岡崎シニア山岳会

岡崎シニア山岳会活動報告 コメント歓迎します。

プルージックについての考察

2021年01月22日 | 登山の知識情報

岩登りに関する情報を投稿してきましたが、今回プルージックに使うロープについて市販している情報から考えました。

プルージックは1本のロープで構成されるので、軽く持ち易く利用価値が多いので、ロープ持参の登山には必要です。

今回色々NET上で調べたり大阪府岳連の岩田氏からの指導で勉強すると

①メインロープとの相性が有るので、事前に効き確認する、特にメインロープが細い場合注意が必要です。

②エーデルワイス社製などプルージックに適したロープがあるので出来るだけ実績のある銘柄を選ぶ。(締り易く、ほどき易い)

③ダブルフィッシャーマン結びで作成する方法以外プルージックに用に縫い付けた商品も有る。

④滑落し固着した時、緩めやすい、ブリッジプルージックと言う方法もあるので、練習しておきたい。

⑤基本的には摩擦熱に弱いダイニーマ製のテープスリングは使わない方が良い。

⑥プルージックは滑落した場合、それを止める道具です、その場合宙づりになります、そこからの脱出には予備の1本が必要で(これは衝撃が掛からないので5mm位、細いロープや幅の細いダイニーマ製テープスリングでOK)、それを足場に登りますが、事前に練習してその技を覚えてください。

 


21.1.10 雨雨山

2021年01月12日 | 山岳会ー報告記事

今年最初のOSAC山行でした、昔OAC時代新年最初の山行時、畑さんがお汁粉を準備していた事を思い出し私も行いました。

パック詰めの物が多いのですが、特売の缶詰めを使ったので、開けるのに苦労しました。

調理はだだ水で薄めるだけ1.2kg(400g×3個)に対し1000ccの水でOKでした。

餅の代わりに初めて煎餅を使いましたが美味しく頂きました。

下見数回計画したY.J.さん報告者K.T.さんご苦労様でした。

 

 

 


岩登りにおけるヒヤリハット報告書

2021年01月08日 | 登山の知識情報

ヒヤリハットとは「危ない」と思った事を冷静に思い起こし報告することで、今後起きるかも知れない事故を未然に防ぐ効果が期待できます。

ハインリッヒの法則とは労働災害における経験則の一つである。

1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというもの。

豊川山岳会は素晴らしいことに、HPに事故未遂報告を記載し自分の会だけでなく、このことを世間に展開しています。

岩登りをする方はぜひこの報告書を読み心に刻んで頂きたいと思い、OSACのブログに引用させて頂きました。

私はNET上に公開されている、岩登り事故事例を数件見ましたが、この事例のように結びの問題、支点にロープを掛け忘れ等基本的なミスが多いと感じました。

岩登りの場合、一つ一つの動作に対し、これで良いのか確認が必要と思います。

手早くではなく、安全な動作がが要求され、ハーネス、支点へのロープ固定は片手で出来ない8字で結ぶと自動的に丁寧になり、安全が確保されると思います。

この事例ではハーネスに変形ブーリンで結んでいると記載されていますが、ブーリンでも固く結べば緩むことは無いと思います、しっかり結べてなかったから、外れたはずです。

 

 


クライミングに使う装備の強度

2021年01月04日 | 登山の知識情報

今まで漠然とした理解していなかった、クライミング装備の強度を調査しました。
カラビナ、スリング等は22kN(2.2トン位)の衝撃強度を持ちますが、意外にもロープはその半分以下です。
そして衝撃を加えると、どんどん劣化するので、ロープの履歴を知って使うことが重要です。
滑落を停止した事があるロープはその回数を知り、使うことが大事なのです。
私はOACの古いロープを持っていますが、昔トラックのタイヤを使い、それを落としビレーする練習をしたので、本チャンには使えません。

また私も持っていますが、強いので細いダイニーマ製のスリングは熱に弱いのでプルージック等のフリクションノットには適さないことが分かりました。

熱に弱いと言うことの説明です、プルージックはロープに巻き付けて使いますが、もし登山者が滑落した場合、ロープに対し少し滑り、その時摩擦により、食い込み、その抵抗で止まるはずです。

ところがこの時、巻き付け方のばらつきにより、何時も同じように抵抗が出来止まるとか限らないのです。

命を預けるこの作業において、なんとも不安な事です。

巻き付け方が悪いと、全く止まらず滑り続ける場合と、ある程度滑り、プルージック(ロープまたはテープ)が摩擦熱で溶けることがあるそうです。

現地・現物・現認と言う指導方法に反し、私が経験したので無いのですが、大阪府岳連のHPにプルージックの情報が記載されていたので、問い合わせ、情報提供して頂きました。

それをここに転記致します。

 

フリクション・ヒッチを使って、FIXロープを登下降する技術は難しいですね。

 滑落した時に、確実に締まって止まってくれるか?

