OCF最新動向ブログ

オープンCADフォーマット評議会(OCF)の活動と、CIM・CALS/EC(SXF)の最新動向をお知らせします。

電子成果高度利用検討小委員会

2005年10月31日 | CALS
先週の28日(金)に電子成果高度利用検討小委員会が開催された。
これは昨年度を初年度とした「第二次建設情報標準化推進三箇年計画」の二年度目にあたって、次のような各WGの活動計画などが検討された。
1.測量成果電子納品検討WG
2.地質データ標準化検討WG
3.CAD製図基準検討WG
4.機械設備電子納品検討WG
5.情報共有検討WG

また、この中で「道路工事完成図等作成要領(案)」の概要の説明もあった。
この要領(案)は、SXFのVer.3を利用するもので注目されている。
動向などは次のURLをご覧下さい。
http://www.gis.nilim.go.jp/




SXFデータ入出力コンポーネント

2005年10月30日 | ニュース
建通新聞によると、関西大学総合情報学部発のベンチャー企業、関西総合情報研究所(伊藤勝久社長)は、SXFデータ入出力コンポーネントを平成18年早々に完成させる見込みとのこと。
この入出力コンポーネントは、JACICが提供する「共通ライブラリ」と同等以上の機能を持ち、P21形式とSFC形式のいずれのSXFデータについても入出力の処理効率を高めており、この入出力コンポーネントを利用することにより、従来の2~3倍以上の処理速度の向上が期待できるという、図面データの中身によっては10倍以上の処理速度でも可能であると書かれていた。

処理速度の遅さから、なかなかP21のCADデータを受け取り難かった受発注者にとっては朗報かと思う。



OCF検定の認証取り消しについて

2005年10月28日 | OCF検定認証
OCF検定の認証を得ていた二つのCADソフトウェアが認証を取り消されました。
これは、SXF Ver2のラスタデータ交換仕様では、【データはTIFF G4】【色数はモノクロ】【1つのラスタデータのみ】となっているのに対して、この二つのCADソフトウェアはチェックボックスによって、【JEPG・カラー・複数】が扱えるようになるというものです。まさに、OCF検定の想定外のことでした。
このようなデータが市場に流通してしまったら、本来あるべき姿であるデータ交換標準の意義が崩れてしまいます。よって、OCFとしては、この二つのCADソフトウェアに対して検定監査委員会の承認の元、取り消しとさせていただきました。

この件に関する詳細は、OCFのホームページにありますが、この二つのCADソフトウェアを利用しているユーザーはくれぐれも【SXFの仕様に準拠】するという手法でCADデータの保存を行ってください。

OCFはCADベンダーの互助会ではありません、是々非々で臨みます。
標準的なデータ交換の普及を第一義として会員一同切磋琢磨していきますので、ご迷惑をおかけしたユーザーには申し訳ありませんが今後も宜しくお願い致します。


建設分野のIT化における著作権問題に関する法律セミナー(中級編)

2005年10月27日 | セミナー
 昨日、土木学会で開催された「情報利用技術シンポジウム」に参加した。
わたしも参加している「電子化基準策定小委員会」などの委員会報告のあとに特別講演として「建設分野のIT化における著作権問題に関する法律セミナー(中級編)」があった。

 このセミナーは、今年の2月に行われた初級編に続くもので、まずは初級編の復習を行い、その後、実際の建築物の図面を見ながらの判例紹介、橋梁・道路などの具体的な図面を元に、「設計図の著作物性」などの講演が行われた。
また、著作権法以外による保護として、不正競争防止法、不法行為の判例などについても説明され、最後は事前に募った質問や会場からの質問に答えるかたちで、およそ2時簡に渡って行われた。

 図面に創造性があるかがポイントで、普段接している公共工事に関わる図面で著作物性があるとは、なかなか言いがたい面があると理解した。

ここで、いささか旧聞となってしまいましたが、昨年のシンポジウムにおけるパネルディスカッションの様子が次のURLからご覧いただけます。実はわたしもつい最近になってここ知りました。

http://kensetsu.nifty.com/contents/viewpoint/20050412/index.php



新SXFセルフチェック仕様

2005年10月26日 | OCF検定認証
「新SXFセルフチェック仕様」が公開されたと、10月17日にこのブログでお知らせしましたが、次のCADベンダー2社が早速セルフチェックを行い公開しました。

