limited express NANKI-1号の独り言

折々の話題や国内外の出来事・自身の過去について、語り綴ります。
たまに、写真も掲載中。本日、天気晴朗ナレドモ波高シ

皇帝専制

2017年01月26日 12時48分27秒 | 日記
TPPからの「永久離脱」。環境への影響懸念から止まっていた「パイプライン」の建設計画の承認。メキシコ国境での「ジョーカーの長城」の建設の決定。続々と発せられる「皇帝の直截命令」(旧大統領令)。議会の承認なしで直接命令できる権限を行使して、着々と事を進めるアメリカ皇帝ジョーカー。「移民の受入れ停止・イスラム教徒の入国制限」も近くサインすると報じられている。世界中に見せ付けるが如く、しかも電光石火の行動で「皇帝専制」の力を誇示している。支持者に対するアピールとしては、これ以上のモノは無いが「とばっちり」で、日本に対して牙を剥き出しにして「不公平の是正」を言うのは大きな間違いである。今やアメリカ帝国の最大の貿易赤字国は中国だ。日本はドイツについで3位になっており、全赤字に占める比率も中国の4分の1以下である。それなのに皇帝は赤字の不満を「日本車」に定め、名指しで批判・攻撃を開始した。はっきり言って「迷惑」である。アメリカ帝国のメディアも同じ報道をしているが、皇帝の「対日観の古さ」には閉口するばかりだ。「何百万と車を送り込み、雇用を奪っている」などと批判するのは「1980年代の対日観が、まったく更新されていない証拠」であり、事実と異なる認識のもとで誤った政治・要求が暴走することは、アメリカ帝国の自動車産業のためにも何ら利益を生まない。逆に国際競争力の低下を招くだけだ。皇帝ジョーカーに数字を示して反撃・反論しておくと、

1985年 2015年 比率
対米輸出 313万1998台 160万4446台 -51%
現地生産 29万6569台 384万7517台 +132%

1985年と、一昨年2015年を比較しても「対米輸出」は半減、現地生産は10倍以上に増加している。アメリカ帝国内の日本の自動車関連産業の雇用者数は約150万人にのぼっている。輸出は減り、現地生産に伴う雇用は増えている。数字に「嘘偽り」はない。皇帝は「帝国内の日本車のシェアが40%なのに対して、日本における帝国製の車のシェアが0.3%にとどまる」現状を問題視しているらしいが「日本で売れる車両を開発していないビック3の現状」はどう認識しているのだろうか?「そもそもビック3は、日本市場を重要視していないという」事実を冷静に考えるべきだ。現にフォードは撤退を選択したではないか!!まあ、本丸である「中国への攻撃」の前の小手調べ・実績作り・支持者に対するアピールのためには「もっとも手っ取り早い」手段なのかも知れないが、シェアこそ8%ながら現地生産をせず、ほぼ輸出に頼っている韓国は何故バッシングの対象にならないのだろう?韓国は雇用を生まず、現地根ざすこともなく、アメリカ帝国で稼ぎまくっているのに。皇帝の「ご機嫌伺い」の使節も立てず、ビック3の手強いライバルの一角であるにも関わらず「蚊帳の外」でいられるのが不思議だ。韓国市場だって「不公平」ではないのか?皇帝の頭の中は「時代錯誤と偏見」に満ちている。大国の指導者たるもの「大局的見地に律した見識と見解と政策」を採るのが本来の姿。皇帝ジョーカーのやり方は、間違いなく「帝国の行く末を誤る」ことになるだろう。皇帝専制は、英明な君主であれば国家は富み栄え、人民は安心して暮らせるが「暗君」が居座れば、国家は荒廃し富は失われ、人民は疲弊する。今は「世界に冠たるアメリカ帝国」も、やがて没落し国威は失われ国土は荒廃し、民心は皇帝・政府から離れ混迷と反乱に覆い尽くされるだろう。やはり、ジョーカーは「海陵王」だった。