今虫獄でオランダの温室を前提とした新農法に血迷っている。
実は、この血迷っているのはモンサントの毒作物にも血迷っている。
結局、この「モノを甘く見る馬鹿の集まり」は大体において救い様の無い馬鹿の集団である。
実は似たようなシステムを日本の会社が(旭化成とか)がサウジアラビアに売りつけていたりするのだが、基本的に土で育てるのと水耕栽培の違いを検討する事の違いを検討する事なく、また、これらの歴史を全く知らないのである。
この手の水耕栽培は1980年代に広まっていた。この頃は細胞融合によるカルス(融合種子)によって、系列を越えた形質遺伝が出来る様になったのだが、この頃からもう一つ分かってきたことがあった。
それが「菌根菌」である。
何て事はない、基本的には「黴」である。
ただ黴は菌類、そう茸もまた同じくなのである。因みに植物成長の仲立ちになる菌類を菌根菌と言い、腐敗する木の栄養を吸ったものを腐朽菌と言う。菌根菌の茸として松茸があり腐朽菌の茸として椎茸やナメタケがある。
今の所黴は適当に育てられるが水耕栽培で茸が出来る話をまだ聞いていない。それは、植物の成長のコントロールがまだ出来ていないという明確な証拠なのである。
実は、水耕栽培で育てられる根菜は球根以外見た事が無い。
水耕栽培では往々にして商品野菜・路地野菜しか存在しない。だが、人を生かすのは穀物・つまり糖質である。
それらは、やはり「土」で生産するしかないのである。
雑穀・麦類・とうもろこし・米・蕎麦などの穀類、それとジャガイモ・さつまいも・里芋・キャッサバ・マニオクなどの芋類、そして大豆などの豆類である。この豆類は糖質とはリストアップされないのが今の通例だが、主食が豆という人種は実に多い。
これらが水耕栽培されれば、それは立派な農業と私も賞賛しよう。だが、トマトだ、サニレタス、キュウリなどの水っぽい野菜ではダメだ。
せめてかぼちゃ・山芋・牛蒡・人参が出来れば認めよう。だが、その手の身の詰まった野菜は、水耕栽培で出来た事を私は知らない。
この手の「先進的な農法」とやらは、往々にして「底が知れている」のである。
学校の教える三圃式農業や二圃式農業は色々言われるが、実の所、高が知れている農業なのである。
小麦は「連作障害」と言う毎年作ると農地を荒らす作物なのである。実の所、小麦を植え収穫があると、土質(細菌・ミネラル・酸性度)が変化してしまう。大体、作物という物は、そんなものなのである。
それとは異なり、日本の穀物文化米は、その連作障害が殆ど無い作物である。この米の栽培こそ水耕栽培が合うのではないか?と思うのだが、これが行われない。実際、水田という物は、稲科、欧米では麦科と言いたい品質の基本である「株分かれ」を促進する必要性がある。その為に土を柔らかくする為に水田を作ったのである。これにより、株分かれが進んだのである。
また、微妙な土地の調整が可能となり、連作障害を基本的に失くした東南アジア・日本の技術は相当なものである。
だが、米の水耕栽培は「経済的にはペイしない」のである。
私は米を神の作物と思っている。無論神道を信ずる信者と言う事もあるが、それよりも米の能力の高さを骨身に染みて知っているからである。米の次は蕎麦だ。そして、その次はトマトかスベリヒユである。これらの水耕栽培が出来ない状態で、水耕栽培が世界を変えるとは到底思えない。
虫獄の馬鹿がオランダの利いた風な「お利口農業」をモンサントの毒作物と相俟って血道を上げるのは、所詮馬鹿の集まりだからだろうと思う。
虫獄が偉そうな事をほざけるのはPM2.5~10までの毒ガスがなくなってからだろう。
だが、それは無い。