モルモン教会のアブラハムの書は古代エジプトのパピルスから翻訳されたとされてきたが、通常の翻訳の意味ではなく、羊皮紙を媒介として啓示として与えられたと考えられる。
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ヒュー・ニブレーはジョセフ・スミスの言う「翻訳」の概念を、JSの預言者という立場に理解を示して次のように解説している。
「彼は総括的な意味で翻訳者であった。彼の召しは、御霊が彼の手に託される如何なる手段を用いてでも古代人の思想を自分と同じ世代にもたらすことであった。」
「彼は『翻訳する』とは、広く、適切な意味で、古(いにしえ)の遺産を昔の世代、文化、言語から他の世代・文化・言語に引き継いでいくことと理解していた。」(以上、ヒュー・ニブレー「ジョセフ・スミスパピルスのメッセージ:エジプトからの贈り物(endowment)」デゼレト出版社、1975年、49頁)
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語源を探れば、translate はラテン語 transferre の過去分詞translat- (carried across, 運ばれた、移動された)からきている。従って、初めは「ある所から別の所へ移す」という意味であった。[ from trans "across, beyond" + latus "borne, carried"]
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しかし、欽定訳聖書が1611年に先行英語訳を参考に聖書の原語から英語に翻訳されていたことを一例として見てもわかるように、言語間の翻訳は広く行われていた。それで、19世紀初めにおいても広く今日と同じ意味で使用されていたと考えられる。言語間の翻訳は紀元前の七十人訳ギリシャ語訳旧約聖書の存在などからも分かるように、極めて古く古代から行われ、その翻訳の概念も広く定着していたと考えて差し支えない。JSの言う「翻訳」は特殊な用法と言わざるを得ない。
[翻訳のプロセス]
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日誌に「戦闘」と書かれていても、「憲法解釈上の戦闘ではない・・・」とか言うのと同じレベルですね。
学者が、客観的な事実から目をそらす様になったら、学問を辞めた方が良い。
JSは古文書を得てその内容を律儀に翻訳したというよりは、触媒(古文書自体がウリムトミムの役割になってる)として啓示を授かり、近代西洋の人々に知らせるべく、最適化して英文にしたってわけですね。
その一連のプロセス(学問的忠実さを犠牲にして、教えそのもののトランスレーションを目指そうとすること)がJSのいうところの「翻訳」だったのだろう。
今風に言うリバイバル(復興)だというほうが、より誤解がないんじゃないかな。
その、翻訳のプロがねぇ・・・・
ジョセフ.スミスは、自分でエジプト語のアルファベットと文法に関する著書の出している。また、マイケル.チャンドラーとのいきさつや、その後のこのパピルスがモルモン教会に戻った経緯などを勘案しても、ヒューニブレーの言い分は、「鷺を烏と言いくるめる」に等しい事だと思います。
NJさんがやってきた、「翻訳」と言う仕事は、そんないい加減な事じゃなかったはずです。
このニブレーの言い分を正当化するなら、世界中の翻訳者を侮辱することに成ると思います。
聖書だってねぇ啓示によって神の言葉を翻訳したもんですよ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/クルアーン
啓典はクルアーンのみではない。啓典とは、神が預言者を通じて人類の各共同体に下した啓示を記した教典のことで、クルアーンも、クルアーン以前に神がムハンマド以前の預言者たちに下した啓典があったことを明言している。
聖書の各テキストはこれらが後の世に伝わった物であるとされ、旧約聖書のムーサー(モーセ)に下された『タウラート』(『モーセ五書』)
、ダーウード(ダビデ)に下された『ザブール』(『詩篇』)や
新約聖書のイーサー(イエス)に下された『インジール』(『福音書』)はイスラム教ではクルアーンに並ぶ四大啓典に位置付けられている。
伝統的な解釈においてはクルアーンを除く3つの啓典は神の言葉を歪曲して完全に伝えていないとされ、神の言葉そのものであるクルアーンに比べると不完全なものであるとされている。
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つまりコーランと聖書は重なった記事があるにもかかわらず内容がことなるってことはいわゆる言語学的翻訳でなされていないってことでしょうから。
