OCF最新動向ブログ

オープンCADフォーマット評議会(OCF)の活動と、CIM・CALS/EC(SXF)の最新動向をお知らせします。

Q&Aの更新

2005年10月15日 | 電子納品
Q&Aで「電子納品に関する要領・基準」が更新されていました。
「土木設計業務等の電子納品要領(案)」における質問で「事前協議チェックシートや検査前協議チェックシート等は、電子納品の対象となるのでしょうか。」というのがあり、回答は「事前協議チェックシートや検査前協議チェックシート等は、電子納品の対象ではありません。」とされています。その後に「ただし、電子納品する場合は、受発注者間で協議の上、決定してください。」と回答されています。
つまり、このようなチェックシートを電子納品することも協議の対象となるということです、昨日のブログに紹介した京都府のガイドラインとは際立った差があります。



京都府電子納品ガイドライン(案)

2005年10月14日 | CALS
京都府電子納品ガイドライン(土木設計業務等)(案)が今年の6月に公表されています。

http://www.pref.kyoto.jp/shido/gijyutsu/densinouhin.htm

国のものと大きく異なる点を列記してみます。
1.パワーポイントで作成した業務概要書の提出
2.業務計画書及び打ち合せ協議簿を報告書の一部として扱う
3.CADデータのファイル形式は、SXF(SFC)とする
4.CD-Rのラベル印刷は不可、直接記入とする
5.紙の成果として1部提出
6.報告書オリジナルは、一太郎、ワード、エクセルの3形式を原則とし、それ以外の場合はPDFに変換する
7.CADデータのファイル名で整理番号の扱いについて、その業務と内容により番号が割り当てられている
8.CAD図面の表題欄の様式と記載内容

これらから分かるのは、なるべく協議事項を少なくして成果品の標準化を目指しているということでしょう。


文字

2005年10月13日 | CAD製図基準
CAD製図基準(案)平成16年6月版では、「フォントサイズは、2.5、3.5、5、7、10、14、20mmから選択する。」となっていましたが、正誤表により「フォントサイズは、1.8、2.5、3.5、5、7、10、14、20mmから選択する。」と平成17年2月に、「1.8」が加わり変更されました。

確かに、JISZ8313-0:1998「製図-文字-第0部:通則」では、1.8mmもあります。しかしながら、同じJISの「製図-文字-第5部:CAD用文字,数字及び記号」の付属書1(規定)「CAD用平仮名,片仮名及び漢字」では、最低の文字の高さは「2.5」となっています。
正しくは、数字は1.8mmからで、漢字や平仮名・片仮名などは、2.5mmからの利用というのが正しいのではないでしょうか。

ちなみに、フォントはpt(ポイント)で表示されています、ワードの標準は、10.5ポイントになっています。
1ポイント=1/72インチ、1インチ=25.4mmですから、10.5ポイント×1/72×25.4=3.704mm
10.5ポイントは、3.7mmの文字高ということになります。



共通ライブラリ実装予定ソフトウェア

2005年10月12日 | OCF検定認証
SXF共通ライブラリ実装同意書をソフトウェア開発の各会社からJACICに提出されたものが、「sfc/p21共通ライブラリ実装予定ソフトウェア一覧」(2005.6.7現在)としてWeb上に公開されています。

http://219.101.197.182/cad/user/sxfvendor.htm

そのソフトウェアの数は、なんと334(180社)にもなります。何年も前から実装予定とうたいながら一向にその気配の無いソフトウェアも多々ありますし、実装したとしてもOCF検定を受検していないソフトウェアも多く見受けられるようです。

確実なデータ交換、電子納品を行っていくためには、共通ライブラリを実装する際の仕様の読み違いや解釈を自身の都合でおこなってはいけません。それこそ時代が一昔前に戻ってしまいます、そういう意味で是非ともOCF検定の認証を受けていただきたいと思っています。



電子納品チェックシステム

2005年10月11日 | 電子納品
「電子納品チェックシステムVer5.0.5」セットアップファイルと「電子納品チェックシステム 電気通信設備編Ver2.0.5」セットアップファイルが公開されました。
このアップデートでは、CORINS入力システムVer6.0の発注機関コードおよび施工場所コードに対応しており、これまでのヘルプデスクに報告された不具合等の修正も含まれています。

http://www.nilim-ed.jp/index_dl.htm


JACICセミナー

2005年10月10日 | ニュース
JACICにおいて、平成14年度から建設分野の情報化を推進するにあたって技術開発目標の設定、開発戦略立案などに広く知恵を集結するためのオープンセミナー「JACICセミナー」(無料)が開催されます。

