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太田知子の いきいき!健康長寿

健康医療ライターで介護予防インストラクターの太田知子が介護されない体づくり、若さと元気をキープする方法について語ります。

奥多摩せせらぎの里美術館で水墨画の世界に浸る

2015年04月30日 | アート

奥多摩町立せせらぎの里美術館で5月17日まで「海野次郎展」が開かれている。

 

奥多摩の山の中に画室「曇華庵」を構え、30年近く水墨画を描き続けている海野次郎さん。

26日にギャラリートークとパフォーマンス(公開制作)が開かれると聞いたので、友人二人と訪ねた。

海野さんの水墨画は何度も見せてもらってきたが、実際に描く姿を見るのは初めてである。

 

会場の床には大きな和紙が敷かれていた。

作務衣姿で立った海野さんは、まるで準備運動のように首を左右に振ったり、腕を振ったり。

次の瞬間、墨を付けた筆を和紙に落とし、すごい勢いで細い線を描き始めた。

 

今度は刷毛に墨を含ませ、大胆に墨模様を描いていく。

かと思えば、ジョーロで墨模様に水をかけ始めた。

 

時折、唸り声のようなものを発しながら、ものすごい集中力で全身全霊をかけて描いていく海野さん。

その姿を50人もの観客は、ただ息を凝らして見つめる。

 

私が思い描いていた制作風景とは違う、すごい世界だった。

 

水墨画は1回では描けない。

何十枚と描いて、作家の表現したいものが昇華されたとき、初めて作品になるそうである。

 

もう一度、展示作品を丁寧に見てから外へ。

 

萌えるような若葉がまぶしい。

美術館の下では、透き通った多摩川の水がキラキラ輝いていた。

 

奥多摩は今、1年中で最も爽やかな季節を迎えている。


奥多摩アートフェスティバル「おくてん」を訪ねる

2014年09月02日 | アート

 今日は1か月ぶりの「いきいき健康体操とうたの会」。

「皆さん、忘れずに来てくれるかしら」と心配していたが、9人が元気な顔を見せてくれた。

 介護予防のお話をした後、要介護リスク度チェックや健康長寿のための呼吸法、足腰を強くする筋力トレーニングなどを指導。

若々しい声を蘇らせる発声法の後、皆で「鈴懸の径」「あざみの歌」「竹田の子守唄」を合唱した。

 そして最後は「認知症予防小唄」。これは「お座敷小唄」の替え歌で、あるお寺の和尚さんが作詞したとか。ユニークな歌詞で、皆さん、笑顔で楽しそうに歌ってくれた。

 

 終了後、希望者7人で2台の車に分乗し、9月1日から始まった「奥多摩アートフェスティバル『おくてん』」を訪れた。

山深く、自然が豊かな奥多摩町にはたくさんの芸術家が住み、創作活動をしている。

そのアトリエや工房、ギャラリーを訪れ、アーティストに話を聞き、作品を見せてもらえるのが「おくてん」で、今年で6回目を迎えたアートの祭典だ。

年々盛況になり、今年は33の会場で40のアートが鑑賞できる。

 

 とても1日では見きれないので、今日は3か所を訪問。

まず、花森俊一写真展を見に、奥多摩町鳩ノ巣のカフェ山鳩へ。

コマクサやキンランなど美しい花の写真を見ながら、おいしいランチをいただいた。

 

 続いて、墨彩画家・向原常美さんのアトリエ「五風十雨庵(ごふうじゅううあん)」へ。

向原さんの魂がこもった素晴らしい作品を見せていただいた。

着物姿の向原さんは1943年生まれだそうだが、とにかくパワフルで若々しい。

その作品からは、ほとばしる生命力が感じられ、元気がもらえる。

一緒に行った方たちも感激した様子。佐渡の怒涛を描いた作品の前で、記念撮影をさせていただいた。

 

 帰りは、せせらぎの里美術館で途中下車。

おくてん参加作家による小品展と、奥多摩町の子どもたちと作家によるワークショップ展を見せていただいた。

 「おくてん」は9月30日まで開催。

作家のアトリエを訪問し、作品を見せてもらえるまたとない機会なので、ぜひ多くの方に訪れてほしい。