啓示的翻訳を「翻訳」と呼んで何が悪い?と思うのであります。
そもそもJSは金版なりパピルスの文字を「翻訳」していると純真におもっていただけでしょうね。
そういう理由でヒューニブレーの解説が「彼は総括的な意味で翻訳者であった。彼の召しは、御霊が彼の手に託される如何なる手段を用いてでも古代人の思想を自分と同じ世代にもたらすことであった。」に影響しているものと思われます。
「永遠」(一般人は無限の時間と理解するが、教会員は時間ではなく神のことと理解する)
「完全」(一般人は完璧な状態と理解するが、教会員は目的を果たすには十分な状態と理解する)
「見た」(一般人は肉眼で確認したことと理解するが、教会内では啓示も含む)
モルモン教会に騙されたとか不必要に言われないためにも、一般人には補足説明が有効かと思われます。
「翻訳」もそれらの用語のひとつに含まれるのかもしれません。
https://1828.mshaffer.com/d/word/translate
(第6義の最初)
https://1828.mshaffer.com/d/word/interpret
(第1義の最初でそういった説明が。夢の解き明かしとかは第2義)
現今からすれば広義の翻訳する・translate、解釈するの意となりましょうか。(1913年版では第6義の3番目にinterpretが)
たとえば、仏文を仏語に精通してる人が英語にする場合、翻訳するでいいでしょう、んが、ジョセフの場合、古代エジプト語をわからなかったし、回りの人たちにも不明で、そういう場合、解釈する、解き明かすの意でのtranslateが妥当となりましょうかね。
https://www.lds.org/topics/translation-and-historicity-of-the-book-of-abraham?lang=jpn&old=true
「11 さらに彼らは、剣も何本か持ち帰ったが、その柄は朽ち、刃はさびで腐食していた。ところで、その言葉、すなわちその版に刻まれている事柄を解釈できる者はこの地に一人もいない。だからあなたに、翻訳できるかと尋ねたのである。
12 わたしはもう一度言うが、あなたは翻訳のできる人をだれか知っているか。わたしはこの記録をわたしたちの言葉に翻訳してもらいたい。そうすればこの記録から、この記録を残して滅びた民の残りの者のことがきっと分かるであろう。あるいは、滅びてしまったこの民そのものについて、分かるかもしれない。わたしは、彼らが滅びた訳を知りたい。」
13 そこでアンモンは王に言った。「王様、わたしはその記録を翻訳できる人を確かにお教えできます。その方は、あるものを持っていて、それを使って見れば、昔の記録でもすべて翻訳することができます。それは神から授けられた賜物です。それは解訳器と呼ばれており、神から命じられないかぎり、だれもそれをのぞいて見ることはできません。求めてはならないものを求めて滅びることのないためです。また、それをのぞいて見るように命じられる人は、聖見者と呼ばれます。
14 まことに、ゼラヘムラの地にいる民の王が、これらのことを行うように命じられた方で、神からこの貴い賜物を授かっています。」
15 すると王は、「聖見者は預言者よりも偉大である」と言った。
16 そこでアンモンは言った。「聖見者は啓示者であり、預言者でもあります。だれ一人として持つことのできないこの神の力を備えていなければ、これより大いなる賜物をだれも持つことはできません。しかし、大きな力が神から授けられることもあります。
17 聖見者は過去のことも将来のことも知ることができます。解訳器によってすべてのことが示されるのです。というよりむしろ、秘密のことが明らかにされ、隠れたことが明るみに出るのです。知られていないことが解訳器によって知られるようになり、またほかの方法では知ることのできないことが、解訳器によって知られるようになります。
」このモーサヤ8章で、使い分けられてると見れますか、教義と聖約5,9,10なんか皆translate。
「聖見者の石」、写真が公表され話題に
http://blog.goo.ne.jp/numano_2004/e/b5170a3796ba5054d224288806b27f3f
でもね、それを「古伊万里だ」って言って売ると、10万円でもダメなんです。
アブラハムの書の冒頭を読んでください。
この書物がどんなものであるかと言う、モルモン教会の見解がはっきり書いてあります。
「羊皮紙を媒介として啓示として与えられたと」等とどこに書いてあるんですかね?
