今は亡き義兄が広島に住んでいた頃・・・
車の事故を起こしてしまい入院したことがありました。
退院してしばらくすると、頭が痛いとか会話が変になったようで再度検査を・・・
すると頭蓋骨の隙間に血が溜まっていたそうで、即、血を抜く手術をしたそうです。
その後は、普通に戻り何事もなかったように生活していましたね。
昨日の夕刊を読んでいて・・・
当時の義兄の症状は慢性硬膜下血腫だったんだと初めて知りました。
少しずつ少しずつ血がたまってゆくんですよね・・・
この病気は頭を強打しないのに、数週間かけて脳に血腫ができるらしいんですが、
急に会話が変になったり、物忘れが多くなったりしたら要注意なのだとか・・・
頭を軽くぶつけたけど・・・大丈夫!・・・なんて考えていたらえらいことになるようですよ。
新年会のこの時期、深酒して転んで頭をぶつけたりしないよう気をつけましょうね!
今朝は、慢性硬膜下血腫に関する記事を転載してみようと思います。
~以下、1月4日読売新聞夕刊より抜粋~
![「医なび」のロゴマーク](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/74/95/7b30b6938e1e3a2afe9f43648bb57a2c.jpg)
慢性硬膜下血腫
![頭部外傷の分類と症状](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/48/946b8dac1435316ccc901d84259fd40e.jpg)
転んで壁や床に頭を軽くぶつけた後、脳の表面に血がゆっくりたまり、血が脳を圧迫して認知症の症状が出ることがあります。慢性硬膜下血腫という病気です。治療が遅れると後遺症が残るので注意しましょう。
頭ぶつけ ゆっくり血腫に
![慢性硬膜下血腫の説明図](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/c6/8b465dfa85306d5e7385a43a9abdaaab.jpg)
![慢性硬膜下血腫の症状&手術](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5f/c7/8a2882b7cdb8e2ca24e106d2854184f6.jpg)
認知症の症状 手術で血を抜く
なぜ起きる?
脳は、頭蓋骨と3層の膜で大切に保護されています。膜は頭蓋骨に近い方から、「硬膜」「くも膜」「軟膜」と呼ばれています。慢性硬膜下血腫はこのうち、硬膜とくも膜の間に血がたまり、血腫ができる病気です。多くは軽い頭部への衝撃がきっかけに起きます。頭を打った所だけでなく、反対側の脳の表面に血腫ができることもあります血腫は数週間から数か月間かけて出来ていきます。
ただ、患者の中には、頭を打った記憶がない人もいます。
10万人に1人程度の人が発症し、特に70、80歳代の男性に多く見られます。
どんな症状?
頭を打った直後は特に目立った症状はありません。でも、数週間後から、血腫が次第に脳を圧迫し始め、会話の受け答えがうまくできなくなる、体の一部がまひして歩きづらくなる、失禁するといった認知症の症状が急速に進んできます。性格が変わったり、物忘れが多くなったりすることもあります。「ズキン、ズキン」とする頭痛が数週間続くこともあります。最悪の場合は意識が戻らなくなることもあります。
どう治すの?
「血腫に近い頭部の皮膚を3㌢くらい切り、頭蓋骨と硬膜に1~1.5㌢ほどの穴を開け、チューブで血を吸い出します。多い人で100㍉・㍑ほどの血がたまっています。血を吸い出すと、出血は自然に止まります。
難しい手術ではありません。局部麻酔で1時間ほどで済み、約1週間で退院できます。手術でほとんどの人が完治しますが、約1割の人は再発すると言われています。再発した場合は、再び手術する必要があります。
発見が遅れて血腫が大きくなると、手術をしても体にまひなどの後遺症が残ってしまうこともあります。
予防には?
日頃から転ばないように、足元に気をつけ、頭を守るよう心がけましょう。飲酒時に転倒して頭を打つケースは多いので、新年会などのシーズンは注意が必要です。抗血小板剤など、いわゆる「血液をさらさらにする薬」を飲んでいる人は発症しやすいので、気をつけましょう。
たとえ発症しても、早期に診断し、手術をすれば後遺症は残りません。頭を打った数週間後に、頭痛が続き、認知症の症状が出てきた場合は、近隣の脳外科や脳神経外科を受診すると良いでしょう。
特に高齢者を抱える家族は、おじいさんやおばあさんが「急速にぼけだした」と感じたらこの病気を疑い、受診を勧めて下さい。
![早川航一救急医](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2b/fc/8338676e1a9072c198fe97b02dadee2e.jpg)
早川航一
関西医大総合医療
センター救急医
関西医大総合医療
センター救急医
慢性硬膜下血腫は「治療できる認知症」といわれています。本人が自覚して病院に行くことはほとんどありません。早期診断、治療には、周りの家族が早めに気づくことが重要です。
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