岡崎シニア山岳会

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山の落雷事故と注意点

2021年08月10日 | 登山の知識情報

先日オリンピックゴルフ競技中雷雲が近づき中断されましたがこの時期特に注意が必要です。

8月の例会でT.K.代表から適切なアドバイスを頂きました、またこのブログで以前事故事例を記載しましたが、再投稿することにしました。

添付した通り山での事故はそれほど多くは有りませんが雷雲に遭遇し怖い思いを経験した方は居るはずです。

有名なのは西穂独標の事故で11名死亡13名負傷、若い尊い命亡くなりました、また先日行きました富士見台の事故ではテントに落雷、4名死亡5名負傷、慰霊碑がありました。

先日の例会T.K.さんからのアドバイスは遭遇したら、岩は電気が通り難くその表面を走るので注意が必要、尾根の頂点ではなく、窪みに低く構えてやり過ごすと言うものでした。

西穂独標事故事例を推測すると、24名以上の人が独標に取りつき登攀中、頂上付近に落雷が有り、頂上が電気の通り易い湿った土ならそこでアースされるのですが、岩稜なので稲妻が岩の表面を独標の底部まで走りそこに列をなして登山中の生徒さんを襲ったと推測します。

実は偶然ですが私は当日大天井岳から常念岳に縦走し常念から下山中で、遠く背後で雷の音が聞こえていました。

昔から言う雷に会わない注意点は午後積乱雲が成長し雷になる事が多いので、夏山は早出し(日の出時刻が早い)出来れば13時位までに小屋に着くか下山してしまうと言う山行です。

もう少し細かい技術として遠く雷鳴が聞こえたら中波(AM)ラジオを入れ、ラジオから聞こえる放電音と自分で聞こえた音の時間差を測ります。

もし3秒とすると音速340m/Sですから1㎞位近くまで迫っています、そのくらいで行動を中止、窪みを探し退避した方が良いと思います。

最後に事例を見ると尾根や頂上が多いと思いました、そして2002年8月2日の事例のように木の周りに避難するのは危険です、孤立した木に落ちることが多く周囲にいる人にも電流が流れてしまいます。