土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

なぜ明治維新で、日本は生き残れたか。

2013-05-25 21:09:55 | 歴史の読み方

坂本龍馬たちが活躍した幕末、そして明治維新。
日本は、欧米列強からの侵略の危機という、未曾有の国難を克服し、
当時アジアで唯一、独立国として生き残りました。

ではなぜ当時の日本は、幕府を倒し天皇を中心とした国家としたことで、独立を維持できたのでしょうか?

これは前回前々回の記事で述べた、肉食獣と草食獣の群れとの関係と同じなのですね。

それを軍事的側面から言えば、
ほぼ、泥沼の内線になると思われていた幕末の日本が、
奇跡的に内戦をまぬがれ、ほぼ平和裏に、統一国家へ生まれ変われたことです。

幕末の日本は、藩という、地方自治国家の集合体でして、
徳川幕府が朝廷の信任を得て、天下の政治を代行しておりました。

幕府の力が弱まり、薩長が連合して幕府を倒すのですが、
それまでの日本の歴史の流れなら、薩長幕府ができる見込みでした。

恐らく、当の薩長も、最初はその腹づもりだったでしょう。
しかし、坂本龍馬などの活躍や、彼が残した思想によって、その流れは止まりました。

そして、薩長や土佐、そして幕府も、本気で内戦を考えていましたので、
主に英仏などから、大量の新兵器を、それぞれの藩は買い込んでいたのですね。

しかし結局、大きな内戦にはならず、士気の高い武士が約100万人国内に生き残りました。
そして最新鋭の武器と大量の弾薬が、日本国内に存在する現象が幕末そして、明治維新の頃の日本に、
極めて短期間で出現したのです。

そして多くの藩に分かれていた現状から、短期間に廃藩置県を断行し、
日本は中央集権型統一国家となりました。

これで実は欧米列強が、日本に侵略できなくなったのですね。
簡単に言えば、欧米列強諸国は、日本を攻撃することはできても、占領することができなくなったのです。

欧米列強の軍は、遠くから船に乗ってやって来ます。
当時の船は、今のように大量の人間を、一度に運ぶことはできません。
欧米列強と言えども当時は、少人数による侵略以外の手段はなかったのです。

ですから、蒸気船や強力な砲弾等で脅し、相手の戦意を喪失させて、植民地人に言うことを聞かせて統治していたのです。

幕末の日本では、この手法が使えなかった訳です。

当時既に、3000万人の人口を持つ日本を、ガップリ四つで支配するほどの武器は、欧米列強国家たちは持ってはいなかったのです。

アングロ・サクソン系は、人口が少ないですし、インドや他の植民地、中国の港などの統治で、現実は手一杯だったはずなのですね。

占領できないのなら、いくら攻撃しても、結局無駄撃ちになります。
ですから欧米列強諸国(侵略者)は、そういうことをしても経済的に割が合わないので、結局日本をその後、攻撃すらもしなかったのです。

侵略国家というのは、必ずそういう発想をします。

肉食獣が草食獣の群れを恐れるように、国防や基本的な外交指針に向けては、一致した見解を持った国家を、侵略的意思を持つ国は恐れます。
日本国民が、「自分の国ぐらい、自分で守ってみせる!」という気概を持てば、侵略的意思を持つ国らは、すぐには手出しはできません。





日本人の敵は、自虐史観です。

2013-05-25 08:23:10 | 歴史の読み方

昨日の続きで、自然界の生き物の話です。
これが侵略国家とはどういうものかを説明するのに、最も便利です。

ポイントは、草食動物は、実は強いということ、
そして肉食動物は、怪我をすることを恐れるということです。


さらに踏み込んでいくと、
草食動物にとっての主な関心事は、
『自分や群れの命を守る』 ということになります。

それに対して肉食動物の関心事は、
『自分が怪我をせずに、獲物を採る』 ということです。

肉食動物は、自らが怪我をせずに獲物を採ることを前提に戦うことがわかれば、
その方法論が、実は極めて単純であることが分かります。

つまり、まず第一に、
恐怖で草食動物の群れを分断し、群れ全体をパニックに陥れます。

草食動物は、命を奪われることに最も関心がありますので、
恐怖に対しては、反射的に反応してしまいます。
群れからはぐれ、独りぼっちになれば、食べられる確率が跳ねあがるので、
誰かが走り出すと、反射的に自分も走り出してしまいます。

次に肉食動物は、草食動物が逃げまどわせることをします。
なぜなら草食動物は、逃げている間は攻撃できないからです。

強力な後ろ足のみに気を付けていれば、いくら立派な角を持っていても
逃げている草食動物は、反撃できないのです。
草食獣の立派な脚力も、逃げるために使うのであれば、攻撃力破壊力は皆無です。

つまり肉食獣にとっては、草食獣を逃げさせてしまえば、安全に狩ができるのですね。

そして最後に、逃げ遅れた子供や、病獣や年老いた個体を見つけ出して仕留める訳です。
ライオンやハイエナ、ジャッカルなどは、群れによる組織戦で、寄ってたかって襲いかかります。

こうやって、1頭の弱い個体を集団で仕留めれば、自らは傷つくことなく、獲物を確実に仕留められる訳です。

組織戦ではなく、単独で隠れて待ち伏せするなど、狩りには色々な方法がありますが、
そういうパターンでは、狩りの対象はかなり小さな小動物としています。

肉食獣は組織戦であろうと、単独であろうと、自らが怪我をしない相手を選んでいることに、間違いありません。

ではどうすれば草食動物は、肉食動物に食べられずに済んだのでしょうか?

そうです。
まず最初の肉食動物が起こした恐怖に、動じなければ良かったのです。

自らの秘めたる力を信じ、群れの連帯を信じ、弱い個体だけを群れの中心に置き、肉食動物を睨んでいれば、
彼らは手を出すことができないのです。

巨体でしかも、角をこちらに向けられた肉食動物は、怪我を恐れて退散するしかないのです。

これが、中国などの侵略的意思を持つ国々のパターンであり対応策です。

侵略に対しては、恐れることこそを、恐れることです。
そして、今やるべきこと、今できる、民族として、
そして、国家としての努力を、粛々と執り行っていれば、決して怖い相手ではありません。

自虐史観こそ、現代日本にとってすべき課題です。
これをいち早く克服しなければ、日本は内側から分断され崩壊します。

これを、日本を侵略する意図を持った連中は、
平和に暮らす人々の群れを、混乱に陥れるため仕掛けに使っているからです。