夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

母の遺品 信楽肩衝茶入 上田直方作 

2019-01-23 00:01:00 | 陶磁器
休日は法事以外は用事もなく息子が繰り返し「科捜研の女」を一生懸命観ているに付き合わされてさすがにうたた寝・・・。そういう息子を家内は庭に連れ出して木登りを教えたようです。



そういえば小生も子供の頃、塀の上の歩きや木登りをしたことを思い出しました。息子は慎重な性格のわりに高さを怖がらないようです。

さて男の隠れ家の水屋をのぞいたら、下記の茶入が出てきました。

信楽肩衝茶入 上田直方作
仕覆:蜀紅錦 蓋:象牙
胴径50*口径30*高さ93 共箱



母によると母が友人から頂戴した作品。おそらく保護紙の字は母が書いたもの。



五代目上田直方の作品のようです。

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五代目上田直方(1928-2016)は高橋春斎とならび信楽二大巨匠と称される。上田家は、幕末~明治期に活躍した谷井直方に始まり、その後を継承した二代上田直方より代々茶陶を中心に作品造りを行ってきた。



五代目上田直方は四代上田直方の長男として滋賀県に生まれた。 1946(昭和21)年に京都国立陶磁器試験所伝習科を卒業後、 父に師事して茶陶制作に専念。



1958(昭和33)年、滋賀県美術展覧会で特選を受賞。1976年に五代目を襲名した。日本工芸会の正会員。1991年 滋賀県指定無形文化財に認定されます。2000年 文化庁より、地域文化功労者表彰を受けます。



五代目となる直方は、若い頃より茶道の修業を重ね、茶人としての顔も持ちます。豊かな感性から生み出された茶陶は、趣とあたたかみを兼ね備え、現代の信楽茶陶を代表するものです。

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糸切底には「直方」の印があります。

*上田直方の作品では「信楽肩衝茶入」が滋賀県立博物館に所蔵されています。



生前に中田英寿との対談したこともあるようです。



母が大切にしていた茶入。小生もいくつか母に茶入をあげたのですが、この茶入が一番のお気に入りだったようです。



昨年の夏に母が亡くなり、今となっては大切な母の遺品となりました。母から小生へ、そして息子へ・・・。



袱紗の生地については下記の書付が同封されていました。



茶道、骨董を心得る者は古裂の知識も必要なようです。


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