織内将男の山旅の記録

若かりし頃よりの山旅の記録です・・!!

南ア・仙丈ヶ岳紀行(62) 「甲州・南アルプス林道」

2011年12月24日 | 南ア・仙丈ヶ岳
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 南ア・仙丈ヶ岳紀行(62) 「甲州・南アルプス林道」  .



さて、いよいよ国境(県境)を跨いで甲州側の南アルプス林道を向かうことになる。
手元の登山地図を見ても南アルプス林道としての表記は無く、まして登山路としての明示もされてないので、所要時間などは全く不明である。
地図上で概ね計ってみると凡そ10kmはあろうかと思われ、3000m峰をやり抜いて疲れた身体だと3時間程度もかかろうか・・??。


昨日訪ねた「北沢長衛山荘」の入口辺りまでは人の姿があって、気持ちも安らか穏やかであったが、こちらを過ぎると様子が一変する。
南アルプスの真っ只中、大原生林の中に一人取り残されたような、何かに追われているような妙な錯覚におちいる。


林道は確かに車が通れる、或るいわすれ違いができる程度の幅はあるが、沢水の流れに抉られて(えぐられる)いたり、小石大石が道の中ほどまで落ちていて、このままではとてもじゃないが車なぞは通れはしない。
今のところ、チョット荒れ放題の南アルプス林道で、熊でも出てきたら「ヤバイ」な思うほどである。

両サイドはV字峡谷の山肌が迫ってきていて、何か圧倒的な威圧感を覚えるのである。 
右側面は昨日、一昨日削り取ったような岩肌がむき出しになっていて、崩落しそうな危なっかしいところもある。 又、左手は北沢の沢は切れ落ちていて、遥か下方からの沢音が、何故か物悲しげに聞こえてくる。


何しろ、頭上には甲斐駒ケ岳から派生していて鳳凰山(鳳凰三山)に連なる2500メートル以上の早川尾根(栗沢山、アサヨ峰、早川尾根の頭、赤薙沢の頭、高嶺)が被さってきているのである。

普通の山道と違って、どうも前向きな気持ちになれず、急ぎ足でドンドン下る。
幸い道が崩落している厄介なところはなく、しかもさすがに林道でゴロ石なども無く歩きやすいのは何よりであった。
それにしてもこのような南アルプスの山奥に、よくぞこのような道をこしらえたものよと、逆説的に感心する次第である。 


思えば、昨日登ってきた伊那側の林道(南アルプススーパー林道)も峠まで達していて、しかも向こう側は既に車が実際に峠まで入ってきていた。 
こちら甲州側の林道は車道らしきものは付いているが保全管理が行き届いてなく、当然ながら車などの通行、運営はされていないようだ。


元より、ここには細々ながら登山道はあったらしい。
北岳の西寄りの野呂川の源流部である両俣(左俣、右俣の合流点)から点線登山路として記載されている。 
但し、広河原からの登山道は拓かれていない。

ただ赤線の点線登山路とは、管理が行き届かなかったり危険が多い。
所謂、ハイグレ-ドなコ-スと言われていて、山あいなら極端な岩場や危険なルート、谷筋では渡渉や沢登りなどのハードな難コースで、とても一般向きではないルートである。


次回も、「甲州・南アルプス林道



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南ア・仙丈ヶ岳紀行(61) 「再び北沢峠」

2011年12月23日 | 南ア・仙丈ヶ岳
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二合目から北沢長衛小屋(現、駒仙小屋)への分岐


北沢長衛小屋(現、駒仙小屋)からの仙丈ヶ岳への近道



甲州・広河原方面への北沢峠林道



さて、五合目の「大滝ノ頭」で火照った脚部を冷やし、気持ちも落ち着いたところで腰をあげて再び出発である。
大滝ノ頭分岐を過ぎチョッと緩やかな道から、ウネウネ道をひたすら下る。 
相変わらず急降下するような登山道である。 

しかも大石を山道にわざと置いたような(じつはそうではなく、樹木に隠れて見えないが山全体がそうなのである)ゴロ石が連続していて、脚を取られやしないかと案じながら慎重に降らなければならない。
思えば、この辺り登りの際にも些かうんざりした道であった。


間もなく四合目を通過する。 
歩き難い岩ゴロの急坂は相変わらずであり、弱点である左足の膝っかぶが熱くなってくるのを覚える。
そして、どうにか明るく見通しの良い三合目までやってきた。 

