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OCF最新動向ブログ

オープンCADフォーマット評議会(OCF)の活動と、CIM・CALS/EC(SXF)の最新動向をお知らせします。

SXF表示機能及び確認機能要件書(案)の公開

2009年03月17日 | CAD製図基準

 2月に意見募集が行われた「SXF表示機能及び確認機能要件書(案)」(以下、SXF機能要件書)が、昨日Web公開されました。

「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)」(以下、CADガイドライン)も同時に公開されると思っていたのですが、延びたようです。
なぜ、CADガイドラインが同時に公開と思ったかというと・・・
CADガイドラインには、次のような記述があるからです。

CAD ガイドラインでは、電子納品の際にCAD 図面はSXF ブラウザで目視確認を行うという記述があり、一方では、SXF 機能要件書が公開されることにより、民間のソフトウェアベンダもSXF機能要件書に適合したCADソフトの開発がも進むことが予想されることから、改定されるCADガイドラインでは、SXF 機能要件書に従って開発されたソフトウェアでもCAD 図面の確認が行える。

今までは、SXFブラウザが唯一「正」ということでしたが、少しは変化が起きるかもしれません。ただ、依然として次のような記述「機能要件書に従って開発された市販CAD ソフトでも、CAD 図面の表示が異なる場合もあることから、表示内容に疑義が生じた場合は最終的にはSXF ブラウザで目視確認を行うことにしている。」とあるのです。

どう考えても、機能要件書に従って開発されたソフトウェアなら、市販CAD ソフトであろうとSXFブラウザであろうと同じになるはずです。機能要件書が唯一の仕様なので、仕様書通りに開発されていれば基本的に疑義が生じることはないはずです。

「SXF表示機能及び確認機能要件書(案)」のダウンロードはこちらから
http://www.cals-ed.go.jp/


SXF表示機能及び確認機能要件書(案)

2009年02月17日 | CAD製図基準

 国土技術政策総合研究所から、2月16日付で「SXF表示機能及び確認機能要件書(案)」の改定に関する意見募集が行われています。

公開資料は、次の3点です。
1.SXF表示機能及び確認機能要件書(案)【改定案】
2.主な改定点
3.意見回答様式

この案の主な改定点は次の三つになります。
1.CAD製図基準(案)改定に対する対応
2.CAD図面の適正な判定方法の明確化
3.定型確認により適合しなかった場合の判定結果通知の見直し

また、CADガイドラインにおけるSXF表示機能及び確認機能要件書(案)の位置づけでは、この(案)に従って開発された市販CADソフトでもCAD図面の確認が行えることが記述されています。
つまり、SXF表示機能及び確認機能要件書(案)に従って開発されていないソフトウェアでのチェックは行ってはならないということになります。

意見募集は、今月2月27日(金)まで、詳しくは次のURLをご覧ください。
http://www.nilim.go.jp/engineer/index.html


ガイドライン(案)の意見募集

2008年03月13日 | CAD製図基準

  まったく気づきませんでしたが、JACICより次の三つのガイドラインの意見募集が先週から行われていました。

・「電子納品運用ガイドライン(案)【業務編】」
・「電子納品運用ガイドライン(案)【土木工事編】」
・「CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)」

詳しくは次のURLをご覧ください。
http://www.cals.jacic.or.jp/guide_iken/


SXF表示機能及び確認機能要件書(案)

2007年12月13日 | CAD製図基準

 「SXF Ver3.1仕様書」と「SXF表示機能及び確認機能要件書(案)」が公開されました。

SXF Ver3.1での追加フィーチャは、「クロソイド」「弧長寸法」になります。

そしていよいよ公開されました。
「SXF表示機能及び確認機能要件書(案)」は、策定の背景によると、CADデータの確認のための機能要件が今まで無かったために、CADメーカー独自の判断でデータをチェックしており、異なるソフト間で差異が生じていた。これらの発生を防ぐために機能要件として明確化したということです。

(例1)線種
p9の線種の表をみると、CAD製図基準(案)の一点鎖線は、SXFの一点長鎖線・一点鎖線・一点短鎖線が含まれます。

(例2)線幅
p13の掲載されていますが、1:2:4の組み合わせで、比率を線幅からの計算で求めてはいけない。また、輪郭線の線幅は対象外とする。比率の許容誤差は、±0.01とする。

