職業病と言っても、病気の話ではなく、癖の話です。
会計士と話をしていると、「細かいこと言うなぁ」とか、「何でも突っ込んで話を聞きたがって困る」、とか「何でもすぐ教えたがる」とかよく言われます。
これって、その人の性格ではなく、職業病です。
プライベートでは、話をしている途中で気がついてやめることもありますが、たいてい話し終わってちょっと後悔しています。
・・・またやっちゃったなぁ・・・ハハハ・・・
多分それほど不快感を与えることはないと思いますが、「細かいなぁ」とか、言われるとちょっと落ち込みます。
逆に、プライベートの時には、「細かい」といわれるのが嫌で、割り勘をわざと大雑把にしたりして細かくないフリをしています(本当は良くないんでしょうが)。
じゃあ、なぜ「細かい」とか「突っ込みすぎ」などの職業病が発生するのでしょうか?
それは、監査という仕事が、そういう仕事だからです。
監査では、よく担当者にヒアリング(インタビューとか質問とか言ったりもします)をします。
正にこれが原因です。
たとえば、回収期日が3ヶ月過ぎた売掛金について、担当者にヒアリングをするとします。
会計士:「A社の売掛金って3ヶ月滞留してますけど、回収できるんですか?」
担当者:「大丈夫ですよ。いつも入ってきてますから。」
ここで、「ああそうですか」で終わっていたら話にならないわけです。
たとえば、売掛金が回収できなくて資金ショートした結果、会社がつぶれてしまったら、なんで売掛金(貸倒引当金)の評価が適正だったか問題になるわけです。
そのとき、「担当者が回収できるっていってましたから」と答えても「何!!ふざけるな!」となってしまうわけです。
ふつうなら、またこのように聞き返すわけです。
会計士:「それでは、入金はいつになりますか?」
ここで、もし担当者が適当に答えていた場合、「ちょっと調べてきます」とかいう展開になっていくわけです。
ただ、普通なら、まずこのように聞く場合が多いと思います。
会計士:「A社の売掛金は、なんで3ヶ月滞留しているのですか?」
・・・
そのほか、担当者にこのように言われることもあるでしょう。
担当者:「A社の売掛金は、その資料(期末の資料)では滞留していますけど、3日前に入金になりました」
これで安心して、「ああそうですか」となるのは、素人で、普通はこのように切り返します。
会計士:「それでは、入金したことが分かる通帳を見せてください」
ちゃんとした担当者はすぐに通帳を見せてくれますが、中には調べた結果、
担当者:「あっ、まだ入金されてなかったみたいです」
などといわれることもあります。単なる勘違いかもしれませんが、ごまかそうとしていたのかもしれません。ただ、勘違いにしても内部統制に問題ありそうです。
ただ、普通は相手を立ててこういいます。
会計士:「あっ、そうですか。それでは、入金っていつになりますか?あと、滞留の理由も調べてもらえますか?」
・・・
このように細かい突っ込みを入れていきます。
このように「いつも」細かい話をするのは、理由があります。
本当は、あまり細かい話をしなくても良い場合もあるのですが、いつも大雑把でいると、必要なときに「細かいなぁ」とか、「信じてないのか」とか思われて相手が非協力的になったりするからです。
日頃から細かいことを言っていると、監査ってそういうものだからしょうがないなと思ってくれます。
だから、いつも細かいことをいう癖がついてしまうのです。
プライベートでも話をしていて矛盾したことを聞くと、会計士はみんな(?)心の中で「アラームが点灯してしまう」ので、突っ込みを入れたくなってしまうのです。
まあ、職業病なので、温かい目で見てやってください。
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このブログのほかに 東北温泉物語 も更新中です。
固い話ではなく、温泉関係中心に書いています。
よかったら見てください!
会計士と話をしていると、「細かいこと言うなぁ」とか、「何でも突っ込んで話を聞きたがって困る」、とか「何でもすぐ教えたがる」とかよく言われます。
これって、その人の性格ではなく、職業病です。
プライベートでは、話をしている途中で気がついてやめることもありますが、たいてい話し終わってちょっと後悔しています。
・・・またやっちゃったなぁ・・・ハハハ・・・
多分それほど不快感を与えることはないと思いますが、「細かいなぁ」とか、言われるとちょっと落ち込みます。
逆に、プライベートの時には、「細かい」といわれるのが嫌で、割り勘をわざと大雑把にしたりして細かくないフリをしています(本当は良くないんでしょうが)。
じゃあ、なぜ「細かい」とか「突っ込みすぎ」などの職業病が発生するのでしょうか?
それは、監査という仕事が、そういう仕事だからです。
監査では、よく担当者にヒアリング(インタビューとか質問とか言ったりもします)をします。
正にこれが原因です。
たとえば、回収期日が3ヶ月過ぎた売掛金について、担当者にヒアリングをするとします。
会計士:「A社の売掛金って3ヶ月滞留してますけど、回収できるんですか?」
担当者:「大丈夫ですよ。いつも入ってきてますから。」
ここで、「ああそうですか」で終わっていたら話にならないわけです。
たとえば、売掛金が回収できなくて資金ショートした結果、会社がつぶれてしまったら、なんで売掛金(貸倒引当金)の評価が適正だったか問題になるわけです。
そのとき、「担当者が回収できるっていってましたから」と答えても「何!!ふざけるな!」となってしまうわけです。
ふつうなら、またこのように聞き返すわけです。
会計士:「それでは、入金はいつになりますか?」
ここで、もし担当者が適当に答えていた場合、「ちょっと調べてきます」とかいう展開になっていくわけです。
ただ、普通なら、まずこのように聞く場合が多いと思います。
会計士:「A社の売掛金は、なんで3ヶ月滞留しているのですか?」
・・・
そのほか、担当者にこのように言われることもあるでしょう。
担当者:「A社の売掛金は、その資料(期末の資料)では滞留していますけど、3日前に入金になりました」
これで安心して、「ああそうですか」となるのは、素人で、普通はこのように切り返します。
会計士:「それでは、入金したことが分かる通帳を見せてください」
ちゃんとした担当者はすぐに通帳を見せてくれますが、中には調べた結果、
担当者:「あっ、まだ入金されてなかったみたいです」
などといわれることもあります。単なる勘違いかもしれませんが、ごまかそうとしていたのかもしれません。ただ、勘違いにしても内部統制に問題ありそうです。
ただ、普通は相手を立ててこういいます。
会計士:「あっ、そうですか。それでは、入金っていつになりますか?あと、滞留の理由も調べてもらえますか?」
・・・
このように細かい突っ込みを入れていきます。
このように「いつも」細かい話をするのは、理由があります。
本当は、あまり細かい話をしなくても良い場合もあるのですが、いつも大雑把でいると、必要なときに「細かいなぁ」とか、「信じてないのか」とか思われて相手が非協力的になったりするからです。
日頃から細かいことを言っていると、監査ってそういうものだからしょうがないなと思ってくれます。
だから、いつも細かいことをいう癖がついてしまうのです。
プライベートでも話をしていて矛盾したことを聞くと、会計士はみんな(?)心の中で「アラームが点灯してしまう」ので、突っ込みを入れたくなってしまうのです。
まあ、職業病なので、温かい目で見てやってください。
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よかったら見てください!