うちの芝生が一番青い

Tokyoに暮らす、ごくごく平凡で標準的な【ナイスサーティーズ】の奮闘記。

書評 ~ コンサルタントの質問力

2010年06月11日 | 書評
FPの試験も無事終わり、5月末頃からぼちぼち「読書」再開しました。

(続けてきた習慣も、2ヶ月ぐらい離れるとなかなか元に戻すのが大変なものだなぁ。)

今回のチョイスは 

「コンサルタントの質問力」  野口 吉昭 著








野口氏は第一線で活躍する経営コンサルタントである。

以前読んだ 「コンサルタントの習慣術」 が非常に興味深い内容だったので、こちらも読んでみることにした。


「むむっ!」と唸らされるような、鋭い質問を投げかけてくる人がいる。

このような質問は、話の本質を理解し、自分なりに深い解釈をしていないと出来ないものだ。

それだけで「このひとやるな!」と思わされてしまうもの・・・。



質問力というのは何も「コンサルタント」のような特殊な職業だけに必要な能力なのではない。

「お客様」「仕事仲間」「家族」とのコミュニケーションをとる中で非常に有効な能力である。

そりゃそうだ、的確な質問ができれば、状況把握もスムーズにいくし、手段の選択もシャープになるはず。

よって、その後の努力がより高い評価や成果に結びつく可能性が高くなるだろうなぁ。



野口氏によると、「質問力」がある人の条件は以下のようになるらしい。


1. 話を聞く態度を身につけている。

 ~話すことより聞くことに注力し、頷きと的確な同意で話し手に深い「安心感」を与える。

  トップセールスに共通するのは「聞き上手」であること、「心の声」を聞くのがうまい。
  (決してみんな話が上手なわけではない)


2. 鋭い質問で相手を感動させる。

 ~鋭い質問は「むむっ、なかなかモノを見る目があるな」といったちょっとした感動を与える。

 「この人間にはいろいろしゃべっちゃおうかな・・・」という気にさせる。

 

3. 事実を使って全体像を示すことができる。

4. 相手を積極的に自己開示させる力を持っている。
 
 ~「このひとだったら自分のことを話しても大丈夫」と思わせることができる。


5. 物語を聞く力を持っている。
 
 ~話の中から「メッセージ」や「思い」を読み取ることができる


6. 空気を読むのがうまい
 
 ~質問の返事から相手のコンディションなどを読み取り、空気をつかむ。




そしてこの「質問力」という能力、この3つの能力を身につけてはじめてモノになる。


・「仮説力」 ~ ゼロベースで考えながら、質問のストーリーについて「仮説」を立てる。
         自分なりに「仮説」をたてて準備した質問には、相手に考えさせる力がある。

・「本質力」 ~ 「そう、そういうことなんだよ!!」 と思ってもらえるような質問をすること。

・「シナリオ力」 ~ 質問プロセスのシナリオをデザインできる能力。



 「自分で考える習慣」 と 「本質を求める探究心」 を持ち続けることが大切なのですね・・・。


身に付いたら「カッコいいだろーなー」と思うと共に

身につけるのは一筋縄でいかないだろうなーとも思うのでありました。


以上 書評でした。