のそのそ日記

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作家の現実と空想のこと

2020-08-11 16:32:00 | ノンジャンル
 連載中の漫画原作者が、通りすがりの中学生に痴漢した件で連載中止になった話題がちらほら。出版社も公式にお詫び声明を出していました。
 世の中でいろんな犯罪が野放しな昨今、特に性犯罪に関してはびっくりするほど寛容な日本で、やっぱり作家擁護とか作画担当の作家さんが気の毒とかの声もあちこち出ていたんだけど。
 出版社が速攻連載止めたのはちゃんとした対応だと思うし、やらかした作家さんは「頭の中でえっちな事を考え描く人ではなく、現実の子に加害してしまった」事が問題で、それはきちんと治療を受けたほうがいいと思うのよ。
 今や痴漢は、つい出来心で人生に一度だけうっかり犯してしまう過ちってんじゃなくて、現実に手を出すことがデフォになってしまう習慣性の強い衝動だってわかってるんだから、意図的に見逃すのは病状を無視して気合でがんばれつってるようなものですら。

 それでしみじみ思ったんだけど、いろんな会社や学校や球児が性犯罪を犯して発覚しても、わりと加害者よりに決着させる(被害者に泣き寝入りをさせる)事が多い中で、漫画家や漫画原作者はすぐ実名が出て「描くことを止めらさせられる」っていうのはなかなか意味深いものだな。
 創作って結局は描き手の頭の中からでてくるオルタナティブな世界で、読み手はその中に入り込むことを楽しむVRな世界なんだな。
 その世界を作る側に瑕疵があるとなると、ダイブしていた人はすぐに出てくださいと言われてしまうの残念だけど仕方ないことかと。
 それこそ、架空の物語と現実の線引きをしなくてはならない、VRを見せている側に問題が生じてしまったって事なんだから。

 くだんの原作者氏にはマジでがっつり治療うけていって欲しい。体のどっかが痛いわけじゃないから抵抗あるかもしんないけど。
コメント
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