雑記 夜更かしの毎日

働く主婦の日々のこと。
大好きなお芝居や音楽、その他もろもろ。

12/29 WELCOME TO FLOWER FIELDS LIVE SHOW 新宿紅布

2008-12-30 | LIVE M
1週間前のクアトロの日も暖かったけど、年末には思えないほど穏やかで冷え込みの緩んだ夜。
レッドクロスのキャパを考えて、東新宿駅のコインロッカーに会社の荷物とコートを置いて明治通りを急ぐ。
開演直前のレッドクロスの入り口には、当日券待ちの方たちだったのか、この時間で10数人程度の行列がありました。
受付でドリンク代をお支払いしてメモリアル・チケットを戴き、フロアの入り口のドアを開けると、もうそこはお客さんでパンパンにぎっしり!熱い、熱い!
駅のロッカーにコートもジャケットも置いてきちゃって良かった。
キャパ200弱だと聞いていたので、だいたいの覚悟はしてたけども。やっぱり狭かったな~、レッドクロス。ステージの間口も本当に狭い。
フロアのいちばん後ろからだって、すぐそこがステージだもん。
ここでコレクターズが見れるんだ!チケット無事に予約できてホントに良かった。

予定の時間を少し過ぎた頃、ステージ前のシャッターがそろそろと上がって行く。手短にチェックが終わり照明が落ちる。さあ、いよいよ!

いつも通りに最初にステージに姿を現したコータローさんは、ユニオンジャック・ジャケットを着用。
続けて黒いタートルネックにサングラスのQちゃんに、黒いシャツにネクタイ、ジャケットのオリさん。
最後にセンターに向かうリーダーも色鮮やかなユニオンジャックのジャケット姿。
熱いLIVEの口火を切ったのは「僕はコレクター」
さすがにレッドクロスまで来てるだけの事はあるオーディエンス!みんなきっと骨の髄までコレクターズ色の血が流れてるんだろうな。もうレスポンスが熱い!早い!スゴイ!
メンバー登場でステージ前に流れ出した、フロアにギュウギュウ満員のお客さん。こんなに熱っぽいLIVEって何年ぶりぐらいだろう?私も。
イヤでも血が騒ぐって!
入り口のドアのすぐ前ぐらいにいたはずなのに、動きだした人に乗って結構フロアの真ん中の方まで流されてました。気が付いたら。
ステージ高くて見やすいし、音がクリアで響きも良いレッドクロス。そしてすぐみんなの手の届くような場所にいてくれるコレクターズ。楽しかったなぁ。スゴかったなぁ。
きっときっと、死ぬまで忘れられないな…。

この日のSPECIALなLIVEは、1986年の11月にレッドクロスの明治通りを挟んだお向かい、新宿JAMで行なわれた初ワンマンの再現、ということで、曲順は既発売のLIVE盤「WELCOME TO FLOWER FIELDS LIVE SHOW」に収録されてるとおり。
つまり、どの曲も作られてから最低でも22年の時間が経っている、ということで…。
なのにこの生々しいリアルな現役感。どこも少しも懐かしくもないし、古びてもいない。って言うよりも、22年以上も前にすでにこの曲がすべて完成されていたことの方に驚かされる。
コレクターズが頑なに立ち続けた位置は22年の間、結局少しもブレていないし、どこにも流されていない、これが何よりの証拠。
この孤高のバンドのファンのひとりでいられることを、あらためて誇らしく感じながら立ち込める熱に身を任せる。ここにいられて本当に幸せでした!