締まった状態から、容易に動かすことができるか?

上手くいかないことがよくあります。

大阪でもFIXロープを登攀中にスリップし、停止しないヒヤリハットが起こっています。

まず7mmの補助ロープで作ったスリングを使うと、細いメインロープ(8mm)では抵抗が出ないとのことですが、

使用している7mm補助ロープですが、エーデルワイス社製(赤色)のプルージック・コードをお使いでしょうか?

一般的に販売されている補助ロープは固くて滑ることが多いので、プルージック・コードを推奨します。

しかし、それでも滑る時はどうするか?

巻き数を増やす・・・しかし、増やすと締まった時、次に動かしにくいという現象が起こります。

他の方法を使う・・・一例の写真を添付しますので参考にして下さい。

プルージック・ヒッチをお使いとのことですが、この方法は巻き付け結びの基本で、片手でも結べる良いヒッチですが、強く締まってしまうと次に動かしずらいのが難点ですね。

次にダイニーマのソウンスリングをはどうか?ということですが、中根様もご存じのように耐熱性が低いというのが欠点ですね。

大阪で滑り検証を実施しましたが、ナイロンのロープスリングと比較して大きく溶解しました。

強度は強く、しなやかで使い易いのですが、フリクション・ヒッチには推奨できません。

あえて使うのであれば、ナイロンの混合タイプでしょう。

また、ケブラーロープ(5.5mm)を使うのも一考ですが、ロープ径が細いので、締まった時に緩め難い時があります。

(以上大阪府岳連 岩田様からのご指導)

今後会員に通知し、どうするか検討したいと思いますが私もプルージックの制動実験を行う予定です。

 

 


岩登り 落ちた場合の衝撃

2021年01月02日 | 登山の知識情報

OSACでは通常の岩登りではなく、バリエーションルートに出てくる、岩場を比較的簡易な装備で登ることが有ります。

通常の岩登りでは、確保の為のATCと懸垂下降用にエイトカン(8環)を持参するのが普通ですが、ハーネスに対しプルージックで確保して登る方法で、世間では沢登でも使うようです。

このような場合で登山者が滑落した時ハーネスに掛かる荷重とロープの安全基準を考察しました。

ここで重要なことは、トップはロープの補助無して登り、確実にロープを確保しなければなりません。

そのロープを頼りに同伴者が登るのですが、基本的にはトップと同様に、自力で登ることが出来なければなりません。

 もし滑落した場合の安全策として、プルージック等のフリクションノットで確保します。

 そして少しづつプルージックを引き上げて登るので、もし滑落しても、プルージックが直ぐに効けば、滑落距離は多分1m以下になると思います。

 その場合、図を見て頂きますが、ハーネスとロープには500kg位の荷重が掛かります。

 もしプルージックが直ぐに効かず、滑って止まらなかったり、1m以上滑って止まると衝撃が増え危険です。

 厚生労働省は作業用ハーネスの安全基準を見直すそうですが、落ちた場合、体には大変ダメージが掛かり、宙吊り状態になります、そこでプルージックが固着すると、そこから脱出するにはかなりの体力とスキルが必要です。

 今後OSACで岩登りをしたい方には、宙吊りからの脱出訓練が必要と思います。

またロッククライミングの場合はトップは途中、ボルト、ナッツ、ハーケン等の支点にロープを掛け登り、ビレーヤーが確保します。

この場合支点間の距離がもし2mの場合でも最大4m以上落下します。

もしガクット止めれば、クライマーは大変なことになりますが、ビレーヤーは少しロープを流して止めるので、衝撃を少なくでき、ビレーヤー自身に掛かる衝撃も少なくなります。