
日曜日の夜遅く放映されるドラマ「長閑の庭」を家内と愉しんで観ています。小生自身が年齢差のある再婚ということもあり興味深く拝見していますが、さすがにドラマの設定上の40歳の年齢差には抵抗がありました。ただ「愛」というのはいかに相手のために献身的になれるかということだととだろうと素直に感じ入りました。伴侶を選ぶ観点はこの点なのだろうが、単純で大切なこのことを日頃は忘れているのだろうと・・・。
さて中国陶磁器で日本人の心をとらえてはなさない作品に「影青」という一群の作品があります。近代による模倣作品も多く、また近世には発掘品も多くなり、その実態と評価はつかみかねていますが、面白い作品群であることには変わりはありませんね。
本ブログではいくつかの作品を紹介してきましたが、もっとも一般的な「碗形」の作品で本日で「その5」となります。

影青刻花碗 伝宋時代 その5
誂箱
口径156*高さ50*高台径50

鉢が多く、その中からサイズ的には茶碗サイズに適したサイズはあるのですが、その薄さから熱が伝わりやすく茶碗としては敬遠される器でしょう。夏茶碗にはいいかもしれませんが、きれいなものが多いので、菓子鉢や食器のほうが最適でしょう。

透けて見えるなどの器の薄さを強調した作品はほとんどが近代作の模倣作品(贋作)が多いようです。薄いがゆえに北宋の時代の古いもので現存する数はかなり少ないようです。発掘品はほとんどが南宋の時代における大量生産をしていた頃の作品のようです。
北宋と南宋の時代がわかるのは、横から見ると形がはんなりとふっくらしている作品が南宋です。また、南宋の作品は高台がわりと大きく、すべすべしているところでしょう。
*本作品は時代があっても南宋の頃の作か?

なお北宋時代の青白磁は窯道具の台に乗せて、鞘に入れてひとつずつ焼成するため、高台の裏に窯道具の鉄色の跡がありますが、近代の作品も真似ていますので判別はややこしくなります。
作品に見込みには箆か櫛でささっと雲とも水の流れともつかない文様を描いているが常で、その特徴は勢いが出て、実に良い文様になっている点です。ごちゃごちゃ文様があるものはまず近代の作と判断してよいででしょう。近代作の作品を古いものと勘違いしている方が多いようです。
この文様の単純で勢いのあるのが椀型の影青の見所なのでしょう。

お値段は南宋の作品でいいところ10万円程度、通常は数万円と手頃になってきています。北宋の作品はまず市場に出ないと思っていたほうがいいでしょう。なおよく見かける近代作は値段がつかない作品です。

青磁が好きな方、白磁が好きな方、青白磁が好きな方=影青・・? 高温で焼成されるこの磁器群に憑りつかれている御仁は多いでしょうね。

窯の技術の発達によって、古来から難しいとされてきた高温焼成が可能になった現代ではどうしても模倣作品が多くなります。

焼成の発達によって、現実に中国で焼成された模倣作品の古伊万里、古鍋島などは真贋の判断が素人では全くつかない作品が横行しているようです。青磁、白磁の作品でも同様のことがおこっている可能性があります。

愛でる蒐集側にはなんの落ち度もないのですが、オレオレ詐欺のようなことがこの世界でもあるのでは恐れています。
先日、日本の浮世絵のコピー(稚拙なコピー商品ですが、写真では判別つかない)がネットオークションでさもオリジナルのように出品されていました。作品はコピーした浮世絵を中国風の表具したものですが、かんたん決済の期日ぎりぎりまで商品が届かず、「確実に商品が届きます。」と連絡し、受取連絡を催促するような詐欺的なやり方です。ヤフー側で取引停止にしても、別のIDですぐに出品し、値段をつり上げる入札をしています。返送しても日本の発送代理業務に返送され、出品の実態は中国にあるようです。ヤフーのネットオークションは詐欺的な贋作に汚染されているようですので、対策を考える必要がありそうですね。