電子納品(CAD製図基準(案))チェックシステムが、この要件を満たせば、かなり受注者の労力は軽減するのではないでしょうか。

ダウンロードはこちらから
http://www.cals-ed.jp/index.html


ラスタデータのファイル名

2007年11月20日 | CAD製図基準

 国交省より意見募集として公開された「CAD製図基準(案)」の改定内容で、まず、ラスタファイルの名称の命名規則を見てみましょう。
複数枚のラスタ貼り付けができるということで、地形図や柱状図など図形編集が伴わないものはベクトル変換せずに積極的に利用したいものです。

まず、次の二点について注意しましょう。
1.図面に貼りつけるラスタデータが1枚の場合
2.図面に貼りつけるラスタデータが複数枚の場合

今までのCAD製図基準(案)でもラスタデータを1枚貼り付けることはできましたが、その際のラスタデータの命名規則は、拡張子以外は図面名と同じファイル名にするというものでした。

しかし、今回の改定では、ラスタデータが1枚の場合のファイル名は、
  RTnnn-01.TIF となりました。
「RT」は固定で、「nnn」には、ラスタデータが貼りついている図面の図面番号を記入します。

一方、複数枚のラスタデータの場合には、
  RTnnn-mm.TIF となります。
「mm」は、枝番になり、4枚のラスタデータが貼りつけば、次のようになります。

R_file_2

図面のファイル名が、設計「D」で整理番号「0」、図面名称が平面図「PL」、図面番号が「003」で改訂履歴が最終の「Z」の場合、「D0PL003Z.P21」となり、その図面番号の「003」をラスタデータのファイル名にして、複数の枝番を付すというものです。

さて、それでは、今まで電子納品された1枚のラスタデータの場合、今後はどうなるのでしょうか?


「CAD製図基準(案)」の改定に関する意見募集について

2007年11月19日 | CAD製図基準

 CAD製図基準(案)が改定されるにあたって、意見募集のWeb公開が本日行われました。意見の募集は、12月3日(月)までとなっています。

 ページをめくって、まず目を引くのは、SXFのバージョンが明記されたことです。基準(案)には次のように書かれています。

「本基準(案)で対象とする、 SXF(P21)形式のバージョンとレベルは、 Ver.2.0 レベル 2以上とする。
関係者間の環境が整備されるまでは、納品する際の SXF(P21)形式のバージョンとレベルは、SXF Ver.2.0レベル 2を原則とする。ただし、関係者間協議等により SXF Ver.3.0レベル 2以上で納品することを妨げない。」

主な変更点については、これからも、このブログで書いていきますが、次のURLから「CAD製図基準(案)」と「CAD製図基準(案)の主な改定点」それぞれのドキュメントをダウンロードできます。

http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/13/131119_.html


SXF利用者のためのCAD製図解説書

2007年07月30日 | CAD製図基準

 国土技術政策総合研究所の研究成果情報に国総研資料第403号として「SXF利用者のためのCAD製図解説書」が掲載されていました。

概要については、「本研究では,次のことを目的に「SXF利用者のためのCAD製図解説書」を作成した。」とあり、次の3点を挙げています。

 ・再利用しやすいCADデータの作成方法を解説する。
 ・CAD製図基準(案)に記載されているCADデータの表記規定やSXFの特徴を解説する。
 ・SXFによるデータ交換を考慮したCAD製図の留意点を解説する。

「SXF利用者のためのCAD製図解説書」の目次構成は次のようになっています。

1.本書の狙い
2.CADデータの表記規程
3.CADデータの交換標準SXF
4.SXFとCADソフトの仕様
5.図面様式
6.CADデータの作成
7.文字の取扱い
8.SXFブラウザによる確認
9.電子納品検証ソフト
10.今後の展望
11.円滑なCADデータの運用対策チェックシート
12.付属資料-利用できる文字

是非、一読してみてください。

ダウンロードは次のURLから行えます。
http://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0403.htm


基準はどうあるべき?