モルモンの教科書や、幹部の話でも、そんな事は一切見たことも聞いたことも無い。
どうも、ここには、モルモンの教えを真面目に信じている人は一人も居ないようですね。
その文句を入れれば「『アブラハム書』と呼ばれる、 アブラハムがエジプトにいた間に彼自身の手でパピルスに記したという噂の(・とされる)書き物」という感じかな。
まぁ、たまWEBの脳内ではアブラハムはエジプト神話でオシリス神と同定みたいな感じですぅぅぅ。
普通の翻訳という概念じゃないでしょう・・・
たまWEB的には、原理的に遠隔透視・リモートビューイングに似てるんではと想像しますです。
「11 さらにまた、あなたはあなたの兄弟ハイラム・ページを、彼と2人だけの所へ連れて行き、彼がその石によって記録した事柄はわたしから出たものではないこと、そしてサタンが彼を欺いていることを彼に告げなさい。」dc28
教会初期、石を使える人がけっこう多かったようです。
ジョセフがどこに金版を隠してるか石で探ってた女性も登場、幻魔界戦争であったような・・・・
「01 見よ、わたしはあなたがたに言う。あなたがたはわたしの言葉に頼らなければならない。あなたがたは誠心誠意そうするならば、版を目にし、また胸当て、ラバンの剣、ヤレドの兄弟が主と顔と顔を合わせて語ったときに山の上で授けられたウリムとトンミム、またリーハイが紅海の境の荒れ野にいたときに授かった不思議な指示器も目にするであろう。」d&c17
まぁ、たまWEB的にはヤレド人は巨人だったと・・・
で、翻訳再開時には、その石で翻訳することも許されたみたいな・・・その時から、ジョセフの質が高まったんでしょうね。覗き見石の使い手レベルから聖見者レベルへと・・・前者だと、ハイラム・ページのように霊の存在から欺かれてしまうみたいな。
こちら、2メートル36センチ、肩幅160センチ胸囲2メートル、両手それぞれ二本の指で50キロの物、1.6トンの錨を持ち上げれた。
https://en.wikipedia.org/wiki/Angus_MacAskill
ヤレド人が3メートル超えだったとしたら・・・
http://image.search.yahoo.co.jp/search?ei=UTF-8&p=giants%20jaredite
私にはそれぞれに真摯に信仰に向き合っているように見えます。
信仰の多様性はモルモンの特徴の一つであるかもしれません。
>「羊皮紙を媒介として啓示として与えられたと」等とどこに書いてあるんですかね?
茶々レベルですが羊皮紙ではなくパピルスです。
同じ高価な真珠のモーセ書は聖書を媒介として啓示で、モルモン書は金版を媒介としてという事なので言わずもがな。だと思います。
因みに私のジョセフ・スミスの翻訳に関する認識は保守的でニーファイは実在した預言者だったろうし、キリストはアメリカを訪問したと思っています。
もちろん、アブラハム書も同様です。
しかし、自由主義的な兄弟姉妹の信仰も大変立派であると思っています。
実際、預言者や使徒でさえかなりバライティーにとんだ信仰のようですし。
こういったことは信仰の中枢ではありませんが、彼(JS)の翻訳が創作とは断定できない多くの不思議があります。
https://www.lds.org/topics/translation-and-historicity-of-the-book-of-abraham?lang=jpn&old=true
アブラハム書におけるその他の詳細は,・・・
19世紀のアメリカ人には入手できない,あるいは知られていない聖書外の伝承にしかないものでした。
時満ちる時代の教会歴史 44ページ
http://www.ldschurch.jp/bc/content/Japan/gospel-library/manuals/institute/Church-History-in-the-fulness-of-times.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%82%BB%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%82%B9+%E9%87%91%E7%89%88+%E7%AE%B1+%E8%9B%87%27
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近くに住む農夫ウィラード・チェイスは,ほかの宝探しの仲間とともに版を隠してある場所を見つけるため魔術師を雇う計画を立てた。これを知ったスミス家族は,エマにパルマイラの西数マイルのマセドンで働いていたジョセフを呼びにやらせた。
ジョセフは直ちに戻ると,版を取り出して亜麻のシャツに包み,森の中を走った。普通の道を走るよりも安全だと思ったからである。ところが,丸太を跳び越えた途端後ろから銃で頭を殴られたのである。
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いくら金版が純金でなく14金だったと仮定して軽く見積もっても、50~60キロもあるものを持って森を走ったり、丸太を飛び越えるのは所詮無理というものです。 40キロの岩でさえ抱えてゆっくり運ぶのは至難の業なのに、現実問題としてシャツに包んだら、余計不安定となって滑りやすくなって、もっと持ちにくくなる。 実際にどうなるかやってみればわかる。
仮に「馬で走っていた」と仮定するのなら、馬で丸太を飛び越えた途端に、銃床で後頭部が殴るのは無理になるのです。 これもやってみればわかります。
「啓示で金版を見ました。確かに持ちました」と発表しても、家族以外周囲に笑われるだけで、宣伝効果もないのが明らかなので、JSはいかにも実物の物体を所有していますよというニュアンスの証言をすることで、相乗効果を狙ったものではないでしょうか。
情報の内容には価値があるのだが、情報がもたらされた方法が神話風になってるみたいな。
ジョセフは背筋力とかレスリングが強かったらしく体力けっこうあったほうでしょう、シオンの行軍1000キロ往復とかしてたり・・・3人の男に追跡狙われたわけだけど、その一人は金版ゲット目論んで直前一昼夜60マイル歩いており体力的にはピークじゃなかったろうとのジョセフの母ルーシーの語り。