ともかくお金が否応なしに絡む骨董の世界、あらゆる罠を避けながら、いいものを愉しむ度胸が必要のようです。いずれの世界でも影はあるもの、影を避けて日の当たる王道を歩んで愉しむのが骨董の世界。いかに骨董に献身的になれるか、骨董がいかに献身的に安らぎをくれるかが命題・・・・
さて中国陶磁器で日本人の心をとらえてはなさない作品に「影青」という一群の作品があります。近代による模倣作品も多く、また近世には発掘品も多くなり、その実態と評価はつかみかねていますが、面白い作品群であることには変わりはありませんね。
本ブログではいくつかの作品を紹介してきましたが、もっとも一般的な「碗形」の作品で本日で「その5」となります。

影青刻花碗 伝宋時代 その5
誂箱
口径156*高さ50*高台径50

鉢が多く、その中からサイズ的には茶碗サイズに適したサイズはあるのですが、その薄さから熱が伝わりやすく茶碗としては敬遠される器でしょう。夏茶碗にはいいかもしれませんが、きれいなものが多いので、菓子鉢や食器のほうが最適でしょう。

透けて見えるなどの器の薄さを強調した作品はほとんどが近代作の模倣作品(贋作)が多いようです。薄いがゆえに北宋の時代の古いもので現存する数はかなり少ないようです。発掘品はほとんどが南宋の時代における大量生産をしていた頃の作品のようです。
北宋と南宋の時代がわかるのは、横から見ると形がはんなりとふっくらしている作品が南宋です。また、南宋の作品は高台がわりと大きく、すべすべしているところでしょう。
*本作品は時代があっても南宋の頃の作か?

なお北宋時代の青白磁は窯道具の台に乗せて、鞘に入れてひとつずつ焼成するため、高台の裏に窯道具の鉄色の跡がありますが、近代の作品も真似ていますので判別はややこしくなります。
作品に見込みには箆か櫛でささっと雲とも水の流れともつかない文様を描いているが常で、その特徴は勢いが出て、実に良い文様になっている点です。ごちゃごちゃ文様があるものはまず近代の作と判断してよいででしょう。近代作の作品を古いものと勘違いしている方が多いようです。
この文様の単純で勢いのあるのが椀型の影青の見所なのでしょう。

お値段は南宋の作品でいいところ10万円程度、通常は数万円と手頃になってきています。北宋の作品はまず市場に出ないと思っていたほうがいいでしょう。なおよく見かける近代作は値段がつかない作品です。

青磁が好きな方、白磁が好きな方、青白磁が好きな方=影青・・? 高温で焼成されるこの磁器群に憑りつかれている御仁は多いでしょうね。

窯の技術の発達によって、古来から難しいとされてきた高温焼成が可能になった現代ではどうしても模倣作品が多くなります。

焼成の発達によって、現実に中国で焼成された模倣作品の古伊万里、古鍋島などは真贋の判断が素人では全くつかない作品が横行しているようです。青磁、白磁の作品でも同様のことがおこっている可能性があります。

愛でる蒐集側にはなんの落ち度もないのですが、オレオレ詐欺のようなことがこの世界でもあるのでは恐れています。
先日、日本の浮世絵のコピー(稚拙なコピー商品ですが、写真では判別つかない)がネットオークションでさもオリジナルのように出品されていました。作品はコピーした浮世絵を中国風の表具したものですが、かんたん決済の期日ぎりぎりまで商品が届かず、「確実に商品が届きます。」と連絡し、受取連絡を催促するような詐欺的なやり方です。ヤフー側で取引停止にしても、別のIDですぐに出品し、値段をつり上げる入札をしています。返送しても日本の発送代理業務に返送され、出品の実態は中国にあるようです。ヤフーのネットオークションは詐欺的な贋作に汚染されているようですので、対策を考える必要がありそうですね。

ともかくお金が否応なしに絡む骨董の世界、あらゆる罠を避けながら、いいものを愉しむ度胸が必要のようです。いずれの世界でも影はあるもの、影を避けて日の当たる王道を歩んで愉しむのが骨董の世界。いかに骨董に献身的になれるか、骨董がいかに献身的に安らぎをくれるかが命題・・・・