「いや~!狭いね~、近いね~!ハイビジョンだね!ヤバイよ、毛穴まで見えちゃうよ!」とお客さんに笑顔でご挨拶のリーダー。
「今日はね、86年の11月の…、何日だったか忘れちゃったけど、初めてやったワンマンショウと同じ選曲でLIVEをやるってことでね。憶えてる?コータロー君、22年前のこと。」
「憶えてますよ、もちろん。」とコータローさん。「一昨日ぐらいのことみたいなもんですよ。」
「コータロー君はバンドに入って2か月ぐらいだったんだよね。それまで俺は当時のロックシーンと格闘してて…、思えばコータロー君のために、俺はレッドカーペットを敷いてたようなもので。そして君はそのカーペットの上を後から土足でドカドカと…。」
「そんなことないでしょうが!」と笑うコータローさん。
「ホントにね、22年ずっとロックシーンと格闘し続けてきたんだけど、世間はやっと最近、ピロウズに追いついたぐらいだからね…。コレクターズに追いつくのには、あと5年ぐらいはかかりそうかな?」とリーダー。
「…もう最近、俺達が元気なうちには無理なんじゃないかと思えてきましたよ。ホントのアートってのはそういうモンなんだよ、きっと。」と笑いながら言ってたコータローさん。
「良い事言うね~、コータロー君。ねー、世間にはわからなくても、わかる人には、ちゃんとわかるんだね。」とファンで埋め尽くされたフロアを見回すリーダー。
「ね、こうやってわかってくれる人にはね。
…もうさ、みんなで一緒に住もう!
だってみんなダンナにもボーイフレンドにも、あきあきしてんだろ?しょうがないよな、みんな俺達ほどはカッコ良くないんだから。…2週間に1度ぐらいのローテーションで回るからさ、…どう?」
どう?、と聞かれても…。
「一緒に住もう」って、ある意味、かなり熱烈な求愛ですね。人生で初めて言われちゃったかも(ダンナにも言われたことないな。)
ホントにその気がおありならヤブサカじゃないんじゃないかと思われますけれど。でもそれこそアブない宗○団体みたいですよねぇ(笑

「今日はね、22年前のLIVEを再現する、ってことなので、4人揃ってユニオン・ジャックのジャケット着てこようと思ったんだけどね。サイズが全部俺用で、断念したんですけど…。
よく着れたよね~、コータロー君。」とコータローさんを見て言うリーダー。
「着れますよ、もちろん。」
「どっちかって言うと、俺がぽっちゃりさんのイメージじゃない?今は。
昔はガリガリだったのにね。すごかったもんね~、俺がガリガリだった時代は。もう、振りほどき、振りほどき…。女子を。
あの頃はむしろコータロー君のほうがぽっちゃりしてたのにね。」
「あの頃、俺、1日6食食べてたから…。」
「6食~?何でそんなに?」
「もう腹へって、腹へってさ~。バイト先でお弁当余るじゃない。」
「バイトって何してたの?」
「セブン・イ○ブンですよ。余った弁当、絶対に人にあげちゃいけなくて、自分で食べちゃって…。」
と、MCも当時の思い出話がたくさん聞けた、LIVEの第一部。
もちろんCD聴いてるから、曲順とかはすでにわかっちゃってるんだけど、それでも1曲1曲、ものすごく新鮮だった。ものすごく楽しかった。やっぱりどれほど聴き馴染んだ曲でも、LIVEで聴けるのは格別!最高!
私もこの日はリグレイ、普段の2倍量(当社比)で持参、思い切り良くブチ撒けて参りましたよ~!
リーダーの言う「見え見えのアンコール」まで、すべて最高でした~!楽しかった!

