大好き森の人

オランウータンの赤ちゃん大好き、かわいいもの大好き、おいしいもの大好き、おしゃべり大好き、Happyな毎日。

オランウータンシンポジウム 2007

2007-07-24 00:15:22 | BCTJ


 

時間が近づいたので、会場のウォッチングセンターへ向かいました。
「オランウータン舎」は、多摩動物園のてっぺんにあるので
入り口そばにあるセンターにもどるのには、約10分はかかります。 



 今回のシンポジウムのタイトルは
『森の人に魅せられて』ですからね。
会場は、魅せられた人たちでいっぱいでしたよ。

隣に座っていたご夫婦は、
今後「エコツアー」に参加する予定があるとのことでした。 



 最初は、「オランウータンを森に帰すためのさまざまな取り組み」について
セピロク・オランウータンリハビリテーションセンターの
シルビア・アルシストさんの講演でした。



リハビリテーションセンターは、孤児のオランウータンの本能を呼び起こして
森に帰すための施設です。



リハビリは、卒業という意味で使っているそうです。
何才でセンターに来たか、母親に育てられた期間はどのくらいかで
卒業までの期間が違ってくるそうです。



 二番目は、現地で研究を続けている久世濃子さんの
「マレーシアにおける野生オランウータンの調査・研究について」でした。



現在、オランウータンは、ボルネオ島とスマトラ島にしか住んでいません。
ボルネオオランウータンとスマトラオランウータンは、同じ種類だと思われてきましたが
別の種であることがわかったそうです。



久世さんが調査している周辺には、29の個体がいるそうです。
が、個体と個体の関係性は、なかなかつかみにくいとのことでした。



 「王子動物園におけるオランウータンの飼育と人工授精」について
神戸市王子動物園の獣医師の浜夏樹さんの話がありました。

王子動物園では、うまく繁殖できていないとのことです。



現在は、メスのバレンタインちゃんだけなので
ズーラシアにいるロビンくんとジュリーくんとの人工授精を試みているそうです。 



 多摩動物園の黒鳥英俊さんからは
「多摩動物園におけるオランウータンの繁殖計画」の話がありました。



多摩動物園には、2006年12月10日に生まれたミンピーちゃんと
2007年6月11日に来園したキキちゃんも加わって
現在オス3人、メス6人のオランウータンがいます。



昔は、ボルネオオランウータンとスマトラオランウータンが
別種だとわからなかったので、繁殖を試みていたのだそうです。
それで、子どもが生まれなかったり、短命だったりすることが
続いたそうです。

多摩のジプシーさんは、たくさんの子どもたちを生んでいますが
選ばれた相手が、たまたまボルネオオランウータンだったので
現在の子沢山おばあちゃんになっているのだそうです。

もし、選んだのが
スマトラオランウータンだったら・・・。 

考えると悲しくなります。

 その他に、星瑳大学の坪内俊憲さんから
「ボルネオ保全トラスト」について提案がありました。

オランウータンだけでなく、野生動物が生きていくためには
熱帯雨林の森が必要です。

森林は、アブラヤシの農園に変わり
どんどん減っています。
現地の人々も生活するためのお金は、必要です。

ですから
緑の回廊をつくって、動物たちが繁殖できる分だけは土地を残そうということで、みんなに協力を求めているそうです。

私達は、何から始めればいいのでしょうか。 
問題は、山積みです。

 でも、おらんうーたんに興味を持つことや
動物園に行ってみることが、
すでに、一歩踏み出したことになっていると思うのです。




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6 コメント

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分かりやすいレポート (どんこ)
2007-07-24 10:28:57
予想していた以上に詳しい報告が届きました。

これはオランウータンの初心者中の初心者にはとても親切でありがたいものです。

おっしゃるように自分たちに何が出来るか、むずかしく考えないで、出来ることから始めることだと改めて思いました。

選挙前に大風呂敷を広げている政治家を見ると、あんた達、今まで何をやってきたんだい!?と叫びたくなります。
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何をしたらいいか (orangutansmomo)
2007-07-24 16:16:26
どんこさんへ
「ここにいることが、もう第一歩です」王子動物園の浜さんが質問に答えて言ってくれました。
難しく考えると、かえって何もできなくなりそうですからね。
もうすぐ選挙ですね。
よ~く考えて、一票入れてきたいと思います。
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レポ、おおきに~♪ (めるめる)
2007-07-24 20:21:27
ふ~む、テーマの通りに魅せられてましたね。
とっても難しいことなのかな?って思ってたけど、私達と同じ生き物のことなんだなぁって、命の尊さを改めて感じました。
人間とウータンの共存、繁殖のこと、
知らんことがいっぱいあったから、モモさんのレポートで、ちょっとわかったような気がします。
違う種同士の交配は、人間よりもデリケートなんですね~。
初めてのことで、感心しきりです。
オランウータンシンポジウム、考えさせられました。
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こんばんは (Rika)
2007-07-24 21:21:35
↓、オランウータンの写真、表情が豊か~♪
人間と一緒ですね。

momoさんは、本物ウータンとぬいぐるみウータンのどちらを先に好きになったのですか?

ところで、明日予定していたバニラですが、
ちょっと行けなくなりまして。。。
残念ですが、またの機会にします。

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見えてくること (orangutansmomo)
2007-07-24 23:29:38
めるめるさんへ
一つを追求すると別のことが
見えてくる・・・
ということかもしれませんね。
ボルネオとスマトラのウータンは
トラとライオンくらい違うようですよ。
不思議ですね。
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また今度 (orangutansmomo)
2007-07-24 23:32:24
Rikaさんへ
残念です。
今度、ゆっくり来て下さい。
息子さんの大学生活はまだまだ続くわけですからね。
多摩動物園へもぜひ。
ウータンの赤ちゃんには昔から魅かれるものが
ありました。
こんなに夢中になったのは
れいなちゃんに出会ってからです。
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