昨日は健康ウォーク+1のウォークイベント「南沢あじさい山と巨樹の森を散策」の日。
天気予報が雨だったため、前日からキャンセルの電話やメールが相次いだ。
朝起きると、予報通り雨。果たして何人、参加してくれるだろう。
不安な思いを抱きながら、他のスタッフ2人と集合場所の武蔵五日市駅に向かう。
結局、21人が雨にもかかわらず、参加してくれた。
雨がしとしと降る中、三内川に沿った道を西へ進む。
1時間近く歩き、自治会館の斜向かいから急斜面を10分ほど登ると、大きな岩山の上に立って枝を広げている巨木が現れた。
これが、「山抱きの大樫」だ。
滑らないよう注意深く歩を進めながら、木の周りを1周する。
木の根っこと岩がまるで一体化しているようで、なんとも神秘的だ。
樹齢は300年とも400年ともいわれている。
よくぞ、こんな厳しい環境で、岩の上に根を張って何百年も生きてきたものだと、その生命力に驚く。
「山抱きの大樫」を見て山を下りた後、「千年の契り杉」を目指す。
標識に従って民家の庭先を進み、山道を20分ほど歩いた。
杉の林の中に、ひときわ大きな大杉が現れた。
雨に煙る林の中に、すっくと立つ巨木。
その存在感に圧倒される。
よく見ると、幹が二股に分かれ、上部でそれがつながっていた。
幹回りは約6メートル。
樹齢は300年以上と言われており、見ているだけでパワーをもらえる。
帰り道、雨脚が強くなってきた。
途中に丸太の橋があり、滑らないよう慎重に歩く。
真光院の軒先を借りて、お弁当を食べた後、五日市憲法草案が発見された深沢家の土蔵を見学した。
こんな山奥で自由民権運動の火が燃え、千葉卓三郎を中心に、若者たちが議論を交わしながら私擬憲法をつくっていたというのは驚きだ。
来た道を戻り、深沢林道を進んで「南沢あじさい山」へ。
紫陽花は少し見頃を過ぎていたが、恵みの雨に打たれて、生気を取り戻したよう。
この南沢あじさい山は、持ち主の南沢忠一さん(86)が50年近くかけて、紫陽花を一人でこつこつと増やしてきたもの。
約1万5000本の紫陽花が山の斜面を覆い尽くし、何度見ても感動する。
帰りは五日市郷土館に立ち寄り、展示された五日市憲法の全文を見た。
この憲法は204条もあり、特に基本的人権の保障について多くの条文を割いている。
今の日本国憲法と比べても、ひけをとらない民主的な私擬憲法として高く評価されているそうだ。