立山の主峰・雄山(おやま)を後に、大汝山(おおなんじやま)へ向かいました。
途中、来た道を振り返ると、断崖の上に雄山神社が小さく見えました。
「我ながら、よくあそこまで登ったものだ」とプチ自己満足。
ほどなく、切り立った岩山の山頂へ到着しました。
ここが大汝山(標高3015メートル)。
立山連峰の最高峰ですが、山頂には立てるスペースもなく、簡単な標識しかありません。
まだ先が長いので、写真を撮ってすぐに次の山、富士の折立(標高2999メートル)へ向かいました。
1時間ほどで麓へ。山頂を見上げれば、かなり切り立った山です。
反対方向から男子高校生のグループが到着。
勇ましく登り始めた生徒たちを、女の先生が「危なそうだったら戻ってきなさい」とハラハラしながら見ていました。
あまりに険しそうなので、山頂はパスして次の真砂岳(標高2861メートル)へ。
右手に見える内蔵助カールは雪で真っ白に覆われています。
稜線の細い道を歩くのは快適そのもの。
リンドウ、タカネツメクサなどが咲いていました。
真砂岳は名前の通り、砂の山でした。
そこからさらに別山(標高2880メートル)へ。
別山の山頂にも神社が建っています。
それにしても「別山」なんて、仲間外れにされているみたいで、あまりいい名前ではないですよね。
別山乗越で、山小屋で作ってもらったお弁当を食べ、しばし休憩しました。
ここはトイレ(有料)もあり、助かりました。
穂高に登った時は途中にトイレが一つもなくて、朝6時に山小屋を出てから夕方4時に次の山小屋に到着するまで、トイレを我慢したのが思い出されます。
別山乗越から雷鳥平に向かう道で、素敵な宝物に出会えました。
国の天然記念物、雷鳥です。
ハイマツの中を歩き回っているではありませんか。
うれしくなって、カメラを構え、近づいて行きました。
眼の上が赤いのでオスのようです。
コンパクトカメラで、望遠ではないので3メートルくらい近づいたのですが、逃げません。人に慣れているのかな?
体が丸みをおびている雷鳥は、ゆったりとした愛らしい姿を見せてくれました。
今回の立山縦走も終わりに近づいてきました。
標高が下がってくると、チングルマ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンイチゲなど、高山植物が花盛り。
夏山の魅力を堪能しました。
まもなく雷鳥平に着こうという時、ポツポツ雨が。
すぐにザーザー降りになり、あわてて傘を差しました。
ようやく、みくりが池温泉に着いたときは、全身びっしょりになっていました。
ソフトクリームかビールか迷った末、「やっぱりビール」と自動販売機でビールを買って、テラスで休憩。
無事下山できたことを祝いました。
ああ、おいしかった!