岡崎シニア山岳会

岡崎シニア山岳会活動報告 コメント歓迎します。

シニアの安全登山-5(読図研修山行で道迷い)

2011年09月20日 | 登山の知識情報
このシリーズはこれで最後にしますが、やはり山の会(ハイキングクラブ)での事故事例です。
この会の場合はHPに情報を公開し、反省していることは、大変立派な行為と思います。
事例に対する私の感想は公開された記事にも有るように、リーダ、サブリーダー、メンバーで意見が異なる場合の対応に問題が有ったようです。
そして技術的には雪山に入る場合の必需品、赤旗を持参せず、これを有効に使わなかったことが、最大のミスです。
またGPSを持参しながら、道迷いを起こしたことの要因解析がされていません。
GPSの使い方方法に未熟な所が有ったことを反省すべきです。

今回OSACの運営に役立てたいと、山岳会関係者の遭難事例を多く取り上げましたが、多分比率的には、山岳会会員以外一般の方の事故の方が多いと思います。
私が最後に言いたいのは、山岳会会員、一般問わず、安全登山に必要な基本技術を身に付け、愚直にもそれを実行することが、大変重要です。
記事にも書きましたが山を甘く見ていると、何れ事故に遭遇します。
ハインリッヒの法則というのを知っていますか?軽微な事故(ヒヤリ、ハット等)を幾つか経験した方はそろそろ大きな事故を起こす心配が有ります。
我々OSACも今年綿向山で下山中、大幅にオーバンランしてしまいました、これが軽微な事故に相当します。
何れまた正式に通達しますがOSACの山行以外でも実行していただきたい事です。

1)山に行く時は必ず山行計画書を作成し、家族に渡す。この時、どのような状況になったら、警察に連絡するか、決めておく。
(例、日帰りなら00時まで待ちお互い連絡が取れないなら、警察に捜索をお願いする、この時、ご家族は山行計画書で状況を説明します)
2)登山には地形図と磁石を準備し、地形図と回りの景色の相関を見ながら、現在位置を把握して歩く。
3)道迷いや体調不良者が居て、暗くなり始めても下山できない場合、安全な場所でビバーグする。
そのためにツエルトと火器(暖房用)、非常食を必ず持参します。
4)救急用品(OSACの計画書下段に記載)やレスキューシートは各自持つ。
5)雪山に入る時は赤旗を持参する。

シニアの安全登山-4 山岳会の山行で道迷い遭難

2011年09月18日 | 登山の知識情報
この連載記事、1~3で読図技術の重要性を述べ、組織された山岳会では読図講習会を行い、道迷いが無い事を期待していますが、現実はこんな事例が有ります。
名門日本山岳会の遭難事故事例ですが良く公開されたと関心しました。
この事例の会員は多分読図技術講習を受けたことが有ると思います。そして講習を受けた、多くのメンバーが参加した山行でも道迷い遭難事故を発生したという事実です。
この山は藪山で決して高くない山ですが、このような山の方が標識が不整備で(標識に頼る山行はできない)結果として、道迷いを発生させたと思います。
このようなケースの多くは先頭を歩く人に他のメンバーが盲目的に追従し、道迷いに気が着くのが遅れたと考えられます。
また画像に追記した通り、道迷いした後の対応が非常にまずく、暗くなって来たら、安全な所を見つけ、ビバーグすることが基本です。
やはり基本に忠実な山行を行うことが何より重要です。


シニアの安全登山-2(シニアは迷易い)

2011年09月17日 | 登山の知識情報
呉さんは後20年後の事、と考えてください、道迷いはシニアに多く発生しています。
この多くは所謂ベテランですが、読図をマスターしているとは限りません。
また割合は分かりませんが知識は有っても実行しない人もいると思います。
先日メールで山岳会会員としての資質と言うことを言いましたが、基本に忠実に地図を見ながら歩くこともこの資質の重要な要件です。
俗な言葉で言えば、山や登山を甘く見ていると、或る確率で事故に合います、まだ合っていない方は運の良い方です。
残念ですが、私の場合、60歳を越した頃からチョンボ(方言です)が多くなりました。
登山中、重要なタイミングでこれが起きると、事故に繋がる心配が有ります。
シニアはますます基本に忠実に、安全確認を怠らず、登山したいものです。
今後、シニアの事故事例を幾つか紹介します。

シニアの安全登山-1 山岳遭難事故の56%が道迷い

2011年09月17日 | 登山の知識情報
以前からの会員の皆さんには耳にタコが出来そうですが、新人の為、旧人にはタコが出来ても、お話します。
余り新しい情報では有りませんが、私が言いたいことを表現した統計を見つけました。
昨年は読図講習のため、オリエンテーリングを計画しましたが、開催できませんでした。
今回、新人が入会したのを機会に読図講習を行います。
新人の方は磁北線に入った地図とシルバーコンパスを準備してください。
1回目はその重要性を理解していただく為、遭難要因分類で56%が道迷いでした。

登山パーティーとして歩く順番

2011年09月01日 | 登山の知識情報
会員の方から質問がありましたので、歩く順番について、解説します。
添付した画像の通りです、このやり方が一般的で、多くの山岳会(ワンダーフォーゲルも含め)で採用されています。
重要なことはCLが先頭を歩かないことです。
また先頭を任されると歩行速度が早く成りがちです、我々の月例山行ではコースタイムより早く歩かないことにしていますので、今どのくらいのスピードで歩いているか、体感的に分かることができるように成りたいと思います。
それが出来ない時は(出来るまでは)地図で現在位置を確認したり、高度計を使い、現在のスピードを把握する努力をしてください。
準備した地図のポイント(休憩場所など)に到着目標時刻を入れるもの方法です。
今度の山行の時、先頭を歩く人が決まったらそこで上記方法を実践しましょう!