2007年01月15日 | CAD製図基準

 本来、基準とはどのような記述が望ましいのだろうか?
このブログの2005年11月6日に「言葉の表現」を書きました。これは、「JIS Z8301:規格票の様式及び作成方法」を抜粋したもので、基準類を書く上での基本としたいところです。

ところが、CAD図面の市販チェックシステムにかかると、これすら曖昧になってしまうようです。

ここに、CAD製図基準(案)を例に記してみます。
2-2-3 輪郭(外枠)と余白
「図面には輪郭を設ける。輪郭線は実線とし、線の太さは1.4mmを標準とする。輪郭外の余白は20mm以上を標準とする。」

輪郭線の線の太さは、1.4mmです。
この場合だと余白の20mm以上というのは、1.4mmの線の太さを考慮すると、その中心線は、用紙のふちから、20.7mm以上(20+1.4/2)の位置に描くことになります。
このようなことを実際にしているのでしょうか、基準(案)の本来からすると輪郭線の中心が20mm以上というので良いのではないでしょうか。
しかし、「余白」という日本語の意味からすると違うという人はいるのでしょうね。

もうひとつ
2-2-4表題欄
「表題欄は、図面の右下隅輪郭線に接して記載することを原則とする」

設計図を知らない、数値が第一義であれば、表題欄は、輪郭線に接するので、線の太さをもった幅の外側に接するとなります。これも基準(案)の主旨では、あくまで輪郭線の中心から接するという解釈で良いと思うのですが、「接する」という日本語の意味からするとまた違ってきてしまいます。

しかし、これらをチェックしなければいけないのでしょうか?
紙の成果図面のときには、おそらくチェックなどしていませんでした。

ただ、これからを考えると、製図という歴史とCADというツール、そしてそれらをチェックするもの、どれもが満足するような記述の仕方が必要になってくるのかもしれません。

少なくても、ここの例に挙げたような「原則」「標準」という記述はもう止めて欲しいですね。
「要求」「推奨」「許容」「禁止」で括ってもらうと少しは解りやすくなるような気がします。


Q&A

2006年07月11日 | CAD製図基準

 電子納品に関する基準で、Q&Aが追加されました。また、正誤表も更新されました。

Q&Aは全部で20件ですが、そのうちCAD製図基準(案)については、2件あり、いずれもレイヤに関することでした。
また、最後に電子納品チェックシステムのバージョンアップ版のインストールについて上書きできない旨の注意がありました。

詳細は、次のURLをご覧ください。
http://www.nilim-ed.jp/


土木CAD製図基準(案)

2006年03月01日 | CAD製図基準

土木CAD製図基準(案)が昨年末にWeb公開されています。この基準(案)は、土木学会の情報利用技術委員会のなかの電子化基準策定小委員会においてワーキングを重ね策定されたものです。

出版されている「土木製図基準」にある工種を網羅しており、国土交通省の基準とは異なる点もあって、ユーザーにはダブルスタンダードの懸念もあるようですが、お互いに良い点を取り入れて一本化していくべく会議や調整など行われています。

昨日は、この小委員会の運営委員会ならびにCAD製図基準分科会が午前午後と開かれました。基準のWeb公開と同時に意見紹介も行っているのですが、意見の投稿は非常に少ない状態でした。
なにぶん年度末ということもあり、多忙を極めていることとは思いますが、仕事が一段落したら次のURLをのぞいて見てください。

http://www.jsce.or.jp/committee/cceips/s11ekijun/menu2.html


表示順

2006年02月17日 | CAD製図基準

CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)[平成17年8月]のP45に、「SXF Ver3.0について」という項があり、そこにこう書かれている。

SXF Ver3.0では、SXF Ver2.0の機能を向上することができる仕様を備えており、次の機能について、今後、実装される予定です。
ア)レイヤの表示順の制御
イ)・・・・・・

この「レイヤの表示順の制御」があたかも決まったような文言ですが、正確に言うと、「描画の表示順」になります。つまり、描画の表示において順番がつけられないと、塗りつぶしなどにより見えなくなってしまう要素が出てくるということです。

この「描画の表示順」をどのようにするかといった時に、はじめて「レイヤ順」にするのか「データ順」にするのか、どちらのほうが良いのかという話しになるのです。

Ver3.0に関係なく、レイヤ順といえば、レイヤテンプレートではCAD製図基準(案)通りのレイヤ名の順番なのに、SXF出力したあとは、レイヤ名がソートされて、a,b,c順になってしまい、その後の編集などに不便というのは聞いたことがあります。


SXFの誤解を解く

2006年01月20日 | CAD製図基準

来週の木曜日から行われるCALS/ECメッセで、セミナーを行います。ボチボチとセミナーのコンテンツを書き始めていますが、タイトルが「SXFの誤解を解く」です。

今日、ひとつ書いたものをここで披露します。
市販のチェックシステムによりエラーがでて、SXFは使えないなという誤解を生んだケースです。
「図面の輪郭線と表題欄」についてです。
CAD製図基準(案)では、「 表題欄の位置は、図面の右下隅輪郭線に接して記載することを原則とする。」となっています。

