お昼過ぎ、地下鉄で渋谷へ。
東京じゃ、シアターN渋谷でしか上映してないんだもん。
「ロックレジェンド」とか言われながら、この上映館のマイナーぶり…。だとなおさら、意地でも見に行きたくなっちゃうのよね。
先月の武道館公演以来、いまだにどっぷりと浸ってるワケなんですよ、「THE WHO」
水曜日、シアターN渋谷はサービスDAY。女性だけじゃなくて、誰でもチケットは1000円均一。お得ですよ!
平日のお昼の上映回。そんなに広くはないですけどね、シアターN。お客さんは半分ぐらいの入りだったかな~。
まー、映画の内容は結成から現在までの軌跡を時系列順に追った、「THE WHO」のドキュメンタリー。
多少なりとも「THE WHO」を知ってる人なら、たぶん既知のできごとが当時の映像と共に並ぶ。
この映画を見ての新発見はあまりないのかもしれないけど、当時の関係者、とりわけロジャーとピートが自ら語る事実はやはり重い…
BIG BUSINESSを手に入れ、その名を世界に知られるバンド「THE WHO」は、常に「負」のイメージ抜きには語れない。
6~70年代のROCKが「alcohol・drug・sex・violence」とは切っても切り離せず、それらによって更にその先端が研ぎ澄まされてたのは、いまさら変えようもない事実なんだけど。
ロジャーが「ツアー中は興奮剤漬けだった。」と普通に語るあたりはやっぱりね…。
「ヤツが初めて入った時、俺の後ろでジェットエンジンが爆発した。」とロジャーに言わしめた狂気の天才キースが、薬物の過剰摂取でLIVE中に気を失って、ドラムから引きずり出されるように運ばれていく映像。
「アイツは「H」中毒。「H」は「ハロッズ」の「H」だよ。」と言われるほどに、買い物依存で巨額の借金を抱えていたというジョン。
病巣の深刻さが、そのままバンドの存在を何度も何度も繰り返し危機的状況に追い込む。
ついにやってくるキースの死、解散、再結成(ジョンの経済的苦境を救うためだったそう…)、そしてツアー先でのジョンの急死…
過酷な40年の道程。
それを乗り越えて「俺達は生き残りだから」とシニカルに笑う、ロジャーとピート。
その映像に先月遂に肉眼で見た、武道館でのLIVEの2人が重なる…。
涙が出て、どうしようもなくて。
「キースとジョンは天才だ。そしてこの俺もね。だが、ロジャーはただのシンガーだった。」とピート。
ブロンドの巻き毛にロマンティックブルーアイ。ロックスターをその身で体現し、バンドのリーダーでガイド役を務め続けるロジャー。
その彼に備わっていなかったものが、ミュージシャンとしての才能(他のメンバーに比べての)だったと言う皮肉。それゆえにロジャーとピートの軋轢はいつでも大きく…。
武道館のLIVEのアンコールの時、ロジャーは大きく腕を広げてピートに向き合った。
でも、ピートはロジャーと抱擁しようとはしなかった。最後まで。
微妙な笑みを浮かべながらロジャーの傍らに寄り、静かに肩を組んでオーディエンスに答えていた。
それは拒絶にも見えなかったんだけど、熱い連帯感にも見えなくて…。なんだかどうにもその2人の間のなんとも言いがたい距離が、私の気持ちの中で収まる場所が見つけられなくて…
この映画見て、なんとなくだけどわかった気がした。
長い時間をかけて、ロジャーは「THE WHO」の「声」になることを選んだ。「天才」ピート・タウンゼンドの代弁者になることを受け入れた。
美しき友情ではないのかもしれない。でも2人の絆はやっと今になって、確かに繋がったのかも…
…だから武道館で「Tea And Theater」を聴いたときに、あんなに泣けたんだろうな。
武道館のLIVEで感じた、行き場所の見つからなかったMAGICの最後のピース。この映画見てやっと収まるべきところが見つかった気がしたなぁ…
東京じゃ、シアターN渋谷でしか上映してないんだもん。
「ロックレジェンド」とか言われながら、この上映館のマイナーぶり…。だとなおさら、意地でも見に行きたくなっちゃうのよね。
先月の武道館公演以来、いまだにどっぷりと浸ってるワケなんですよ、「THE WHO」
水曜日、シアターN渋谷はサービスDAY。女性だけじゃなくて、誰でもチケットは1000円均一。お得ですよ!
