雑記 夜更かしの毎日

働く主婦の日々のこと。
大好きなお芝居や音楽、その他もろもろ。

4/19 カラフルメリィでオハヨ~いつもの軽い致命傷の朝~本多劇場

2006-05-03 | LIVE S
久しぶりのナイロン、しかもカラフルメリィ。楽しみ~

人間は生きている以上、100%死んでしまう。なら、誰もが1日過ごすたびに、朝起きるたびに軽く致命傷を受けているわけで…
いつかどんなかたちになるかは解からないけど、真の致命傷を受ける日まで続く毎日。

思い起こせば、私が子供のころ、ドリフターズはものすごい人気者で、「全員集合」のない土曜日なんて想像もできなかった。でも、今は「全員集合」はとっくに放送されてないし、そのドリフを追い落とした「ひょうきん族」さえやっていない。
あたりまえのことだけど、変わらないものも終わらないものもこの世にはなくて、年老いない人もいない。
だけど、みんなそんなことにはなるべく気づかないようにしている。怖いからね。誰だって…

厳格だった祖父は認知症となり、病院で最期の時をすごしている。祖父の意識のなかのカラフルな空想の世界と、その家族の健やかとは言えない現実の時間が舞台の上で平行し、交錯しながら進行する、とてもナイロンらしいお芝居。
いつもながらスタイリッシュで緊迫感のある映像と音楽を駆使しながら、くだらないけど憎めない人たちの人生を炙り出すような舞台でした。

みのすけさんと山崎一さんの、大真面目な表情のままのコミカルな演技がなんとも魅力的。(お二人とももともとが真面目顔だし。)
大倉孝二さんの舞台映えのいい長身と、時折見せる胸を衝かれるようなシリアスな表情の演技もすごく素敵でした。
客演の三上市朗さんの存在感もすごい。ほとんどコスプレだけど…。似合うなぁ、やっぱり。

人間が致死率100%の生き物なら、誰にでもゴールはいつか訪れる。でも、あんな感じならまあ、それほど悪くないかな。そんな気分になれる、切なく面白い、賑やかな舞台でした。


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