5月、宗像市は「第2回宗像国際環境100人会議」を開催し、世界の環境問題~特に「海の環境」をテーマに様々な交流討論活動が行われました。
昨年から始められた宗像市の環境会議は、その頭に「国際」と刻まれているように世界を視野に入れた取り組みで、「環境のダボス会議」を目指す取り組みです。会議は国際的な環境学者や科学者で構成され、地元大学、社会人や小中高学生たちも参加しました。活動の一つとして、「宗像国際育成プログラム」があります。会議に参加された国内外の科学者が講師になって、宗像市の中学生30人を対象に、1年かけて授業を行うもので、環境問題を息の長いスパンで取り組む、次世代づくり塾としても注目されています。
宗像市では「100人環境会議」が「宗像・沖ノ島と関連遺産群」の<世界遺産>登録や「朝鮮通信使」を<世界記憶遺産>登録を目指す活動と両輪・三輪の取り組みとして進められています。「海」の環境、海の文化交流の歴史を大事にする取り組みがされていて、海人族・宗像氏の熱い息吹を感じます。
6月21日には「100人環境会議」の成果を市民に紹介する講演会が開催されます。講演者は「会議の議長でもあるラモス・ホルタ東ティモール前大統領」で、「会議の意義や各地で深刻化する環境問題」を話されます。彼はノーベル平和省受賞者でもあります。講演の後は「『宗像』という地方都市で始まった世界的なアクションの可能性についてパネル討論」が行われます。
(下:2015年6月17日西日本新聞「宗像で環境問題考えよう 21日講演会」より)