空は明るく、まだこちらは雨が降りそうにないと思いました。
三鷹駅南口の三鷹市美術ギャラリーで23日まで開催されている「谷岡ヤスジ展」。谷岡さんは中野区と世田谷区でマンガ家生活を送ったようなのに、なぜ三鷹で? と思いましたが、なんにせよ、こういう展覧会が開かれるのはうれしい限り。
1942年生まれの谷岡さんがデビューしたのは1959年、まだ高校に在学中だった。〈中国小学生新聞〉に「やっちゃん」という四コママンガを連載したのですが、丸っこい顔の登場人物たちは横山隆一さんの「フクちゃん」を思わせ、ギャグもすごく古典的。これは1965年頃に大人マンガを描き始めてからも、ほぼ同じ。飛び抜けた才能は感じられません。
しかし、ただものでなかったことは、展示された持ち込み原稿の裏を見ればよくわかります。そこには、見てもらった編集者の言葉が細かくメモされているのです。
採用されたか、されなかったかという「星取表」を作ったりもしている。
1年ほどの間に絵柄が大きく変わり始めていることもわかります。
しかし、そこから1970年の「メッタメッタガキ道講座」までの作品が抜けているので、作風の変化を細かく見ることができません。残念。
それ以降の谷岡マンガの展示を見ていると、今でも笑ってしまいます。ひとコマひとコマがそれだけで可笑しいのです。突き抜けた精神が横溢している。
そして、後期の村(ソン)のマンガの絵柄の良さ。にっこり、うっとりしながら見てまわりました。
会場の一画には仕事場が再現されているのですが、あきれたのは机(座卓のような大きなもの)の左上隅に巨大な椰子の木のオブジェが置かれているのです。説明によると、本人らがバリ島で製作したという。あんな大きなものを作って、日本に持ち帰ったのだろうか?! とんでもない人だ。
すっかりいい気分で見終えて外に出たら、強い雨が降っていました。京都の雨が早くもやって来た?
うかつなことに雨具の用意がなかったので、近所のスーパーでビニル傘を買って帰りました。
現在、午後9時半。4対〇で小林(雅)が登場してマリーンズの勝利まちがいなしと思っていたのに、9回裏に追いつかれ、延長戦に突入しています。どうなるのだろう?