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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

古伊万里色絵 柿右衛門様式 臥象置物

2020-08-20 00:01:00 | 陶磁器
夏季休暇も終わり、息子の夏休みのもうすぐに終了し、お盆は終わりました。息子は仏壇の盆飾りの片づけを手伝っています。



猛暑とコロナ禍の今年の夏ももうすぐ終わりです。収納の梱包は小生をいつもみているせいか上手になってきました。



さて本日は最近投稿した柿右衛門様式の作品ですが、器ではなく置物の作品の紹介です。



*下記の写真は入手時の汚れを洗い流しています。



古伊万里色絵 柿右衛門様式 臥象置物
誂箱
最大幅220*奥行160*高さ



象は約6百年前に日本に来たそうです。佛画や彫像で見る象は白い象で、本物はもちろん黒です。濁手(にごしで)と呼ばれる乳白色の生地に赤、青、黄色の柿右衛門カラーの作品です。



「目が日本人」と評されるように、仏像のようですね。



白い象は仏陀の母の夢に現れたそうです。空から突然、白い象が降りてきて、右脇腹に入る夢。「世界中の人々をお救いになる、そんな偉大な王子が生まれますよ。」というお告げの夢だそうです。



盛期に作られてヨーロッパに輸出された象は、美術館などの図録で見ると、象の実物ではなく当時の絵画や言い伝えから
作られたようです。リアルなものではありません。



時代が下がると体部的には正確ではありませんが、動きのあるリアルさは実物あるいは後世の写実画を参考に作られていると思われます。ちなみに、18世紀には ヨーロッパの窯でもこの象の写しが数多く作られていたそうです。



本作品の製作年代はよくわかりませんが、相応の時代はあるようです。



いい出来だと小生は思っています。



有名な大英博物館の日本ギャラリー に展示された作品は下記の作品です。

参考作品
古伊万里色絵 柿右衛門様式 立象置物
大英博物館の日本ギャラリー 柿右衛門の象。(1650ー99年)



2体、展示作品があり(1体は借りた物?)、大英博物館の「世界の歴史100のオブジェ」の中に選らばれています。この柿右衛門は日本的ではなく、ヨーロッパ輸出用です。マントルピースの上にとかに飾るための作品だったようです。

1660ー1700の頃ヨーロッパに輸出された作品です。柿右衛門は非常に高価で、王侯貴族の間でとても人気がありました。

参考作品
柿右衛門・色絵象置物 17世紀後期



このような置物の色絵の作品は本ブログでは下記の作品を投稿しています。

雉像
全体サイズ:160*130*高さ30



蒐集して間もない頃に盛岡の骨董店でなけなしの資金をはたいて購入したものです。作品の是非はともかくなつかしいです



眼は日本人・・、なるほど・・・。



象と普賢菩薩との関連にもあるように日本独特の趣がある作品とも言えるでしょう。

PS.最近、文殊菩薩や普賢菩薩の作品が立て続けに入手されています。近日、投稿予定ですのでお楽しみしてください。


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