惣領冬実『チェーザレ 破壊の創造者』(12)
(KCデラックス)を読む。
フィレンツェ・メディチ家の新当主、
ピエロに三国同盟解消の意向を伝えられたチェーザレは、
水面下で動き出す。
教皇の健康状態は日に日に悪化し、
教皇不在とも呼べる状態が続くなか、
ボルジア枢機卿とローヴェレ枢機卿の対立構造は強まり、
各国の思惑はこれまで以上に錯綜する。
そして、いよいよ教皇崩御のその瞬間が訪れる。
ローマは、一瞬の静寂ののち、教皇選一色に染まる。
『モーニング』誌に不定期連載、ということもあって、
11巻から4年以上過ぎての12巻です。
ルネサンス期の教皇選挙の様子が史実に忠実に描かれています。
教皇選挙の投票用紙は記名投票で、3人の名前を書くことができる、
ということが確認できます。
12巻現在で、
まだ塩野七生『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』の
冒頭にも達していません。
史実なのでネタバレも何もないのですが、
チェーザレの父ロドリーゴ・ボルジア枢機卿が
教皇選挙に当選する前の段階で次の巻に続きます。
1巻の発行が2006年なので、13年で12巻。
永野護『ファイブスター物語』よりはマシかな。
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