鳥取県に大山という標高1700メートル級の山がある.関西にやって来るまで,恥ずかしながらその存在すら知らなかった.自分の目で確かめるべく,大山を目指すことにした.寄り道し過ぎたせいもあって,大山を一望できる鬼女台展望休憩所に辿り着いたのは17時頃だった.残念ながら,大山は分厚い雲に閉ざされていた.この後は鳥取県倉吉市の宿で一晩を過ごした.
翌朝,暗い内から大山へと直行した.この日は鍵掛峠から大山を望んでみた.しかし,前日同様に雲がかかっており,全景を見ることができなかった.まるで雲という鍵が,しっかりと大山に掛かってしまったように・・・.せっかく来たのに残念だけれど,気を取り直して,大山を周回することにした.
大山の南側に位置する鍵掛峠から,北側へと回ると,急に晴れ間が差してきた.青空を背景に,山頂付近に絶壁のある船上山を見上げることができた.このような山容の山は初めてで,大山を見れずに落ち込んでいた気持ちも,急に晴れてくるようだった.
船上山を下って行くと,船上山ダムに行き当たる.ダム湖が鏡面となって,船上山を湖面に映し出していた.大山は見ることができなかったけれど,この景色を見ることで,全ての労力が報われるような気がした.思ってもみない光景が,突然視界に現われて思わず息を飲む.全身で風を切って走るオートバイの旅だからこそ,体感できることなのかもしれない.
大山を見ることはできなかったけれど,程良い満足感に浸りながら,帰路へと向かうことにした.この時も大山は,相変わらず雲に閉ざされていたが,大山周辺には晴れ間が広がっていた.やはり,ただの一度来た者には,そう簡単に雲の鍵を解いてはくれないらしい.
大山周辺に広がる黄金色に輝く棚田の中を,まだ見ぬ景色に思いを馳せながら,颯爽と駆け抜けていくのだった.
年に数回も大山に行かれるとは、うらやましい限りです。
晴れた日の大山は格別なのでしょうね。
わたしもいつか大山の壮大さを体感できるように虎視眈々と機会を待つことにします。
雲で見えなかったのが残念でしたね・・・でも周辺の景色を楽しまれ良かったです。
大山は年に数回バイクで行きますが、晴れた大山の壮大さには圧倒されます!
次回は山頂まで晴れるといいですね。