初めてブログなるものを…

つれづれなるままに、始めてみます。

2005-05-28 17:42:01 | 読書記録
横山秀夫著。

この人の作品好きなんですよ。まあ、あまり明るい展開になる話は少ないけれど、すごく人間を描くのが上手いと言うか。
その中で、この作品はほのかに明るい結末の作品。

私、昔から婦警さんに憧れていて。でも、この作品にあるように、警察って男社会で、その中にいるオンナの役割って…と考えると、そんなやりがいのある仕事も与えてもらえず、職場の「花」を期待されたり、「お荷物」扱いされたり…っていうのはすごくよくわかる。その中で、落ち込みながらも一生懸命仕事に向かう主人公。
こういうふうに一生懸命な人を書かせると、すごい。

ということで、通勤電車の往復、寝もせず一気に読んでしまいました。

キッパリ!

2005-05-27 23:31:32 | 読書記録
上大岡トメ著

帯に108万部突破!!とあります。
こういう気持ち系の本は興味ないんですが、知り合いにマイナスのスパイラルに入っている人がいて、何を言っても、「わたしにはできない」「わたしはそういう気持ちになれない」と否定的になっている。
私もカウンセラーじゃないし、身近な人が言うのってかえって反発の気持ちを増大させるんじゃないかと思って、ベストセラーに頼ってみることにしました。

いや~~、あっと言う間に読んじゃいました。(正味20分くらい?)
1つのことが見開きで更に漫画付きっていうのがいいよね。
「片付け」については、自信はないけれど、でも自分でもできそうなことを拾ってやってみようと言う気になるじゃん。
あっと言う間に読めちゃうけれど、損した気分にはなりません。

う~ん、マイナスのスパイラル真っ最中の人がその気になるかは謎ですが、でもだめ元で貸すことにしよう。

しかし、108万部か…自分を変えたいと思っている前向きな人多いんだなぁ。

海の向こうで戦争が始まる

2005-05-26 22:00:45 | 読書記録
村上龍著。

Amazonで注文した際、送料がちょっと足りなかったので文庫版のこれを追加しました。
ふむ、村上氏2作目。まだまだ若い小説で、最初の頃のドラッグ文学?、グロテスクな表現満載なころ。ちょっと題名とイメージが違ったのだけれど。

戦争と祭りとは紙一重…と一言で片付けてしまうとかなり語弊があるけれど、集団である種の熱情を持って突っ走るというところは似ているのか?高揚感に酔うところも?
私が小さい頃から祭りが嫌いだったのも、そう言ってしまうとわかりやすいかも。
ここでいう戦争とは、スイッチオンでミサイルや爆弾が飛ぶようなものではなく、肉弾戦なんだけれど。

かなりざらざらした読感で、若い頃なら夢中になっただろうと思うけれど、ちょっとしんどかった。次は何を読もうか。ちょっと一息つけるのがいいなぁ。

ペンギンの憂鬱

2005-05-22 21:05:09 | 読書記録
アンドレイ・クルコフ著。

ロシア文学って、トルストイやドストエフスキーなど古典が有名だけれど、最近の作家です。
最近、ミステリーには食傷気味で、日常の不条理?が書かれているこの本はかなり引き込まれました。
まず、表紙がかわいい。
でも、内容はかわいい話ではありません。ペンギンをペットにする主人公、彼の不思議な仕事、またまた不思議な縁でできていく人間関係。
文章で読むと、特別なことが次々起こっていくようだけれど、よくよく自分の日常を考えてみると、そういうことの積み重ねでもあるような。

翻訳物にはめずらしく、うつくしい日本語だったのも感動。

希望の国のエクソダス

2005-05-13 22:07:09 | 読書記録
村上龍著。
ずっと読みたかったのだけど、縁がなくて、今週の日曜日図書館で見つけた。
2000年に発表された近未来小説。
2000年~2006年くらいまでのことが書いてあって、半ば過ぎているわけだけれど。

確かに異常な犯罪や、失業や、自殺は増えているし、
生活水準の差も大きくなっている、もちろん小説ほどではないにしても
傾向としては、確かにベクトルは同じ。

救世主(?)は中学生、というところが新鮮。
我が家の中高生を見ていると、ここまで意識の高い中学生が存在するのか?
と言う気もするけれど、中学生じゃなければ解決できない問題なのかもしれない。
と思って、息子達にも勧めてみるつもり。

この作者の本は、「コインロッカーベイビーズ」で衝撃を受けたものの
どうしようもない(私的に)のもあって、しばらく読んでなかったけれど
「海の向こうで戦争が始まる」と「愛と幻想のファシズム」を読んでみたい。
最近出した「半島を出よ」はあまり評判よくないけれどどうなのかなぁ。


今年の母の日

2005-05-08 21:22:06 | 日々の暮らし
高1と中2の息子達。
今更、「母の日」だからといって、何を期待するわけでもなく、
とりあえず、用があったので午前中から昼過ぎまで出かけて
帰ってみると…。

○掃除が済んでいる
○夕食の材料購入済み
○メニューも決まって作る担当も決まっていた

そして、
父親と中2で夕食を作り、片付けは父親。

完璧じゃないか!!
後は、高1の息子が来週日曜昼ごはんを作ってくれると言うし、
子供を育ててきてよかったなぁ~と思う日曜日であった。
ハッピー

アキハバラ@DEEP

2005-05-01 21:38:48 | 読書記録
石田衣良著。

「14」以来、気になっている作家です。
図書館に予約して、やっと来ました。

住んでいる世界が近いせいか、こちらはすんなり頭に入ってきました。といっても、拒絶反応でそうな世界でもあるけれど。
多分ITとは関係ない作者にとって、(というより、世の中の人にとって)フリーソフトの概念と言うのは、すごく珍しく理解しがたいものなのかもしれませんね。

夫@同業者は、あまりに近い世界なのでこの話は読めないと言っています。
企業にとっては、フリーソフトの扱いと言うのはすごく難しいものなのだそうです。それを利用したソフトは全てソースコードを公開しなければならないというルールがあるそうで。すごくよくできているから、使わないというわけにも行かないらしく。

ITとか、仮想空間とか言いながら、結局のところ戦いは肉弾戦になるところも、苦笑物でした。でも、こうなってもらわないとなんだか困るような気がする。
実体のないものをめぐって、実体のない争いをするなんて、想像を超えているもの。
映画なんかでもSFとかいいながら、やっぱり最後は肉弾戦というのが今の世の中では落ち着くのかも。

と言うわけで、私にはなかなか楽しめ、一気に読める一冊でした。