岡崎シニア山岳会

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岩登り 落ちた場合の衝撃

2021年01月02日 | 登山の知識情報

OSACでは通常の岩登りではなく、バリエーションルートに出てくる、岩場を比較的簡易な装備で登ることが有ります。

通常の岩登りでは、確保の為のATCと懸垂下降用にエイトカン(8環)を持参するのが普通ですが、ハーネスに対しプルージックで確保して登る方法で、世間では沢登でも使うようです。

このような場合で登山者が滑落した時ハーネスに掛かる荷重とロープの安全基準を考察しました。

ここで重要なことは、トップはロープの補助無して登り、確実にロープを確保しなければなりません。

そのロープを頼りに同伴者が登るのですが、基本的にはトップと同様に、自力で登ることが出来なければなりません。

 もし滑落した場合の安全策として、プルージック等のフリクションノットで確保します。

 そして少しづつプルージックを引き上げて登るので、もし滑落しても、プルージックが直ぐに効けば、滑落距離は多分1m以下になると思います。

 その場合、図を見て頂きますが、ハーネスとロープには500kg位の荷重が掛かります。

 もしプルージックが直ぐに効かず、滑って止まらなかったり、1m以上滑って止まると衝撃が増え危険です。

 厚生労働省は作業用ハーネスの安全基準を見直すそうですが、落ちた場合、体には大変ダメージが掛かり、宙吊り状態になります、そこでプルージックが固着すると、そこから脱出するにはかなりの体力とスキルが必要です。

 今後OSACで岩登りをしたい方には、宙吊りからの脱出訓練が必要と思います。

またロッククライミングの場合はトップは途中、ボルト、ナッツ、ハーケン等の支点にロープを掛け登り、ビレーヤーが確保します。

この場合支点間の距離がもし2mの場合でも最大4m以上落下します。

もしガクット止めれば、クライマーは大変なことになりますが、ビレーヤーは少しロープを流して止めるので、衝撃を少なくでき、ビレーヤー自身に掛かる衝撃も少なくなります。