のそのそ日記

イベント・展示会案内、その他つれづれ

原作と映画のこと

2012-05-31 10:14:00 | ノンジャンル
 部長親分さんが貸してくれた「週間とりあたまニュース」を読みました。
 相変わらずサイバラさんは好き嫌いがはっきりしていて面白いなあ。しかしエロねたが多いからちびっこに見つからないように隠しておかなくっちゃだな。
 相方の佐藤さんは、主観たっぷり時事解説だけしている1巻目はまだいいけど2巻目になるともうグチとアジとエロしか語れなくて、ここまで引き出し少ないのはだめだろモノ書きとして。

 本の中でサイバラさんがちらっと「自分の本が立て続けに映画化されてがっくり。」ともらしていたのが「ほんとに災難だのう」と思ったのよ。
 ここんとこやたらとサイバラものとハヤブサものの映画が作られ続けているけれど、ぶっちゃけクリエーターは恥ずかしくないのかいな。
 ああいう作風の人は、ぐるぐると思考が波打っている中の一番高い部分だけを削ぎとって作品に昇華しているであろうに、外野はそのぐるぐる部分を自分が喋りたくてしょうがないんだろうな。
 誰かが先に映像化したら「先をこされたかー」と引くんじゃなくて「俺の方が」「俺の言葉で」とたかってくる姿勢がとてもイヤだ。

 何年か前に、能で「ガラスの仮面の紅天女をやっちゃうぞ」企画がありました。
 舞台をやった人は「子供のころからガラかめが好きだったし、究極の舞台に能を持っていくのが王道だから」と無邪気にコメントしていたけれど、美内先生は「本当にそういうふうに持っていこうと思っていたので、オチだけ先に世に出されてしまいました」と微妙な反応。
 まあね、創作物が作者のものだからといって何十年もかけて描いてんじゃねーよ。という側からすれば、このくらいのオチ判っていましたよ、ははは。って事なんだろうけどさ!
 まさに何十年もかけて描いた作品のオチを台無しにされた作者の怒りはどこに持っていけばいいんだろう?

 原作とそれにインスパイアされた2次作品の間には、ゆるやかなりとも守らなくてはいけない節度ってもんがあると思うのよ。
 その境界線上での不埒な態度についついかっちんときてしまう今日この頃。

 進藤兼人監督が100歳で旅立たれました。合掌。
コメント
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