起業会計

公認会計士による仙台TEOの起業支援活動、会計トピック、監査トピックの解説

一括償却資産の減価償却 中間決算では?

2005-10-16 22:03:27 | 会計
前回一括償却資産の減価償却について書きました。
今回はこの続きです。

一括償却資産で3年均等償却をしている場合、中間決算では減価償却はどうするべきでしょうか?

年間で3分の1だから、半期ではその2分の1(つまりは6分の1)を計上すればいいのではないかと考えた方もいると思いますが・・・。
ちょっと待ってください。
一括償却資産は、少額の資産を年間を通じて均等に多数取得しているのが前提です。
そうであるなら、上期と下期で償却額はどうなっているでしょうか?


話を簡単にするため、上期に300の資産を1個、下期に300の資産を1個取得したとします。
この場合、上期の償却額は50、年間の償却額は200になります。(上期300÷3年÷2=50、下期600÷3=200)
よく考えてみましょう。
上期の計上額が年間の4分の1になってしまいますが、ちょっとおかしくないでしょうか?

一括償却資産は、年間を通じて均等に取得するのが前提になっているわけですから、償却額も均等に計上されるべきです。
つまり、上期に100、年間で200計上されるのが実態に合っていることになります。
つまりは、中間においても取得額の3分の1を計上するべきだということになります。

ただし、これはあくまで当期に取得した分です。
前期に取得した分は年間償却額の2分の1を計上するのが実態に合っています。


<まとめ>
一括償却資産の中間期の原価償却額
当期取得分・・・取得額の3分の1
前期取得分・・・取得額の6分の1


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コメント (2)
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