Mey yeux sont pleins de nuits...

読書、映像・音楽の鑑賞の記録など

栞 武満徹『音楽の余白から』

2007-04-06 23:37:10 | 読書
 私は常々、邦楽の演奏家と接している中で、日本人は音によって表現(あらわ)そうとするより、音を聴きだそうとすることを重んじているのではないか、と感じることがある。「間(ま)」とか「さわり」のようなことばは、表現における実際的な技術上の意味を示すものでありながら、同時にそれは、形而上的な美的観念でもある。さらに、「一音成仏」というような思惟を生みだしているのは、日本人が、音によって表現(あらわ)すの . . . Read more