開催日時:平成17年10月24日(月)15:00~17:00

開催場所:虎ノ門パストラル 〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-1-1 TEL.03-3432-7261(代)
募集人員:150名(無料)
タイトル:建設分野のCAD利用の最新動向とISO/STEPの活動

プログラム並びに詳細は次のURLを参照してください。
http://www.jacic.or.jp/movie/jseminar/20051007/kaisai_annai.html



建設情報標準化セミナー2005

2005年10月09日 | ニュース
(財)日本建設情報総合センター(JACIC)において、建設分野の標準化活動への理解と普及の促進を目的として、その意義、内容、行政やビジネスへの展開可能性等の話題を紹介するセミナーが開催されます。

2005年11月 9日(水)東京会場・海運クラブ
2005年11月30日(水)大阪会場・チサンホテル新大阪
主 催  財団法人 日本建設情報総合センター
定 員  250名/入場無料 (Faxまたはメールによる事前申込制)
スケジュール  12:00~13:00 受付
          13:00~17:00 セミナー

申し込みと詳細については、次のURLをご覧下さい。
http://www.jacic.or.jp/hyojun/seminar2005info.html



建通新聞(東京版)

2005年10月08日 | ニュース
10月6日(木)に発行された建通新聞の東京版の6ページ目は、建設ITの枠組みになっています。
このページの中で、このブログ「大野聡のSXF最新情報ブログ」のことが取り上げられています、この中のわたしのコメントは次のようになっています。
このブログを立ち上げたのは、SXF技術者検定試験の合格者の方が瑕疵のないCAD図面の電子納品をして頂くためには常に最新の情報を理解することが不可欠であるとの思いから始めました。
そして、ガイドライン改訂の解説、SXF Ver3など、試験合格者のみならず、これから受験しようとする方、電子納品はこれからという方にも分かりやすいようなブログにしていきます。
・・・ということを忘れずにこれからも書き込んでいきます。



CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)の改訂内容-3

2005年10月07日 | CAD製図基準
ガイドラインの改訂内容については、今日の書き込みで終わります。
最後は、各フェーズでの運用について発注から納品までの流れを図にして解説します。
【業務編】(画像をクリックすると拡大)
cad_flow_1


【土木工事編】(画像をクリックすると拡大)
cad_flow_2


なお、これまでの三回分の解説とガイドラインの内容の新旧の差異を表にしたものをPDFにしてOCFのホームページにアップしましたのでご覧下さい。

http://www.ocf.or.jp/

http://www.ocf.or.jp/action/pdf/unyou_guideline_0510.pdf


101回目のOCF検定

2005年10月06日 | OCF検定認証
今日・明日と二日間かけて、101回目のOCF検定が実施されます。
今回の検定場所は構造計画研究所で、本日がSXF Ver.2の検定、明日がVer.3検定になります。

 OCF検定は、市販CADソフトウェアのSXF仕様への準拠性を検定し、ユーザーに判断材料を提供するものとして、2001年9月にSFCを2002年9月にP21の検定を開始しました。
そして今日が101回目になりました、この間には多くのCADが検定認証を得ようと何回も落ちながら精度を高め、やがて認証を得ることができ、それとともに社会的な地位も高まり、今では電子納品する際にはOCF検定の認証を受けたCADから出力されたSXFデータが望ましいと言われるまでになりました。

現在、認証されているソフトウェアは検定カテゴリー別に次のようになります。
CAD 58 (シリーズ認証を含む)
ビューア 11
自動製図 1
コンバータ 1

詳しくは、OCFのホームページの中の「OCF検定」をご覧下さい。





CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)の改訂内容-2

2005年10月05日 | CAD製図基準
 改訂内容の二回目は、【共通編】に掲載されている事項の要点を解説します。

(1)CADデータ運用の流れ
  CADデータ運用の流れで留意すべき事項は次の4点です。

 ・CADデータの作成は、CADデータの作成段階からCAD基準に準拠します。
 ・納品するCADデータのファイル形式は、正確な図面の再現を長期間保証することができるSXF(P21)形式です。
 ・納品するCADデータ及び納品されたCADデータは、SXFブラウザによる目視確認及び電子納品チェックシステムによるデータチェックを行います。
 ・SXF(P21)形式の特性を踏まえCADデータの容量には留意します。