この場所に因んだ「明治通りを横切って」で始まり、もう1曲ごとにスゴイ盛り上がりだった第二部!LIVEでお馴染みのナンバーが次々と続いて最高に熱かったな~、レッドクロス。
「今日はホントにスゴイね!良かったね~、みんな。プラチナチケット取れて。」と笑顔で言うリーダー。
お客さんからかかった「ありがとう~!」の声援に、「その言葉、倍にして、…俺がもらっとくよ。
みんな俺のおかげだろ?な?はい、みんなで~」と、客席に向けた耳に手を添える。
オーディエンスは声を揃えて「ありがとう~!」
横の壁に軽くもたれながら(ホントにステージの間口が狭いので、サイドの立ち位置の本当にすぐ横が壁なの。レッドクロスのステージ。)、ちょっとあきれたような笑顔を浮かべながら、でも楽しそうに加藤さんを眺めてたコータローさん。
「今のはさ、ちょっとリーダー、高飛車じゃない~?」
「そうか~?いいじゃない、みんな俺のおかげだよ。Whoが来たのだって俺のおかげじゃん!俺が居たから来たんだよ、Whoだって。」
「その割には席、後ろだったじゃない?」
「それは…、申し訳ない。俺が取ったら、後ろの方だったんだよね、席が…。でもさ、失礼だよな!あの席。ホントどうなってるんだよ!
…それでもずっと泣いてたじゃない?コータロー君。」
「…泣いたねぇ。どういう訳か。」
「俺はさ、どうやってコータロー君を隠すか、もう必死だったよ。BSとか映っちゃうじゃん。もうこうやってね~。」と広い背中を客席に向けて逸らしてみせるリーダー。
「俺は、デパートの物産展とか撮影してるのに映っちゃったりするんだけどもね。」と笑うコータローさん。
「え~?並んだりしてるの映されちゃうの?」
「どっちかって言うと、映りたいほうなんだけどね、俺は。」
「映りたいの~?イクラとか食べてるとこ?」
「俺は並んだら、必ずちゃんと買うからさ~。ラーメンだって2回並んで、2杯食べたから。」
「2回並ぶの?」
「そう。1回並んで食ったら、美味かったからさ~、もう1回列に並んでもう1杯食べたら(店の人に)「お兄さん、2回目~?」って言われたぐらい。
でもさ、あれもホントはいい加減だよ。北海道物産とか言いながら、金沢産とか書いてあったりするんだからね~。」
と、さすがに市場調査に手抜かりはないコータローさん。恐れ入りました。

ステージもフロアも途轍もないほどの一体感で、熱く熱く燃え上がったLIVE終盤。本当にこのまま時間が止まってしまったらいいのに…
レッドクロスのオーディエンスの願いを切なくなぞっていく様に、フロアを甘く深く震わせた「世界を止めて」
もうただ本当に素晴らしくて、感動的で、何物にも引き換える事のできない様な時間が過ぎて行く。
…ここにいられて良かった。幸せでした。

猛烈なアンコールに応えて、もう1度ステージに戻って来てくれたザ・コレクターズ。
最高にSPECIALな22年目のワンマンLIVE、最後の曲は「ツイスター」!
ステージに完全に膝を付いてしまうぐらいに、渾身の熱唱と力強いシャウトで、オーディエンスの熱狂に更なる火を注ぐリーダー。
ステージに向かって伸ばされたたくさんの腕に、身を委ねるように身体を寄せるコータローさん。
メジャーデビュー22年目の大ベテランバンドの、まるで鼻っ柱の強い若造みたいに熱っぽいLIVE!
本当に熱かった!お客さんもステージも!無性に最高に楽しかった~!

途中でQちゃんが、「やっぱり昔のコレクターズの方が良かった、と言われないように頑張ります。」って言ってて。
もちろんお客さんからは「今の方が良いよ~!」って声がかかってたんですけども…。
本当にこのバンドは「最高」を「最高」で上書きすることに、ずっと格闘し続けて来たんだろう。そしてこれからもずっとずっとそうやって転がり続けて行くんだろうな…。
だから見るたびに聴くたびに、その時々の「最高」を体感させてもらっているんですよ、いつだって!何時とも何物とも比べる必要なんて少しも無いんです。

LIVEの余韻を抱いて余熱の残るフロアを後に外に出るとそこは、残り少なくなった2008年の穏やかな風が吹き抜けて行く「明治通り」
道路の向こう側には「新宿JAM」の明かりが見える。今夜もどこかの若いバンドのLIVEがあったのかしら…
東新宿の夜でも明るい空ではあまりよく見えないんだけれど。それでも星の輝く青い夜の、心弾む幸せな帰り道でした。