若生のり子=誰でもポエットでアーティスト

文字さえ書ければ、ポエット
感覚次第で、何でもアート
日日を豊かに遊び心

Reality of Fukushima Now (中通りの仮設住宅にて)

2013-04-11 | 時事問題
中通りの仮設住宅で一人の後期高齢者の方にお会いしました。
盆栽棚を作っていらっしゃるところでした。
原発事故以前は、双葉町に先祖代々お住まいになってた方でした。

昨年の夏ぐらいまで転々として5箇所目にここに来た。
ここは浜通りと違って寒く雪も降り、冬場を凌ぐのが堪らなく辛かった。
ここでは全く知り合いがなく、隣の人さえどんな人なのかわからない。
誰とも知り合うことがない。妻以外誰とも話さない。
前に住んでいた二葉町の人たちもどこにいるのかわからないし、まったくの音信不通である。
もう2度と双葉町には帰れないだろう、諦めてはいるけれど、こんな所で、為すすべもなく死ぬまで生きなければならないなんでことを思うとどうしょうもない気持ちになる。
一時帰宅を許されても街や家を見るのが辛い、どんどん荒れていくのを見るのが堪らない、人っ子一人居ないこと、隣の人も如何しているか全くわからない。
だけどご先祖様の墓があるから墓参りするために帰る。
墓も倒れたままで、直すこともできない。ご先祖様に申し訳ない気持ちでいっぱいだが、どうすることもできない。ただ話しかけて、花を飾るだけだ。

今一番困っていらっやることは何でしょうかとお聞きしたところ、

「ここは散歩するところがない、行くところもない、一日中こんな狭いところでごろごろ住んでいると体がなえて、気持ちも体もどんどんおかしくなってしまう」