(株)OSK EXPERT-CAD(Ver.8.06c)
(株)シビルソフト開発 Rapidシリーズ

http://cals.dokokyo.com/sec_studywg/wg05/sxf_hp_a/CAD/index.htm



今更聞けないSXFの基礎知識-6

2005年10月25日 | 日記・エッセイ・コラム
前回に引き続き、さらに線種についてです。
ここまでいうと、基礎知識とは言わないかもしれませんが・・・。

線種のフィーチャには、「既定義線種」と「ユーザ定義線種」があり、既定義線種は15種類、ユーザ定義線種は16種類が使用できます。ユーザー定義線種の場合には「線種名」を付与することになりますが、既定義線種・ユーザ定義線種を通してユニークである必要があります。
つまり、線種のピッチがまったく同じでも線種の名称で識別することになるので次のような場合は別の線種という扱いになってしまいます。。
一点鎖線・・・(ピッチ 20.0,5.0,5.0,5.0)
1点鎖線・・・上記と同じピッチ、名称の「1」は全角数字
1点鎖線・・・上記と同じピッチ、名称の「1」は半角数字

逆に、他のデータをマージした場合に、ピッチが別でも名称が同じだと同一の線種とみなされることになりますので注意が必要になります。



CAD講習会

2005年10月24日 | ニュース
(社)建設コンサルタンツ協会の会員向けですが、「CAD講習会」が11月7日に開催されます。
その内容をみると、まず「CAD製図基準(案)に関する運用ガイドラインについて」に続いて「SXFに関する説明」として
1.既存データの活用についての留意点とSXFの基本仕様について
2.OCF検定の紹介
3.SXFで図面を作成する場合の留意点
4.SXFについて今後留意すべき点
休憩を挟んで「CAD実務編」として
1.CAD製図基準(案)の主な改訂点
2.正しいSXF変換の方法
3.CADに関してのFAQ
4.CADによる図面作成テクニック
となっています。
会員以外の方は受講できないようですが、ここに列記したことを順序だてて勉強するという指標にすると良いでしょう。

なお、「CAD製図基準(案)に関する運用ガイドラインについて」の改訂内容はOCFで取りまとめたものが次のURLからダウンロードできます。
http://www.ocf.or.jp/action/pdf/unyou_guideline_0510.pdf

うーん、わたしもこのCAD講習会を聞きたい!



群馬県

2005年10月23日 | CALS
群馬県の県土整備局では、群馬県の工事、委託業務を受注している企業の方々を対象とした、電子納品試行運用への対応状況や利用ソフトの状況などを問い合わせるアンケート調査を行っています。
1.工事用調査票(工事請負業者の方対象)
2.委託業務用調査票(委託業者の方対象)

電子納品関係の参考資料としては、工事写真のデジタル写真納品試行要領(案)、図面のCADデータ納品試行要領(案)、地質ボーリングデータ納品試行要領(案)が掲載されています。

締切は、平成17年10月25日(火)となっていますので、関係する方々はアンケートに記入して送付しましょう。

http://www.pref.gunma.jp/h/01/cals03.6/ankeet/ankeetchousa.htm


「まんが CALS/EC 電子入札・電子納品の落とし穴」

2005年10月22日 | ニュース
「まんが CALS/EC 電子入札・電子納品の落とし穴」という本が(財)経済調査会から発行されました。
https://book.kensetsu-plaza.com/syosai/356.html

発行されたばかりで、わたしもまだ読んではいませんが、2002年に発行された「まんが CALS/EC入門」の続編という位置づけで、電子入札・電子納品の運用に伴うさまざまなトラブルや誤解、ちょっとした勘違いなどに焦点をあて、まんがでわかりやすく解説したものだそうです。

このブログの左下のアマゾンドットコムからも購入することができます。


建設コンサルタンツ協会

2005年10月21日 | ニュース
(社)建設コンサルタンツ協会(JCAA)のホームページのなかに「CALS/EC情報コーナー」があります。
JCAAが発行するCALS関連資料として最近次の二点が公開されました。
1.電子入札運用ガイドライン
2.電子納品の基礎(パンフレット)
http://www.jcca.or.jp/achievement/cals_ec/download/new/nouhin/nouhinnokiso-050905.pdf

「電子納品の基礎」は【電子納品の流れ】→【要領・基準改訂への対応】→【発注者との事前協議】→【電子成果品の作成】→【CAD図面のSXFへの変換】→【電子成果品のチェック】
そして電子納品に関する注意事項や資料、参考となるURLなどが記載されています。

パンフレット形式でしかも漫画入り、ページ数も少なく、これから電子納品を始める方々への説明には適切な資料だと思います。


今更聞けないSXFの基礎知識-5

2005年10月20日 | 日記・エッセイ・コラム
前回からだいぶ間が空いてしまいましたが、引き続き「線種」についてです。
国総研にあります「Q&A」から線種について二点引用してみます。