1.4mmの輪郭線に接するように表題欄を置いたが、チェックに引っかかってエラー表示が出てしまいました。これは、輪郭線と表題欄が、有効桁の関係から数字的に全く一致していないことから起こるエラーでした。

1.4mmの輪郭線の幅の中に入っていれば良いと思いますが、厳格に適用してしまうとこのようになります。エラーの原因が分かればまだ良いですが、ただのエラーの表示だけでは何が悪いのか分からず困惑してしまいます。
すべてのチェックシステムがそうだという訳ではなく、稀なケースでしょうが、このような事から、SXFは使いづらいという誤解が生まれないようにして貰いたいと思います。


土木CAD製図基準(案)

2005年12月26日 | CAD製図基準

土木学会 情報利用技術委員会 電子化基準策定小委員会から土木CAD製図基準(案)が公開されました。

内容は、第1章通則と第2章以降の各工種とで構成されており、その工種は、国土交通省のCAD製図基準(案)の全工種に加えて、土木学会から発行されている土木製図基準にある、鉄道、上水道、土構造、都市計画、地質、測量が網羅されています。

目次構成
第1章 通則
第2章 橋梁
第3章 土構造
第4章 道路
第5章 鉄道
第6章 トンネル
第7章 河川
第8章 ダム
第9章 砂防施設
第10章 港湾
第11章 海岸
第12章 上水道
第13章 下水道
第14章 都市計画
第16章 測量
第17章 地質

また、共同溝以外の工種についてはサンプル図(SFCファイル)も同様に公開されています。

詳細は次のURLをご覧下さい。

http://www.jsce.or.jp/committee/cceips/index.html


フォントサイズ

2005年12月15日 | CAD製図基準
このブログの文字の扱いのなかでフォントサイズについて書きました(2005-10-13参照)。
JISからみると、フォントサイズは「正しくは、数字は1.8mmからで、漢字や平仮名・片仮名などは、2.5mmからの利用というのが正しいのではないでしょうか。」と書きました。
http://blog.goo.ne.jp/ocf-blog/d/20051013

ところが、最新のQ&Aの更新で次のような記述がありました、以下、引用します。

CA-605
【Q】
基準(案)[H16.6]の正誤表において、H17.2.1に更新された、文字のフォントサイズについて、1.8mmが追加されましたが、JIS Z 8313-5:1998の「製図-文字-第5部:CAD用文字,数字及び記号」の付属書1(規定)CAD用平仮名、片仮名及び漢字」では、最低の文字の高さは「2.5」となっています。
このため、数字は1.8mm、漢字や平仮名、片仮名などは2.5mmが最小のフォントサイズとなるのではないでしょうか。

わたしと同意見ですが、回答は次のような記述になっていました。

【A】
文字は、JIS Z 8313-0:1998の「製図-文字」に基づくこととしていますが、基準(案)においては、いかなる文字にかかわらず、利用できるフォントサイズの最低文字は1.8mmからとしています。(H17.12.9)

つまり、JISに基づくことが原則なのだが、定められた基準(案)においては、フォントサイズの最低文字は1.8mmと言い切っていますので、CAD図面作成の際には留意してください。




背景色その2

2005年12月02日 | CAD製図基準
昨日に続き、背景色についてです。
CAD製図基準(案)では、背景色を黒の場合として、CADデータ作成に用いる色で「寸法、文字」については「白」としています。一方、CAD製図基準に関する運用ガイドライン(案)では、受発注者間協議により背景画面が白(白表示のラスタ上含)の場合のオブジェクトの線色として「寸法、文字」については「黒」とされています。

さて、黒背景で図面の上部に地形平面のラスタデータを貼り付けます、そこに計画や寸法などを描いていきますが、ラスタデータは基本的に「白」なので、線色が白では見えません、そこで、「黒」の線色で描きます、ところが、この線はラスタデータの範囲を越えて作図されました。
すると背景色は黒ですから、ラスタデータをはみ出たところで、黒の線色は見えなくなってしまいます。

ラスタデータを貼り付けた場合で、このデータの領域をまたがって作図が行われる場合には、「背景色」「ラスタデータの色」以外の色を利用するようにしましょう。

そして、SXFブラウザで目視確認をする場合、バックグラウンドの反転をしてもラスタデータは反転しないので注意してください。