今日は市民農園で大根苗の植えつけ。
普通、大根や人参など根菜類は苗を作らず、畑に直播きにします。苗を植えつける際、ポットから引き抜くと根を痛めてしまい、きちんと生育しないようです。
しかし、紙筒ポットという手があることを、参考書で知りました。紙で作った育苗ポットに種蒔きし、ある程度、育ったところでポットごと畑に埋める。紙は地中で分解し、生育には支障がないということです。
で、今回、大根栽培に紙筒ポットを導入してみた次第。
毎日、水遣りを繰り返しているので、紙はすでによれよれ。底の当りは崩壊し始めています。
これならうまくゆきそう。
紙筒ポットの材料はハガキぐらいの堅さの不要紙。ラップの芯に巻きつけて糊でとめ、底の部分は土が落ちないよう、指でつまんですぼめておきました。植え付け時には底は抜けてしまっていますが、土は落ちませんでした。根の成長を邪魔しないので、かえって好都合かも。
直播きせず、わざわざ育苗する理由は、ひとつには畑の効率的な利用。苗を育てている間も、秋ナスの収穫を続けることができました。
もうひとつの理由は、害虫対策。畑より自宅ベランダで育てた方が、特に野菜が小さいうちは、虫に食われなくて良いのです。
さて、育ち具合はどうか。期待と不安が交錯しています。
〈小説推理〉12月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の3作を取り上げています――
- チャールズ・L・ハーネス 『パラドックス・メン』 (中村融訳、竹書房文庫)
- 島田虎之介 『ロボ・サピエンス前史〈上・下〉』 (講談社)
- 宮部みゆき 『さよならの儀式』 (河出書房新社)
『パラドックス・メン』は、プライアン・オールディスが「ワイドスクリーン・バロック」なる概念をひねり出すきっかけとなった古典的名作。かなり異様な感覚があり、ゾクゾクします。竹書房文庫のSFはハズレなしですなあ。
特筆したいのは『ロボ・サピエンス前史』。人類のあとを継ぐロボットたちのイメージは比類なく、伝説的といっていいような、切なさと美しさをもっています。