舟川柔道塾 塾長のブログ

舟川柔道塾の塾長である舟川 操が柔道への思いや柔道の極意を綴ります。

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外人の審判の方もなかなかのものだ!

2015年08月29日 | ブログ
松本薫選手が優勝した日と同じ日に行なわれた男子73Kg以下級の決勝戦。
天理大出身の大野将平選手と東海大出身の中矢力選手が熾烈なリオのオリンピックをかけての決勝だったと思う。結果は大野選手の大外刈から小外刈に連絡して技有優勢勝ちだった。
だが、最後の方で技有を取られている中矢選手が取り返そうと前に出て圧力をかけながら場外際に追い込んだ。
たまらず大野選手は場外に下がって出た。すると、なんと中矢選手に指導だ。誰もがおそらく大野選手に場外指導だと思ったのではなかろうか?あるいはどうして中矢選手に何の指導なの?と思ったのではないだろうか?
さて、ここで場内外のルールは以下のようになっている。

◆ 場内外について
1 場内で技を掛け合うことを目的としている。意味もなく場外に出た場合は厳しく指導を与える。
2 片足が出た場合は直ちに攻撃するか、場内に戻らないと指導が与えられる。
3 片足が出て偽装攻撃をした場合には指導が与えられる。
4 攻撃などのアクションのないまま両足が場外に出た場合は指導。
5 相手を押して場外に出した場合は、押した選手に指導が与えられる。(押しているだけで攻撃をして いない場合)
6 相手に技を掛けられて場外に出た場合は指導ではなく「待て」
7 場内で始まった攻撃は、立技・寝技共に一連のアクションであれば場外に行っても継続される(今ま
でと同じ解釈)。一連のアクションが続いている限りは場外での返し技等も有効とする。 例:場内でケンケン内股をかけて両者が場外に出た後、受けが返し技で取りを投げた場合はスコアになる。
8 試合者がほぼ同時に技もなく場外へ出た場合は、両者に指導を与える。

これをこの外人の審判は一瞬にして5と判断したわけだ。素晴らしい審判でした。
もっとも国際試合は審判が一人で行っていて、耳につないでいるイアホンに副審やジュリーが指示をだしているのだろうか?
だか、上記の5のケースを見逃さなかった。
大野選手の技有がなかったら、指導1の差で勝敗が決するわけだから、もっと物議をかもし出した事だろう。
この、押しているか又は下がっているか?押し出したのか又は場外に逃げたのか?の判断を見極めるのは大変難しいのではないだろうか?
しかし今回の試合で、体格の勝る子に、前に出ろ圧力をかけろ!なんてアドバイスしていると、押し出し「指導」を取られるケースも増える事でしょう。(場外に下がって出る指導狙いなんてみみっちぃよね!)
舟川柔道塾では以下のように稽古の時から注意する事にしました。
1.場外または壁際に追い込まれたら、必ず回り込む癖をつけよう。
2.場外または壁際に追い込んだら、場外に押し出したり壁に押してぶつけたりしないで、場内に引っ張っていき、中で試合をする癖をつける。

怪我の予防にもなりますね!!




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