平日のお昼の上映回。そんなに広くはないですけどね、シアターN。お客さんは半分ぐらいの入りだったかな~。
まー、映画の内容は結成から現在までの軌跡を時系列順に追った、「THE WHO」のドキュメンタリー。
多少なりとも「THE WHO」を知ってる人なら、たぶん既知のできごとが当時の映像と共に並ぶ。
この映画を見ての新発見はあまりないのかもしれないけど、当時の関係者、とりわけロジャーとピートが自ら語る事実はやはり重い…
BIG BUSINESSを手に入れ、その名を世界に知られるバンド「THE WHO」は、常に「負」のイメージ抜きには語れない。
6~70年代のROCKが「alcohol・drug・sex・violence」とは切っても切り離せず、それらによって更にその先端が研ぎ澄まされてたのは、いまさら変えようもない事実なんだけど。
ロジャーが「ツアー中は興奮剤漬けだった。」と普通に語るあたりはやっぱりね…。
「ヤツが初めて入った時、俺の後ろでジェットエンジンが爆発した。」とロジャーに言わしめた狂気の天才キースが、薬物の過剰摂取でLIVE中に気を失って、ドラムから引きずり出されるように運ばれていく映像。
「アイツは「H」中毒。「H」は「ハロッズ」の「H」だよ。」と言われるほどに、買い物依存で巨額の借金を抱えていたというジョン。
病巣の深刻さが、そのままバンドの存在を何度も何度も繰り返し危機的状況に追い込む。
ついにやってくるキースの死、解散、再結成(ジョンの経済的苦境を救うためだったそう…)、そしてツアー先でのジョンの急死…
過酷な40年の道程。
それを乗り越えて「俺達は生き残りだから」とシニカルに笑う、ロジャーとピート。
その映像に先月遂に肉眼で見た、武道館でのLIVEの2人が重なる…。
涙が出て、どうしようもなくて。
「キースとジョンは天才だ。そしてこの俺もね。だが、ロジャーはただのシンガーだった。」とピート。
ブロンドの巻き毛にロマンティックブルーアイ。ロックスターをその身で体現し、バンドのリーダーでガイド役を務め続けるロジャー。
その彼に備わっていなかったものが、ミュージシャンとしての才能(他のメンバーに比べての)だったと言う皮肉。それゆえにロジャーとピートの軋轢はいつでも大きく…。
武道館のLIVEのアンコールの時、ロジャーは大きく腕を広げてピートに向き合った。
でも、ピートはロジャーと抱擁しようとはしなかった。最後まで。
微妙な笑みを浮かべながらロジャーの傍らに寄り、静かに肩を組んでオーディエンスに答えていた。
それは拒絶にも見えなかったんだけど、熱い連帯感にも見えなくて…。なんだかどうにもその2人の間のなんとも言いがたい距離が、私の気持ちの中で収まる場所が見つけられなくて…
この映画見て、なんとなくだけどわかった気がした。
長い時間をかけて、ロジャーは「THE WHO」の「声」になることを選んだ。「天才」ピート・タウンゼンドの代弁者になることを受け入れた。
美しき友情ではないのかもしれない。でも2人の絆はやっと今になって、確かに繋がったのかも…
…だから武道館で「Tea And Theater」を聴いたときに、あんなに泣けたんだろうな。
武道館のLIVEで感じた、行き場所の見つからなかったMAGICの最後のピース。この映画見てやっと収まるべきところが見つかった気がしたなぁ…