ここで再び脚部を休ませるための小休憩を取り喉を潤した。
ここは右側に展望が開けていて、やや遠くなった感じであるが、懐かしい北岳が望めた。 
勿論、登るときには霧が覆っていて望むべきもなかったが、これが最後の見納めかも知れない。


その後、勾配も緩やかになり、二合目に到って北沢峠への二方向分岐の登山道に合流する。
ここでは北沢長衛小屋(現、駒仙小屋)方面への近道を通りたいけど、これから向かう長丁場の南アルプススーパー林道を広河原まで向かうので、その道中を考え甘味飲料(ジュース類)を調達するために長衛荘へ下ることにした。


後は一気呵成に峠へ向かって駆け下りる。
お疲れさんの、ご苦労さん・・!、 といいたいところだが、この後、広河原まで長い長い林道が待っているのである。


長衛荘でお目当ての「ジュース」を購入して、チョッと腹ごしらえをしてから、甲州・甲斐の国を目指して出発である。


次回、「甲州・南アルプス林道




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南ア・仙丈ヶ岳紀行(59) 「自己流下山法」

2011年12月21日 | 南ア・仙丈ヶ岳
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  南ア・仙丈ヶ岳紀行(59) 「自己流下山法」   .




シラビソ林の急坂


チョットしたスリリングな岩稜地帯を抜けると、再び、岩礫を敷き詰めたような樹林帯の中を下る。
潅木帯の中に入り急斜面をどんどん下っていく。
下りは登りとは異なって、足元を充分に気をつけながら、力を抜いてリズミカルに歩を進めるのがコツである。

山歩き、山登りは勿論「上り」が苦しい。 
だが、長丁場の急な「下り」は耐えがたいほど辛いと云う人も多い。
ここで、降りの際に留意すべき点を、小生の独断で記しておく。


降り編

1、走らない、跳ねない、急がない
2、リズミカルに
3、有ればステッキを上手に利用する
4、両手は必ず空けておく(物を持たない・ステッキは除く)
5、小幅、小股(左右の膝を並べる感じで)
6、登りとは逆に、軟らかく着地(カカトより着地、体重を抜く感じ)
7、浮石、根っこ、枯葉など足の取られに注意・・!!
8、濡れ靴、濡れ石、濡れ根っこ注意(滑り注意)
9、急斜面は避ける(有れば出来るだけ迂回路を取る)
10、きき足の反対の脚(弱脚、通常左脚)をカバーしながら
11、膝が笑いだしたら(ガクガク)注意する(ゆっくりと)
12、膝関節が痛みだしたらステッキを利用(出来れば両手:棒切れでもよい)

などなど、重心はできるだけ爪先に掛け、膝を伸ばしきらないように、要は脚を取られて転ばないように注意しなくてはならない。



足元に充分気を配りながらであるが、下りながらも木々の合間から周辺景色が見え隠れする。
既にシラビソ主体の樹林になってきて、今度は林の木陰からゴツゴツした山頂の甲斐駒ヶ岳や鋸岳が見え隠れしている。

それにしても、意外と雰囲気の良い登山道である。
だが、次第に降下するに従って樹林帯が密生してきて見通しの悪い、やや薄暗い登山道に変わってきている。


次回、「籔沢の頭と大滝




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南ア・仙丈ヶ岳紀行(58) 「小仙丈からの下山」

2011年12月20日 | 南ア・仙丈ヶ岳
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山頂より下山コースの小仙丈尾根



さて、仙丈ヶ岳からの下山である
小仙丈ヶ岳へのチョッとやせた砂礫の尾根稜線をたどることになる。

山頂直下に籔沢カールから仙丈小屋へ至る分岐を過ぎると、稜線は小仙丈ヶ岳カールと籔沢カールの両側が切れ落ちている細い尾根を下ることになる。
この痩せ尾根は氷河の侵食で削られた氷食山稜(アレート;山稜、特に痩尾根)の名残でもあるらしい。 

アレート」とは、両側の斜面が急峻な尾根のことをいい、登山用語では「痩せ尾根」とも言う。
これにはいろいろな呼び方があり、鎌尾根(槍ヶ岳北尾根)、馬の背(仙丈ヶ岳)、剣の刃渡り(信州・戸隠山)、金冷やし(丹沢。大倉尾根)などと呼ばれる場合がある。
アレート(仏: arête)のほかにグラート(独: grat)、リッジ(英: ridge)などとも呼ぶ場合もある。

