



ともかく骨董品は入手したら元手を回復すべくいろんなことを調べるといいですね。贋作であろうと真作であろうと作品には学ぶべきことが凝縮されています。真贋の知識など微々たるもので、ああだこうだと持論(自論の方が多い)を展開するのは愚の骨頂



そう真贋など外れくじのようなもの・・・、ただしくじは買わなければ当たらない  

親子ともどもどうにも俗っぽい・・・


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