CA-206
【Q】線種は原則として実線、破線、一点鎖線、二点鎖線の4種類となっていますが、発注者との協議によりこれら4種類以外を使用してもよいでしょうか。
【A】原則として実線、破線、一点鎖線、二点鎖線の4種類を利用してください。ただし、作図上の問題で規定の4種類以外が必要な時は受発注者と協議し、利用可能としています。(H15.8.12)

CA-426
【Q】SXFの既定義線種である跳び破線や点線、一点長鎖線や一点短鎖線なども広義の破線または一点鎖線として使用してもよいでしょうか。また、ユーザー定義線種で作成した任意ピッチの破線や一点鎖線は利用可能でしょうか。
【A】原則として実線、破線、一点鎖線、二点鎖線の4種類を利用してください。ただし、作図上の問題で規定の4種類以外が必要な時は受発注者で協議し、利用可能としています。([CA-206]参照) (H16.6.4)

次に実際に描いた線種が次の画像にあります、特に一点鎖線についてごらんください。
一つ目は、SXF仕様で推奨されている線幅が固定されたピッチの場合の線種です
sxf

どうでしょうか、普段CAD作図で利用している一点鎖線と同じでしょうか?
もしかすると、一点鎖線の鎖線が少し長すぎるなとか、一点長鎖線のほうがシックリくるというユーザーがいるかもしれません。

二つ目は、JISに規定されている線幅に依存するピッチの場合の線種です。
jis
どうでしょうか、こちらの一点鎖線の方がバランスがとれて良いというユーザーもいるかもしれません。

いずれにしろ、一点長鎖線、一点短鎖線を利用したい時には、受発注者の協議対象となってしまいます。また、これらの線種を利用すると市販されている「電子納品のチェックツール」などでエラーがでることもあります。





情報利用技術シンポジウム

2005年10月19日 | ニュース
再掲になりますが、土木学会より開催されます、「第30回情報利用技術シンポジウム(旧土木情報システムシンポジウム)」が来週に迫りました。
詳しくは後述するURLをご覧頂くとして、まずは、わたしが参加している「電子化基準策定小委員会」の活動報告があります、この小委員会では「土木CAD製図基準(案)」を策定しています。

また、今回の特別講演では、インターネット・電子商取引の法務関係で活躍されている大谷郁夫弁護士を講師に迎え、建設分野へのIT化が推進されるなかで著作権に関する現状と実務上の対策について講演が行われます。建設分野に特化した著作権問題の話しを直接聞くことのできる、貴重な機会だと思います。

この特別講演は、今年の2月に開催された「建設分野のIT化における著作権問題に関する法律セミナー」の続編とも言うべきもので、このときの概要や資料「図面や構造物と著作権」については次のURLからご覧いただけます。

http://www.jsce.or.jp/committee/cceips/event02/05copyright/copyright.html

第30回情報利用技術シンポジウム
期 日 : 2005年10月25日(火)・26日(水)
場 所 : 土木学会「土木会館」

http://www.jsce.or.jp/committee/cceips/sympo02/sympo30/30kaisai.html



電子納品・保管管理システムの無償公開

2005年10月18日 | ニュース
公共事業支援統合情報システムで、「電子納品・保管管理システム」という箇所が新たにホームページとして開設されました。
電子納品・保管管理システムの無償公開について記されており、このシステムの概要や入手方法などが書かれています。

http://www.mlit.go.jp/tec/it/cals/arcsys/index.htm


SXFセルフチェック仕様

2005年10月17日 | ニュース
(社)日本土木工業協会 CALS/EC部会 図面情報ワーキングから「新SXFセルフチェック仕様」が公開されました。
この仕様は、従来から公開されていたSXF 仕様に対応したCADの簡易的な自主チェックを目的とした「SXF セルフチェック仕様」の改訂となっています。

仕様公開の目的は次のようになっています。(後述するURLから引用)
 「より実務に則したチェックが出来るよう、土木固有のデータ(異縮尺図面、ラスタデータなど)を含んだ図面を用い、発注図の自社CAD変換、図面修正、そして電子納品のSXF変換を意識したチェック内容にしました。
 また、チェック結果を数値化し、レーザーチャートに表すことで、視覚的にCADソフトの特徴を捉えるよう配慮しました。 OCF 検定に加えて、新SXF セルフチェック仕様を活用することでSXF対応CADの選定に役立ててください。」
chart

詳細は次のURLを参照してください。
http://cals.dokokyo.com/sec_studywg/wg05/sxf_hp_a/index.htm