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シンギングブレード

2010年02月15日 | 音楽・演奏とか
恵比寿教室に通ってきている白鳥さんが作ったオリジナルの“ミュージカル・ソウ”。

「刃」が付いてないので「SAW」ではなくて「BLADE」なのだそうだ。
で、何が面白いかというと、本体の金属を「銅(の合金)」で作っているということ。(以前にもチラッとだけ紹介してますが)

ちなみに写真の演奏側に伸びている白いものはカバーです。
普通のこぎりでカバーというと、刃の付いてる方にケガをしないための保護として付いているものだが、これの場合は、銅製ということで金属が柔らかいため、本体を傷やへこみから守るためのカバーなのです。

パンフレットも作ってくださったので(中央のプリント)以下内容を紹介しますね。

名称:シンギングブレードコパー
愛称:赤Tombo
型式:M26-TC51H(26インチ)
特徴:・鋼製のものと異なった音色(柔らかい)が出ます。
   ・26インチと短いが低音が良く出ます。(音域2オクターブ)
   ・弓を当てて音が出るまでに鋼のものより若干遅れる傾向があります。
   ・低音部の余韻が鋼製より長い。

製作台数:4本

使用上の注意とお願い
 銅合金は鋼より柔らかく変色し易いため新品でも表面には傷がついており変色したり指紋が付着しています。水分を付けると緑青が発生することがありますがこの緑青は無害です。
使用しないときは演奏部分には付属のカバーを掛けてください。

以下連絡先は割愛。。。


この白鳥さんは、現在「森林インストラクター」をされている方で、それが縁でのこぎり演奏を始められました。また「国際竹とんぼ協会・会長」をされていた事もあり、工作好きがこうじて今回の製作となったようです。(^^)

あくまで自分に対しての趣味ということで商売にするつもりはないそうですが、今回4本作ったと言うことで、私も1本原価で譲ってもらいました。

もっとも、この原価というのが。鋼よりうんと高くて、仕入れ時期によってその相場も2~3倍と変動するそうです。
希望者には譲っても良いけど、価格的には1万円前後かな?と言ってました。とはいえ、実際には時価??(笑)
もし商売で販売となったら、1本4万円前後になるんでしょうね。。。きっと。。。(@_@)


さて、手に入れて実際に鳴らしてみた感想も少し書いておきます。

上の説明では音域2オクターブとありましたが、高音はミュッセル並み(ドの音くらい)出て、低音の方が(私のもので)ファ♯まで出ます。(手作りなので多分多少の個体差はあると思うけど)つまり2オクターブ半くらい出るということです。
無加工のブラックロック26インチより上下とも音域広いです。
これは金属の比重が違うからということで、その分重たいです。
ちなみに柄の部分も全て白鳥さんの手作りです。(^^)

で、この銅の合金ということですが、色々難しい話になるそうで分からないので書きませんが、とにかく特殊なものらしいです。(真鍮ではありませんよ)


またのこぎりの刃が付いていないので、両側で演奏可能。
で、裁断の際の処理が違うため、両側でそれぞれ違った音色がしました。

これは狙ったものではなくて、現在たまたまそういう状態になってるだけですが、断面加工と音色の関係を調べられれば、リバーシブルで違う音を楽しめる“のこぎり”も出来るということですね。(既にのこぎりじゃないけど)

そういえば、もしこれにギザギザ刃を付けて「のこぎり」です。と言っても、本体が柔らかいから結局「のこぎり」にはならないんだろうな(苦笑)。。。


で、一番の特徴は、上でも書いてあるとおり「柔らかい音」が出るということ。
最初に聞いたときは本当にビックリしました。

ただ確かに音の立ち上がりも若干遅いので、アクセントのついた演奏にはちょっと不向きかも。
更にはダイナミックに音を振るわせるというのもちょっと苦手なようで、
バロックや教会音楽、または童謡・叙情歌のようなそれこそ癒し系になるような曲にはピッタリの楽器です。


また音も柔らかいけど、本体そのものが柔らかい。
故に女性や力のない人には重宝しそうです。

まず、違う金属で「ミュージカル・ソウ」が出来るんだということがそもそも大発見でしたが、今回いただいて弾いてみて、まだまだいろんな加工やそれによる可能性があるな、とワクワクしてます。

単一の鉄板楽器ですが、その可能性はまだまだ未知数だなとつくづく思いました。



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