古稀背包客放浪記

古稀バックパッカーの東南アジア見て歩る記

西寧の掏摸(スリ)団 その3

2010-07-23 17:58:00 | 日記
還暦背包族(bei bao zu)放浪記 その59

7月16日(金)その3

中国は青海省の西寧市のド真中で途方に呉れてしまった。

金無し、パスポート無し、ビザ無し、カード無しなのだから、公安に逮捕されて銃殺されても何も残らないので、多分、可能な選択肢の一つに違いない。

西寧の掏摸(スリ)団は綺麗さっぱり盗ってくれた。
パスポート等は今は金に為らない筈だから返してもらいたい。

冗談はさておき、本当に如何しよう。
知人は一人もいないし、電話で連絡出来る人も居ない。

今朝まで厄介になっていた宿に行ってみよう。
顔見知りはそこの従業員達だけだ。

何時もの外出から返ってきた時の雰囲気の挨拶で宿のフロントに声を掛ける。
昨日から同じことの繰り返しだ。
「ドーシタノ」と笑っている。
何時もと違うんだと顔で笑いかけるが、落胆のドは大きい。

宿の女主人に事情を話すと、昨日会った、杭州の大学に語学留学している日本人の彼女がまだ滞在していると言う。
彼女に頼んで公安等への届出に付き合ってもらう。

公安局への届出は犯行現場の壁一枚、ドア一枚の隣だ。
西寧汽車站と同じビルの中にあり、正にすぐ隣が公安局の汽車站派出所だ。
現場検証は椅子を立ちさえすれば、見えるところだ。あそこ、あそこです。
ドアを開ければ、そこが犯行の現場だ。
約一時間で調書が整い証明書が発行された。

医者とお寺が隣り合わせのようなものだ。

次は、同じ公安局でも警察とは違う出入境管理所に行ってパスポートとビザの代わりになるものを貰わねばならない。
タクシーで移動するも違う場所に連れて行かれたようで、暫く歩く。
そこは通常のビザの更新や、延長を受け付ける西寧市公安局出入境管理所だった。
先ほどの盗難証明書を見せて事情を説明する。申請書のようなものを書いてもらい、日本語で盗難の顛末を書く。
15時に写真を一枚持って再出頭するよう言われる。
これで役所は全て済んだ。

時間は12時少し前だ。
7時からの5時間はあっと言う間に過ぎた。
全てが済んだ。

朝も昼も食べていないが空腹を感じない。

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