氷河の作用(氷食作用)によって作られた痩せ尾根は、日本では特にアレートと呼ばれる場合が多く、氷食によるアレートは氷河の流下が進行していくことで峰の両側からカールが拡大してできる。
痩せ尾根が形成されて中でも特に急なものは、ナイフエッジ(英: knife edge;ナイフリッジ)とも呼ばれる

因みに、小仙丈の尾根道は砂岩や泥岩からなっていて、中には浮石などもあり足をすくわれて危なっかしいところもある。 
実は、砂礫や岩礫は氷河が消えた後に風化と侵食をうけザラザラ、ガラガラになったもので、特に、カール周辺の山肌にはこの傾向があるといわれる。 

今では殆どがハイマツや標高の高い植物等に覆われてしまってすでにその荒々しさは姿を隠しているとか。

とにかく所々に赤茶けた山肌が見えるほかは、全てが青い緑のジュータン(多種な高山植物も含んでいるのだろうが、目に見える殆どは這い松である)に覆われていて、それが果てしなく広がっている。


小仙丈ヶ岳の稜線を行く雲上の散歩も、概ね、そのピークで終わりをつげる。
その小仙丈山頂で最後の展望を楽しむ。 

北方向を望べば、巨大な文字通りの馬ノ背尾根がうねっていて、その中腹にチンマリと馬ノ背ヒュツテが見えていた。


無論、真正面には甲斐駒ケ岳の大迫力がいよいよ眼前に迫ってくる。 
特に山頂より正面に派生している駒津峰や双児山、右手に鋭く切れ落ちている仙水谷との凸凹が何とも見ごたえがある。 

それにしても双児山と北沢峠の間の傾斜、落差は相当なものだと改めて認識させられる。 
尤も、登降に関しては峠から甲斐駒ケ岳への登りには仙水谷、仙水峠を経て駒津峰から甲斐駒本峰をやり、下りに双児山から北沢峠へ降りるのが一般的らしい。


次回、「自己流・山での下降法




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南ア・仙丈ヶ岳紀行(57) 「ノスタルジック甲斐駒ケ岳」(2)

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甲斐駒ヶ岳の開山

甲斐駒ヶ岳が山岳霊場(駒ヶ嶽神社)として開かれたのは何時ごろのことかは定かでないが、横手の駒ヶ嶽神社は駒ヶ岳山頂を本宮とし、その前宮であるという。 


由緒によれば
「神の代に建御名方命(諏訪大社の主神)がこの地に至りし時、雄大にして崇高な山の姿にうたれ、『この山はいと高く清すがすが々しき地なり、かれここに吾あが御親の神を祭るべし』と云うに始まる」として、改めて建御名方の父である大己貴命(大国主命)を出雲より遷宮したという。

また、「白鳳年間(六七三)役の行者・小角(おずね)が当山にて仙術を修め、富士山とともに当山を開闢(かいびゃく)したと伝えられている」 とも記す。

駒ヶ嶽神社は江戸時代には駒ヶ嶽権現とも称し、神仏習合の地であった。 
甲斐国志』には、山頂に駒形権現・馬頭観音、そして摩利支天が祀られていたことも記している。

山上のよく目立つ大きな分嶺を摩利支天と呼ぶのはそのためである。
なお、尾白川の渓谷に沿う千ヶ尻にも、竹宇の駒ヶ嶽神社前宮がある。


当時の甲斐側の登拝路は、山麓の横手駒ヶ嶽神社前宮から入る黒戸登山道と、竹宇駒ヶ嶽神社前宮から入る尾白川登山道の二筋があった。 

尾白川登山道は、渓谷に沿って登り、千丈ノ滝の下流で左手の急坂を辿って、五合目の屏風岩のところで黒戸登山道と合流する。 
そこから屏風岩の岩場を経て七合目の七丈小屋に達し、2日目は八合目で朝日を拝して山頂の本宮に到達するように開かれていた。
現在もこの登山道は、甲斐駒登山のメインルートとして登山者に利用されている。


勿論、信州側の北沢峠から登る人も多い。
かつては飯田線の伊那北駅からバスを利用して戸台口まで揺られ、戸台河原から長い距離を歩いて北沢峠へ達し、それから入山することが出来る。 

今は、(昭和50年後半以降)南アルプススーパー林道が開発されて北沢峠までバスで入ることができ、より一層入山が容易になっている。
 

次回、「仙丈ヶ岳下山道



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