徒然なるままに

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滅びの美学?

2007年12月26日 21時34分12秒 | 日記
「フランダースの犬」日本人だけ共感…ベルギーで検証映画 ニュース エンタメ YOMIURI ONLINE(読売新聞)

日本人に滅びの美学があるからと言われても今一ピンとこない。「滅びの美学」が具体的にどんなものなのか分からないが、仮に「滅びの美学」が「死ぬことが美しい」としたとしたら、自分は、ネロが聖堂で死ぬあのシーンを見て、「よくやった!」とか「すばらしい最期だ!」と思うはずである。だが自分はそう思わなかった。どちらかと言うと「かわいそう」とか「助けてあげたい」とかそういった感情を覚えた。これらの感情は死を肯定的に捉える「滅びの美学」とは違うものだ。

では、何が感動させているのかと言うと、名作劇場のアニメの出来が良かったからではないかと思う。アニメのフランダースの犬では登場人物が感情豊かに描かれており、それがネロへの共感を生んだのだと思う。世知辛い世の中を懸命に生きていくネロに自分は共感し、ネロに幸せになって欲しいと願った。だが、その願いは叶わずネロは聖堂で息絶えることになる。善良な少年であるネロが志半ばに倒れる衝撃の結末に、自分はこのアニメを通して世の不条理を感じ、ネロを可哀想に思い涙を流した。登場人物の感情がアニメでうまく描かれていなければ、ここまでネロに共感することはなかっただろう。

以上、フランダースの犬に感動する理由を簡単に考えてみたが、自分はあまりフランダースの犬が好きでない。なぜならばあまりにも可哀想すぎるから。
でも時間があったらまた見直してみようかな。