CADデータ運用の流れを示します(画像をクリックで拡大)
cad_flow


(2)SXFブラウザの利用(データの同一性確認)
  SXF(P21、SFC)形式のデータは、読み込むCADソフトによって異なって表示がされる場合があります。CADデータの確認は、SXFブラウザで目視確認したものを基本とします。
CADソフトのオリジナルファイル形式などからSXF(P21)形式への変換によるデータ欠落や表現の違いが生じることがないよう、SXFブラウザによる目視確認及び電子納品チェックシステムによるデータチェックを必ず行います。

(3)SXF(P21)形式で作成する際の大容量データに関する留意事項CADソフトのオリジナルファイル形式などからSXF(P21)形式へ変換するとデータが大容量になる原因及び対応については、

 ・地形図がショートベクトルで構成されている場合には、修正等の必要が無いデータはラスターにて利用する。
 ・複数枚の図面データの貼り合わせは行わない。
 ・柱状図のハッチングで多数の要素で作図されている場合には受発注者協議によりSFCの利用による容量の軽減をはかる。






CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)の改訂内容-1

2005年10月04日 | CAD製図基準
主な改訂内容は、次のとおりです。
1.新たな電子納品運用ガイドライン(案)との位置付けを明確にし、CADデータの取り扱いに特化した部分がわかりやすく示されています。
2.利用者の使い勝手を考慮して、「共通編」「業務編」「土木工事編」「参考資料」の構成としています。
3.各作業段階の留意事項がわかりやすく示されています。
4.電子納品におけるCADデータの取り扱いに関する全体の作業が参照できるように、作業の流れに沿った構成でわかりやすい解説が示されています。
5.発注者から受注者へ渡すCADデータは、CAD製図基準(案)に準拠することを原則としています。
6.CADソフトのオリジナルファイル形式などからSXF(P21)形式への変換の際に大容量データとなる事例を挙げ、その原因と対応策が示されています。
7.SXFブラウザ(無償ソフト)による目視確認を行うこととしています。
8.ガイドライン(案)は、発注者が主対象でしたが、受注者にも対象を広げて留意すべき事項を追加しています。
9.CADデータの運用における留意事項(例:ファイル形式、データ容量など)がわかりやすく示されています。
10.図面管理項目の入力の留意事項がわかりやすく示されています。(基準点情報、新規レイヤなど)。
11.発注図の作成に関する具体的な実施手順が示されています。
12.CADデータに関する事前協議や成果品に関するチェックシートが参考資料に示されています。



電子納品運用ガイドライン(案)の改訂内容

2005年10月03日 | 電子納品
今回の改訂では、廃止される「現場における電子納品に関する事前協議ガイドライン(案)[土木設計業務編]」及び「同[土木工事編]」の一部を取り込み、次のように2分冊になりました。
・電子納品運用ガイドライン(案)【土木工事編】
・電子納品運用ガイドライン(案)【業務編】

以下に改訂内容の概要を示します。

1.業務・工事ガイドラインは、発注者が主対象でしたが、受注者にも対象を広げて留意すべき事項を追加しています。
2.電子納品の全体の作業が参照できるように、作業の流れに沿った構成でわかりやすい解説が示されています。
3.電子納品を実施する上で最低限留意すべき事項を示した基本編および先進的な取組・事例を示した発展編による構成としています。
4.業務編と土木工事編とに分冊しています。
5.業務・工事ガイドラインと「現場における電子納品に関する事前協議ガイドライン(案)[土木設計業務編]及び[土木工事編]」とを統合しています。また、統合に伴い、「現場における電子納品に関する事前協議ガイドライン(案)[土木設計業務編]、[土木工事編]」を廃止しています。
6.業務・工事ガイドラインのCADの記載内容については、CADガイドラインと整合を図っています。
7.電子納品の対象書類を判断する際の考え方を明示するとともに、対象書類の例を示しています。
8.スキャニングによる電子化は行わないことを原則としています。