原因はトイレです。
雨模様で寒かったせいか、途中で小用を足したくなりました。野川を上流に向かって歩き、吾妻ひでおさんの『失踪日記』に出てくるH病院のあたりでのこと。
川から離れて南にある飛行場方向へ進むと、大沢調水池(ふだんはグラウンドとして使われている)の南西角に公衆トイレがあったはず。あそこに行こう! と決めました。いつもは調水池の手前で折り返して帰途につく。それだと約1万歩なのです。
何百メートルか余分に歩いて、くだんのトイレにたどり着く。ドアには「本日は終了しました」という看板が出ていて鍵が掛かっているではありませんか。
時間が来たら終了する公衆トイレなんだ……! 唖然としました。当然、使用できません。
気を取り直し、下腹に力を入れて引き返す。
家まで我慢するか。
しかし、家からはいちばん遠い地点です。我慢できないとは思わないけれど、体に悪い。次なるトイレを目指すことにしました。
飛行場の東側に隣接するグラウンドにもいくつかトイレがあります。あそこなら鍵が掛かることはないはず。
しかし、グラウンドの入り口に到着してボー然。ゲートが閉まっています。10月からは午後5時閉門だったのか……。
トイレのドアは開いていても、グラウンドそのものに入れないのではどうしようもありません。
どうする?
出来ないとなると、尿意は俄然強まったように思えます。
大丈夫。ゲートは閉まっていても、グラウンドへの入り口は他にもあるのです。ただし、ちょうど反対側まで行かなくてはなりません。野球場5面、ラグビー場1面、テニスコート5面くらい(?)、それに400メートルトラックと広い駐車場が備わったグラウンドはとても広い。フェンス沿いにぐるっと反対側までゆくと1キロ以上あるんじゃないでしょうか。
でも、まあ、散歩だし、家にも少しは近づくわけだから……と自分を説得して歩きました。到着。こちらは散歩にやってくる近所人たちに便宜を図っているせいか、入り口に柵はしてありません。無事、トイレを済ませ(明かりがないので暗くて怖かった)、帰途に着きました。
以上のような理由で12,000歩。これからは寒くなるので用心しなくっちゃ。