腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ラブひなパーティー

2010年07月05日 22時39分30秒 | ゲームボーイゲーム感想文
先に断っておくと、俺は原作「ラブひな」は好きである。
世間的には「頭をまるで使わないベッタベタのハレイム漫画」と認識されていると思う。
もちろんその通りなのだが、やっぱ売れる作品は一味違うというか、確かな良さがちゃんとある。
なんちゅーか、作品もヒロイン達も、使い捨てじゃなく、キッチリ「残って」るんだよな。
あっという間に消費されては消えていく凡百のハレイム作品とは違う。
まぁ所詮俺の感じ方であり、一般人にはただの痛い美少女漫画でしかないし、それも仕方ないとは思うけど。
丁寧にやればベッタベタの内容でも良い物は作れると思うよ。王道ってやつさね。



で。
漫画がヒットしたラブひなは当然のようにアニメ化され、また必然的にゲーム化された。
元々ゲームと相性の良い設定の作品なので、かなりの本数が発売されたと思う。
「ラブひなパーティー」は、そんな多数発売されたラブひなゲームのうちの一つである。
購入は数年前の新品ワゴンで180円。過度な期待は全くせず、気楽にプレーを開始した。
……しかし、最初から結論を言うと、こいつぁ酷い。めっちゃ酷い。
俺はこの言葉嫌いなんだが……ここまでの「クソゲー」は久しぶりだな。
個人的に信じてた法則「GB後期のソフトにハズレなし」を完璧に打ち砕いてくれた。
その意味でも罪が重いゲームである。



まず、そもそもGBC(一応カラー専用)でラブひなというのが間違っているだろう。
言うまでもなくグラフィックは汚く、ボイスなど入っているわけがない。
何故こうも明らかにGBCに向いていない作品をゲーム化したのか理解に苦しむ。
人気作ではあったが、こんなもんまで売れるほどのバブル状況があったとは思えんし。ホント分からん。
GBなのに通信プレーがあるというわけでもなく、携帯機ならではのお手軽さがあるわけでもない。
一体誰が何を考えてこのゲームを企画し、また通したのだろう。何より制作したのだろう。
殆ど資源の無駄レベルである。俺の180円返してくれ。20円で買った攻略本代も。


グラフィックは汚く、ボイスは無く、音楽もヘボヘボ。
じゃあ見てくれは悪くても中身が良いのかと言えば、これが見た目以上に酷い。
概要を説明すると「ミニゲームとクイズでキャラの好感度を上げて、最後に個別EDを見るゲーム」である。
これだけを見ると、まぁ悪くない。携帯機で出すなら正しい方向性だと思う。
だが実際プレーすると、あまりのスカスカっぷりに唖然とさせられること請け合い。なんなんだこれは。


ミニゲーム。
今作の要である要素のはずが、くちゃくちゃに酷い。カスと言おう、敢えて。
まず、たった4種類しかない。パッケージに「多彩なミニゲーム!!」と記載されてて、久々にJAROの存在を思い出した。
もちろん内容もスッカスカで、時代とマシンを考慮してもフリーソフトレベルにも達していない。
難度が低めなのが幸いだが、一つだけ異様に難しいものがあり、無調整っぷりが清々しいほど明白だ。

俺はミニゲームというものを「ゲーム製作におけるカレーライスみたいなもの」だと思っている。
カレーは誰もが割と簡単に作れる上に、味は普通に美味しい。寧ろ不味いカレーを作る方が難しい。
ミニゲームも同じで、製作に技術も金も要らず、例えば単なるボタン目押しゲームでも、燃えるものは燃える。
RPGなどで途中のミニゲームにハマってしまい、本編の進行が疎かになった経験は誰しもあるだろう。
それくらい、ミニゲームとはどうやっても面白くなる、ゲーム製作において極めて有用な手段だと思うのだ。

なのに今作のこの糞つまらなさ。
ミニゲームが主体のくせに数が少なく、内容もヘッポコペー。
あーもういい、こうして書いてても腹立ってくる。どうしようもない。



もう一つのゲーム要素、クイズ。
これは酷いというか舐めきってるというか、所謂アホ級カルトネタばかりが用意されているのだ。
「アニメ〇話で〇〇が履いていた靴下の色は?」とか、知ってた奴1人でもいるのかと小一時間問い詰めたい(久しぶり!!)。
真面目に考える気など全くない(考えても無駄だし)ので攻略本でカンニングしたが、それでも苦痛だった。
このカルトっぷりが濃いファンには心地良いのだろうか。なら俺はファンじゃなくてもいいや。


ゲームは一応アドベンチャー形式になっていて、ひなた荘の各所に移動してはイベントをこなしていく。
だがそのゲーム時間は、何とたった1日。朝8時から夜1時まで。24時間もない。
キャラに会うだけで30分進むし、強制イベントもたくさんある。1プレーは恐ろしく短い。
んで1日間でミニゲームやクイズで好感度を上げたヒロインと最後にEDを迎えることになるんだが、
別に恋仲になるわけでも何でもなく、ただ東大受験の合格発表を一緒に見に行くだけ(結果は不明)。
ご褒美はショッボイ一枚絵(ただの立ち絵)だけ。更にスタッフロールも何もなく、そのままタイトル画面へ戻る。
最初から最後まで、どれだけ製作に手を抜けるかに挑戦しているかのような作りだ。もう笑うしかない。


作中にはミニゲームでもクイズでもない会話イベントもあるのだが、ここでは好感度は一切増減しない。
当然ながら内容もスッカスカな上、各キャラ3種類くらいしか用意されていない。……もう死んで欲しいや。
更に、何気に一番酷いと思ったのだが、イベントでのキャラの台詞、特に景太郎のものがどうも不自然なのだ。
「コイツ原作読んだことあるのか?」と思えるレベルの不自然さなので耐え難いものがある。
まぁゲーム全体が酷いからあまり目立たなかったのは救いか。救われてないけど



やってて面白いことなど一切なかったが、1プレーが異様に短いので、義理として全キャラクリアーはしておいた。
激しく時間の無駄である。さすがに後悔。こんなんやるならマリオの無限増殖を延々眺めてる方がずっと有意義だ。
俺は古いゲームも精力的にやってるが、別にクソゲーマニアを気取ってるわけではない。
求めているのはあくまでも面白いゲームである。クソゲーマジファック。ふぉおおおおお。
はぁ虚しい。


なんか今作のせいで、原作への好感度まで少々落ちてしまった気がする。つくづく罪深いゲームだ。
これはいずれ別のラブひなゲーをやって名誉挽回と行かねばならないだろう。
今んとこDC「突然のエンゲージハプニング(通常版)」を所持している。
あと最終作であるPS2「ラブひなごーじゃす」も頭ン中でチェックを入れている。
この辺はノーマルなギャルゲとして楽しめるものになっていると思いたい。
ラブひなも90年代末を飾った作品だもんな。或いはこの理由が一番大きいかもしれんな……。



ところで、このゲームやってる最中、俺様の比類なきGBCスモークがぶっ壊れたくさい。
電源スイッチ入れてもうんともすんとも言わない。しゃーないので続きはGC(GBプレーヤー)でプレーした。
糞つまらん上に我がGBCの命まで奪っていくとは、本当にガッデムなゲームである。……関係ないか。
つい先日サターンの生存を確認したばかりなのに、より新しいGBCが逝っちまうとは。
時間はどんどん過ぎていく。誰も戻してはくれない。
はぁ……。








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