少年柔道の指導を目指される方へ
恩師の岩井先生は、小学生の稽古が終わり近づいた頃、よく中学生や一般の部の大人の方との稽古を小学生の私たちに見せてくださいました。
最初は「よし来い!」などと言いながらビシビシ投げます。しかし、しばらくすると「おーおっ!」と言いながら投げられるのです。
小学生の時はほんとうに中学生の先輩が岩井先生を投げたのだと思い、「先輩すごいなぁ。」と先輩に憧れたりしました。
でも私が中学生くらいになると先生がわざとうまく、本人も本当に投げることができたようにぎりぎりの呼吸で投げられていたことが判断できるようになっていました。小学生くらいだと判断できないくらいの呼吸です。
明らかに投げられてあげているんだという稽古をする先生方は多い。それでも結構です。小学生には、その気にさせる事が一番効果があります。
ただ私も全員の塾生に投げられてきたわけではなく、もっとあの子に自信をつけさせてあげられたらと後悔したこともたくさんありますが、「うわっ、今の技は先生ほんとう投げられたよ!」と驚いて投げられていく方法をみなさんも是非実践して極めてみてください。
きっとその子の目が輝いてきます。